人をやる気にさせる4つの秘訣
やる気がない人をやる気にさせるにはどうしたらいいのでしょうか。私達は心のどこかでやる気のない人はだらしがないと思ってしまいがちです。でも、本当にそうなのでしょうか?
もしかしたら、彼らにはやる気はあるが、その出し方が分からない。やる気を出して何かを達成してはいけない。そのような心理が働いているのかもしれません。
そのような人たちへのサポートは寄り添い、彼らを理解してあげることです。
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●やる気がないのではなく、やる気の出し方が分からない
カウンセリングをさせて頂いていると「職場でやる気のない部下や後輩をやる気にさせるにはどうしたらいいでしょうか?」というご相談を頂きます。
入社し、ある程度年月が経つと責任あるポジションにつき始める人も多いでしょう。そして、部(グループ)の部下や後輩などを支持する立場になっていきます。
その時に一緒に働いている部下、後輩にやる気がなければ、職場の士気も下がり、チームワークもバラバラになってしまうでしょう。
もしも、あなたがリーダーなら、チーム一丸となり、建設的に働きたいと思うでしょう。
では、あなたが頭を悩ませている部下や後輩はなぜ、やる気がなく映るのでしょうか。
・やる気の出し方が分からない
もしかしたら、彼らはやる気がないのではなく、やる気の出し方が分からないのかもしれません。
このようなことはありませんか?
誰かに
「好きなことをしていいんだよ」
「好きな物を食べていいよ」
「あなたの興味のあることを思いきりしたらいいんだよ」
そう言われても、何が好きなのか、何を食べたいのか分からない。
何を頑張ったらいいのか思いつかない。
私達カウンセラーも、よくそのように言ってしまいがちです(反省><)
でも、好きなものが分からないのに頑張れないですよね(><)
仕事も同じだと思うのです。
やる気が感じられない人というのは
「自分はこの会社で何を頑張ればいいのか分からない」
「何をすれば、この会社の役に立てるのか分からない」
「そもそも、なんでこの会社にいて、この職種についたのだろう?」
「自分はこの会社に本当に必要なのだろうか?」
そのように迷い、苦しんでいるのかもしれませんね。
●寄り添い、味方になる
だから、リーダーや誰かを指導する立場の人は、まず、やる気の出せない人の気持ちに寄り添ってみましょう。
「共感すること」が大切です。
相手の気持ちになって考えてみましょう。
「どうして、彼はやる気をだせないのだろう?」
「どうして、彼女はいつも消極的なのだろう?」
「どうして、彼らはいつも言い訳ばかりするのだろう?」
「どうして、あんなに無断欠勤が多いのだろう?」
そこには
1 仕事上で責任感を持つことへの恐れ
2 自分には存在感がないと思っている
3 自分のことをすごく否定し、責めている
4 以前にやる気を出して頑張ったが、周りからひんしゅくを買い、イヤな思いをした。出る杭を打たれて苦い経験をした
そのような心理や過去の嫌な出来事が影響しているのかもしれません。
だから、まずはやる気を感じられない人の気持ちを察してみましょう。
そうすることで、彼らの行動に対して理解できるようになるでしょう。
●つながりを感じられる関係をつくる
そして、彼らと心のつながりを感じられるような関係を築いていくのです。
それには・・・
- 1 あなたから毎日気持ち良い挨拶をする
- 2 あなたが先に心を開き、冗談を言う
- 3 頭ごなしに否定せず、何を感じているか訊いてみる
- 4 あなたの失敗例や、仕事で壁にぶつかった時の話をする
- 5 彼らが何に興味を示し、どんな時に心が踊っているか観察してみる
それでも、最初はなかなか心を開いてくれないかもしれません。
でも、少なくても3ヶ月はそのように相手の気持ちを感じ、思いやってみましょう。
「人の心は3ヶ月周期で変わる」と言われています。
あなたがそれくらいの期間、相手を思い、具体的に行動すれば、少しずつですが確実に相手の心に響くでしょう。
そうやって、あなたが彼らの味方であることを分かってもらいましょう。
その上で本当に伝えたいことを伝えていくのです。
心の通い合ったコミュニケーションというのは信頼関係が築かれていないとできません。
そのためにはあなたが先に彼らを思い、一生懸命考えている姿勢を見せていくのです。
一旦、信頼関係が築ければ、多少厳しく言っても相手に伝わるでしょう。できれば、厳しいことを伝えた後にフォローも忘れずに行いましょう。
●個性を見極める・個性を活かす
そのように信頼関係が築けたら、次に彼らの個性を見極めましょう。
なかなかやる気が感じられない人には「仕事とは何が大切か?」「責任や成果」などを理解していないことが多いようです。
なので、まず彼らの個性を知り、その個性を伸ばして働きやすい環境にしてあげるのです。すると彼ららしく過ごせる時間がふえます。
自然でいられるというのは、彼らに心のゆとりを与えます。ゆとりが出てくれば、人は自ら考えるようになります。
そのように自信ややる気が感じられるようになったら「責任や成果」について具体的に分かりやすく伝えるのです。
きっと、彼らの心に浸透していくでしょう。
●目標を決める
そして、最後に彼らに何か目標を持ってもらうようサポートしましょう。
人は「目標を決めること」で、さらに飛躍します。
活力・意欲が湧いてきます。
そして、目標をクリアする度に自信が増し、いずれ彼ら自身の中でリーダーシップを発揮したいという気持ちが芽生えます。
彼らがあなたと同じようにリーダーシップを発揮し始めれば、あなたの仕事量や負担も軽減するでしょう。
そのように協力しあってグループを動かせたら、みんなが気持ちよく働けるのかもしれませんね。
(完)