パートナーとお父ちゃん、お母ちゃんの関係の不思議

パートナーシップと両親。一見別のものに見えながら、心の中では実は繋がっている不思議を解き明かします。

私どものホームページや、カウンセリングでよく両親との関係を見直して行きましょうというお話がでます。
でも、なんで今抱えている問題に両親がでてくるんだ?という疑問もあるかと思います。

その疑問にお答えすべく問題と両親がどう関わってくるかに注目して講座を勧めていきたいと思います。今回はパートナーシップの問題と両親との関係に注目していきます。

私は、あなたのお母さんじゃないのよ!!!

パートナーと出会いつきあい始めた頃というのは、パートナーのすべてが素敵で、魅力的にみえます。
デートの際どこに行こうか迷っているパートナーを見て『私が喜ぶところを一生懸命考えてくれてるんだわ、この人の優しいとこが好きなのよ』と思ったり、のんびりやのパートナーだったら『この人と一緒にいるとほんとにリラックスした気分になる』と思ったり、それこそ あばたもえくぼという言葉がしっくりくらいパートナーのどんなところも魅力的に見える時期があります。

この時期をすぎるとデートの際どこに行こうか迷っているパートナーを見ると
『優柔不断、意志薄弱、最低!』になりますね。(笑)

この時期のパートナーはまるで自分の望みを満足させてくれるような相手に出会ったような気がします。
女性だったら男性のパートナーが私を幸せにしてくれる白馬にのった王子様に見えたりするのもこの初期の段階です。

男性だったら、まるで眠れる森のお姫様を見つけたようにやっとめぐり合えた感じがするのもこの初期の段階です。

「この人だったら私のことを幸せにしてくれる。」
「私に愛を注ぎ続けてくれる。」
「私のことを見続けてくれるだろう。」
「私の愛を100%受け止めてくれるんじゃないかしら。」

という自分の欲求(ニーズ)がこの時期には、いっぱいでてきます。
このニーズがエスカレートするとまるで相手が自分の面倒をみてくれる人のような感じもしてきます。

パートナーが自分の望みをかなえてくれるような人に見てしまうと、パートナーにとっては不満がでてきます。

「私は、あなたのお母さんじゃないのよ。」
「おまえ、最近求めてばっかりじゃないか」

という感じです。このような言葉はよく聞くことがあると思います。
ひどくなってくると『~して当たりまえ』というようになってしまうこともあります。

『愛してくれたて当たりまえ』
『やさしくしてくれて当たりまえ』
『料理を作ってくれて当たりまえ』
『私だけを見てくれて当たり前』

このようになってしまうとパートナーとの関係は崩れていってしまいますね。
この場合はパートナーは自分の望みをかなえたり、自分の面倒見る存在ではなく、共に成長していく存在、共に前に進んでいく存在、共に幸せになる存在という風に見方を改めるといいでしょう。

なぜパートナーが自分の望みをかなえてくれる人のように見てしまうのでしょうか?
それは先ほどのパートナーにとっての不満の例ででてきた、「私は、あなたのお母さんじゃないのよ。」
にヒントがあります。

これは、パートナーに対して、お父さんやお母さんに求めていた満たされていないニーズ(欲求)がでてきているんですね。

小さい頃お父さんやお母さんに求めていたことで満足できていないことがパートナーに対してでてきてしまいます。

小さい頃に「もっと優しくしてほしい、もっと僕だけを愛して欲しい」というニーズがあったけど満足ですることができなかったとすると潜在意識的にパートナーに対してお父さんお母さんに叶えて貰えなかったけど今度こそは叶うんじゃないか・・・という思いが出てきます。

もちろん頭では『お父さんの変わりに・・・』だとか『お母さんに叶えてもらえなかったから彼女に・・・』なんてことは意識していません。
意識できてないからこそ、知らず知らず求めてしまうというところも厄介なところです。

でも、よ~く自分を観察して今パートナーに求めている行動と、昔自分がこんなこと思っていたな、望んだけど満足できていなかったな、望んだけどあきらめちゃったなということと一致することがあると思います。

そういう思いがある時に「私は、あなたのお母さんじゃないのよ。」
「おまえ、最近求めてばっかりじゃないか」
とうパートナーの不満の声がでてくるんですね。
自分の中に満たされていないニーズがあるということを自覚することができるとパートナーを自分の面倒見る存在ではなく、共に成長していく存在、共に前に進んでいく存在、共に幸せになる存在と見やすくなると思います。

主導権争い

パートナーシップの初期の段階をすぎると主導権争いが起きる時期がやってきます。
パートナーとの間でやり方の違いが起こりどちらのやり方でやっていくかを争う時期です。
デートのやり方、お金の使い方、子供の教育の仕方、SEXのやり方、ご飯を食べる時間、食後はコーヒー派か紅茶派か等の様々なやり方の違いを自分のやり方、自分の考え方に合わさせようと相手をコントロールしようとする時期がやってきます。

なぜ主導権争いの時期がやってくるかというとこれも両親と関係あるんですね。
先ほどは、満たされていないニーズ(欲求)の話が出て気ましたね。
押さないころニーズ(欲求)が満たされない時私達はどうなったと思いますか?
そうです、傷つくんですね。

“愛して欲しいけど、思ったほど愛してもらえなかった”
“寂しい思いしていたのに気づいてもらえなかった”
“もっと褒めて欲しかったのに怒られることのほうが多かった”

こんな風にニーズを叶わなかった時って傷つくことが多いんですね。
そして傷ついた時に「もう傷つきたくない」って思うんです。

「もう傷つきたくない」と思ったとき”自分が傷つかないやり方”というのを覚えていきます。これがデートのやり方、お金の使い方、子供の教育の仕方、SEXのやり方、ご飯を食べる時間、食後はコーヒーか紅茶かという自分のやり方につながってきます。

私達は傷ついた経験がある分だけ、自分のやり方を崩されるとまた傷つくんじゃないかという恐れが出てきます。だからもう傷つかないように主導権争いをしてしまうんですね。

主導権争いをした時はどっちかの意見が正しくて、どっちかの意見が間違っていることになりますね。
そうした時に正しさの争いになりますから、どっちかの意見が正しいということになると打ち負かしてしまったパートナーに対して魅力を感じなってきます、もう片方は間違っているという否定された感じや、負けた感じがして嫌な気持ちになります。
正しさを手に入れても二人とも幸せになれませんね。

主導権争いのポイントは両親との関係で傷ついたからもう傷つかないように自分のやり方を通そうとしたいんだなというポイントと主導権争いで勝ったとしても二人共幸せになれないという点ですね。
この場合はどちらかのやり方という争いを手放して二人のやり方を見つけていくことがいりますね。

どうでしたでしょうか?問題と両親との関連について今回は2パターンほど説明させてもらいました。この2パターンだけではなく多くの問題が両親に関連してくることが多いです。

パートナーシップの問題、仕事の問題、親子問題、あなたが抱えている問題にも両親は関係していませんか?
関係してるなと気づけたら、今抱えている問題がなんでこうなったのかという原因がわかります、原因がわかると原因に対して「じゃあ、どうしていくといいか」という次のステップが見えてきます。
問題を解決したいなという方は、自分の問題と両親は関係がないかチェックしてみてくださいね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。