男と女のケンカの心理学

相手の心がわから なかったり、自分の気持ちが伝わらなかったりのすれ違いからケンカは生まれるものです。

僕がカウンセリングで、よくご相談を受ける内容はパートナーシップについてのご相談。

なかでも、「パートナーが何を考えてるのがわからない。」「なぜかわからないけどケンカになってしまう。」「私の気持ちを無視する。」「いくら頑張っても気持ちが伝わらない」というような相手の心がわからなかったり、自分の気持ちが伝わらなかったりのすれ違いからケンカになったり、上手くいかなくなったりのご相談が多いです。

カウンセリングをしていく中で男と女の捕らえ方の違いや、すれ違いがなぜ起こっているかを納得したクライアントさんは、「なぜ、こんな状況になったのかやっとわかりました。」とご感想をいただくことが多くあります。

この“なぜ”というのがわからずパートナシップが上手くいかないことがしばしばあるようです。
なぜというのがわからない時は、相手が何を考えて生きているのかわからない未知の生物に見えてしまうようですね。(笑)

今回はこの“なぜ”こうなってしまうのかの心理をいくつか紹介しましょう。

男性の恐怖!なぜ彼女が怒っているのかわからない

男性の方からの相談でよくあるのが、今までニコニコしていた彼女が急に機嫌が悪くなったり、ケンカをふっかけてくるんだけど何を怒ってるかさっぱりわからないという相談があります。

逆にこれが女性のから相談をいただくと、私の彼は理屈ばっかりこねて全然私の気持ちをわかってないし、ぜんぜん悪いところを直そうとしないというような相談になってきます。

では、このような相談の場合は、なにが起こっているのでしょうか?

男性からこのような相談をいただいた場合は、男性はこんな風に考えているんです。(女性の方必見です。)

「なぜ、急に機嫌が悪くなるのかさっぱり検討がつかないんですよね。
浮気をしてきたわけでもなし、なにかしたわけでもなし・・・
今さっきまで機嫌が良かったのに、なにか機嫌が悪くなるような言葉を言ったのかな???」

男性がパートナーの機嫌が悪い原因を考えてる時は、今さっきとか、昨日とか、直前のこととかから、機嫌が悪くなったり、ケンカになってしまった原因を探そうとしていることが多いんですね。

でも、実は機嫌が悪くなったり、ケンカの原因になっていることが男性が考えているようなケンカ直前の出来事ではなく(男性の方は必見です)積もり積もった怒りや、今まで押さえ込んでた想いがムクムクと浮かんできて機嫌が悪くなっていたり、怒っていたりすることが多かったりするんですよね。

男性は、まさか1週間前こっそり冷蔵庫にはいっていたプリンをだまっ
て食べたことが原因だったり、まさか1ヶ月前にパートナーをほったら
かしにして同僚と飲みにいったことを怒ってるなんて夢にも思っていな
いんですね。

1週間前にプリンを食べられた怒りや、1ヶ月前にほったらかしにされた怒りは、その時点では、「まぁ、いいわ」とか「仕事の都合もあるしね」とぐっと怒りは抑えられるのですが、いろんな出来事でこの怒りが積もり積もってもう抑えられないぐらいまで溜まって言った時や、今まで抑えてた怒りの蓋がはふとした拍子に外れちゃうときに急に機嫌が悪くなったり、ケンカになるんですね。

溜まり溜まった怒りは開放される瞬間をまっていたりするんですね。
プリンを食べられた怒り、ほったかされた怒り、話しを聞いてもらっていない怒りやいろんな怒りが溜まっていたとしましょう。

そして、その怒りを抱えたままパートナーと今日も接しているとしましよう。(自分が怒りを抱えていると自覚していない女性も多いです。)今日は髪型を変えたのに彼は全然気づいてくれない、そうすると・・・

女性:「なにか、気づかない」

男性:「え?そういえばちょっと外が騒がしいよね」

女性:「そうじゃないでしょ、髪型が変わったの気づかないの!
あなたはいつもそうなんだから、全然私のことを見てないし
私のことほったらかしにしてたり、私のこと大切じゃないん
でしょ!」

ここで髪型が変わったことに気づかないパートナーへの不満が起爆剤と
なって今までの怒りが爆発しだします。
でも男性が考えることは髪型が変わったことを褒めなかったので怒って
るとしか感じていないので反論が始まります。

男性:「なにを怒ってるの、髪型が変わったのに気づかなかったのは、
誤るけど、そんなこともあるじゃないか。
一回髪型が変わったのに気づかなかっただけで、なぜそんなに
文句を言われなきゃなんないんだ。わけわからんこと言うなよ」

そして女性は全然私の気持ちをわかってくれていないというふうに感じ
てパートナーシップのすれ違いが始まります。
このすれ違いの積み重ねが、決定的な致命傷になったり、SEXレス、
お別れ、離婚に繋がっていったりするようです。

一生懸命頑張っているのに、怒りだすパートナー

パートナーの為を思って一生懸命頑張っているのに、ケンカになってしまったり、パートナーが怒り出したり、自分の気持ちを受け取ってくれなかったりすることはありませんか?

これは自分は良いことをしている、自分は愛しているからしているという思いと、相手側にとっては迷惑、恥ずかしい、触れないで欲しい、愛の押し売りをされていると感じている感じ方の違い、認識の違いから起こります。

例えば、女性が男性のお家に遊びに行ったと思ってみてくださいね。
すると彼のお家に行ってみると洗濯物の山!
彼女がその洗濯物の山を見てこう思います。
『彼の為に洗濯してあげよう・・ふふ』

しかし、その洗濯物の山にはお腹がゆるかった時にちょっとちびっちゃっ
たパンツが中に・・・・

女性:「洗濯してあげるわ」

男性:「いいよー」
(ドキッ、知られると幻滅さてれしまうかも(冷)(-_-;))

女性:「なんでー、いいじゃんしてあげるってばー」

男性:「いいって、ほっといてくれよー」

女性:「なんで、愛してるからしてあげるっていってるんでしょ」

男性:「いいって、ほっとけっていってるだろう。だいたいおまえは、
お節介なんだよ。いらんことするなっていってるんだよ!」
(この辺で怒り出してきます。)

女性:「なんで怒られなきゃいけないのー、信じられない」

このケンカのポイントは悪いことをしていないということなんですよね
彼女としてみれば、洗濯してあげることは全然悪いことじゃないですし、
愛してるから洗濯をしてあげようと思っているし、彼が苦手な洗濯を彼
の為にしてあげようとしているんですよね。
彼女にしてみれば良いことをしているという認識になります。

だけど、彼にしてみれば、ばれたら幻滅されるという恐れや、恥ずかし
さがあり、触れて欲しくないという思いがあります。

彼女にしてみれば良いことをしているという認識があるので、彼の触れ
て欲しくないという思いを見逃してしまっているんですね。

私の愛し方や、私のしてあげたい思いは良いことなのですが、
パートナーの触れて欲しくない思いや、パートナーの愛して欲しい愛し
方を見逃してしまうと大失敗がまっていたりします。
自分のやりかた、愛し方を手放して、パートーナーの思いを大切にして
あげることも大切ですね。

コミュニケーション

今回紹介させていただいた事例は男女の心理を学んでいったり、自分が何
を見落としてるか気づいていったり、相手が何を望んでいるかを見ていく
ことでトラブルやすれ違いは無くしていけます。

それ以外にコミュニケーションを使うことですれ違い、誤解というトラブ
ルを回避することもできます。

自分がなぜ怒っているのかの理由を“相手にわかるように”伝える。
相手が怒っている“本当の理由を”聞いてみる、自分が感じてる気持ちを伝える、相手が感じている気持ちを聞いてみるなどのコミュニケーションを行うことで、トラブルを未然に防いだり、大惨事になる前のボヤにで防げたり、ケンカということをハプニングをお互いの理解を深めることに変えていけます。

そしてなにより相手を理解しようという想いやりの心がお互いのすれ違い
を防ぐように思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。