混沌とした世の中を豊かさを掴むチャンスにしよう

僕が子供の頃は、大きな安定した企業に勤めたり、公務員になったりしてそこで一生を過ごすというのが、ある意味での成功者の道とされていました。
その為には高校は進学校に進み、悪くとも駅弁大学に入るのが必須とされていました。
“駅弁大学???”と思われる方も多いかもしれませんね。
旧制大学や帝国大学ではなく、戦後に新設された国立大学のことを揶揄してそのように呼んだのです。
今のJR、当時の国鉄の、急行列車が止まるような比較的大きな駅には必ず弁当売りが立っていて、列車が到着すると「弁当〜・・・弁当〜」と売り歩き、車窓から弁当とお茶を買い求めたものです。
そのような比較的大きな駅がある町にできたのが新制の国立大学というわけで、“駅弁大学”と言われたのです。
駅弁大学と呼ばれた時代から半世紀が過ぎ、時代が変わって、今や一つの企業に骨を埋める時代は過ぎ去りました。
それまで安定していた日本の終身雇用システムが、企業側からのみではなく、働く側の意識の変化もあって、双方の影響から次のプロセスへと移り変わっていっているのではないかと思います。
混沌としているときこそ、スクラップアンドビルドが繰り返され、面白い時代になっていくのではないかと思います。

一方で、私たち人間には安定を求める気持ちもあります。
生物学的にみれば、安定は自らが何の変化もする必要が無く、生物の本能である種の保存ということには適しているのです。
しかし、私たちがいくら安定を望んだとしてもそんなことにはお構いなく、変化は必ずやってきます。
それは例えば地球という星のプロセスと関わっていたり、他の生物のプロセスと関わっていたり、その他様々なプロセスが相互に影響し合っていたりして、私たち人間もその中に組み込まれているからです。
従って、私たちが望むと望まざるとに関わらず、人間のプロセスとして当たり前のように生き残りのために変化を余儀なくされるのです。
時代が変化する時には、次の安定までの間に混沌としたステージが生まれます。
今の日本を見れば、今までに経験したことのないような高齢化社会を迎え、少子化が進み、AIが進化し、働き方が変化しているという状況です。
また世界規模の今を見れば、貿易問題に名を借りた中国共産主義とアメリカ自国主義の覇権争い、経済圏の統合に失敗したユーロ圏の不安定化、迫りくる食糧危機などこちらも混沌としてきています。
何かが変化をする時には様々な事柄が生じますが、これも一つのプロセスと捉え、次代を読む事ができれば、大きなビジネスチャンスをつかむ事ができます。
正に、今は大きなビジネスチャンスが到来していると言っても過言ではない気がします。

私たちが何か新しいことを始めようとするときに、それを阻害するのは様々な“怖れ”です。
怖れは私たちを守ってくれる反面、私たちの自由や可能性を奪います。
例えば、日に手を近づけると火傷するかもしれないという怖れは、私たちを守ってくれる怖れです。
しかし、外に出ると交通事故に遭うかもしれないという怖れから外出をしないということは、私たちの自由を奪い、外出で得られる様々な可能性を潰えさせてしまいます。

実は怖れは、自分で結論を出せないことを、ああでもない、こうでもないと考えることにより増強されるのです。
これは、考えることが防衛機制(防衛のシステム)そのものであり、考えれば考えるほど最悪の事態を想定してしまうという性質をもっているからです。
何かにチャレンジする時に、必ずと言っていいほど、私たちの心の中には失敗に対する恐れが湧き上がってきます。
そうすると「失敗してはいけない」という思いが逆に強くなり緊張して失敗を招いてしまいます。
そうして「上手くできない自分」という幻影に囚われるようになり、臆病になってしまうのです。

心理学の世界では、“自分が信頼を置いた通りの結果が手に入る”とよく言いますが、自分が失敗することに信頼を置いた場合には、失敗が手に入り、成功に信頼を置いた場合には、信頼が手に入るのです。
失敗は、冷静さを失ってしまうことにより客観的に物事が見えなくなってしまい、焦りや成功への執着の結果です。
まぁとにかくやってみようぐらいの気持ちでやってみることが、成功の秘訣ではないかと思います。

さて、混沌とした世の中で、あなたはどのように豊かさを手にしていきますか?
勇気を持ち、気軽に新しいことにチャレンジしてみる絶好の機会かもしれませんね。

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。