仕事に不満があるわけではないけれど、モチベーションがあがらないとき

なにかしら仕事に不満があることで、モチベーションが上がらないのは当然だと思うのですが

「別に今の仕事に大きな不満があるわけではない」にも関わらず、モチベーションが上がらない、なんだかやる気が出ない。

カウンセリングでは、こんなご相談をお伺いすることが結構多いです。

モチベーションが上がらない状態で日常の業務をこなすことは、結構なストレスがかかりますし「やり過ごす」という方法ではいずれ我慢の限界が来てしまいそうです。
とはいえ、転職を安直に考えるのもリスクが高いですし、たとえ職を変えたとしても「モチベーションがあがらない原因」が分かっていない状態では、また同じ状況に陥ってしまうかもしれません。

こういう場合どうしたらいいでしょう?
もちろんケースバイケースではあるのですが、私のカウンセリングではこんなご質問をさせていただくことが多いです。

「最近あなたが『楽しかったなー!』って感じたことは何でしょう?」

つまり、仕事だけではなくプレイべートまで含めて「その方が心が動いた瞬間」を探ってもらうんですね。
すると結構な割合で「思い出せない」「思いつかない」方がいらっしゃるのです。

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当たり前の話なのですが「仕事へのモチベーション」や「楽しさ」は、心で感じるものですよね。
私たちは誰でも「心」を持っているので「自分が、どんな行動をしたのか?」よりも「自分が、どんなことを感じたか(感情)」によって、人生の充実度が変わると言われています。

例えば「釣り」。
釣り道具にお金をかけたり、休日に早起きして釣りに出かける方っていらっしゃいますよね。
釣りに興味のない人から見たら
「何故、休日だというのに朝早くに釣りに行くのだろう」
「食べられない魚を釣って意味があるのだろうか?」
「釣るよりも魚屋で買ったほうが楽だし、安いのではないか?」
「釣り道具にかけるお金をもっと有効活用したらいいのに」
こんな風に考えるかもしれません。
でも、釣りが大好きな人は同じ行動で「心がとても喜ぶ」わけです。
確かに頭で損得を考えたら「無駄」かもしれないけれど・・
「心が喜ぶ」=「充実感を得られる」わけですね。

このように、私たちの人生で「充実度」を感じるためには「感情」がとても大事なのですが
実は私たちが社会で生きていくためには「自分の感情」を抑えて「リスクを考え行動すること(思考)」を余儀なくされる場面がとても多いのです。

みなさんの立場で考えていただくと分かりやすいと思うのですが・・
あなたが、その時々の気分に振り回されて行動していたとしたら、正直仕事になりませんよね(汗)
各々がその時の気分で自分勝手に動き始めたら、チームとしても成り立ちません。
ですから、誠実でとても思いやりのある方ほど「自分の感情」よりも「周りの人とバランスを取りながら、配慮をし、作業効率を考え、責任を負う」ことを優先します。

そうやって頑張っているうちに、だんだんと感情が動かなくなり「何も感じられなくなってしまう」
そして「自分の感情が置き去りになっていますよ」という「サイン」として「仕事に不満はないのだけれど、モチベーションが上がらない」ということが表面化してくることが多いのです。
 

ですから、こんな時には「モチベーションをあげなくては」と仕事にだけに目を向けるのではなく「日常で、自分の感情を感じる時間」を作ることが大切です。
「感じる」までいかなくても「思考を横に置く時間」を積極的に日常に取り入れるといいですよ!

最初は億劫に感じたり「これに意味があるのか?」考えてしまうかもしれませんが、それこそ「モチベーションがあがらない」ときに浮かびやすい思考の一つ。
いくつかピックアップしておきますので、ぜひ出来る範囲で取り入れてみてくださいね。
 

【レべル1:人間が感じやすい、味覚・体感覚からのアプローチ】

・一日5分でいいので、ゆっくりとコーヒーを飲む時間を作る
・温泉につかったり、美味しいものを食べてみる
・美しい景色を見に行ってみる。
・ひとりでぼんやりする時間を作る。
 

【レベル2:感情に触れるものからのアプローチ】

・昔、好きだったものに触れてみる。
・音楽や映画、本などに触れてみる。
・いままで行ってみたかったところに出かけてみる。
・気の合う仲間と飲みに行ってみる。
 

【レベル3:さらに自分の感情を知るアプローチ】

・すこし、自分の行動範囲を広げてみる。
・ひとりで楽しめること・自分以外の人と楽しめること、両方取り入れてみる。
・チャレンジを取り入れてみる。
 

私たちが幸せに生きていくためには「思考」「感情」どちらも大切。
偏っているかも、と思う時には、バランスを取っていくといいですよ。

あなたの人生がより豊かなものになりますように。
参考になれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係の改善、自分が本当に望んでいる人生へのシフトチェンジへのサポートを得意とする。 特に「さびしさを笑顔に変えるカウンセリング」をテーマに掲げ、30代女性の生き方、恋愛・婚活サポートを精力的に行っている。 高い共感力を活かした「共に考え、併走する」カウンセリングスタイルが好評。