倦怠期を乗り越えるための心理学 ~2人の間に愛を循環させよう~

倦怠期になってからがパートナーシップの本番

付き合ってしばらく経つとやってくる倦怠期。マンネリを打破するためにはお互いが変化し成長していくことが必要です。2人の間がうまくいかないとき、与える&受け取るという愛の循環がどこかで止まっています。今回は多くの人がつまづきがちな、「愛を受け取る」ことをテーマにアプローチします。

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こんにちは。
今日の心理学講座はカウンセリングサービス『高見綾』が担当します。

◆パートナーシップにはステージがある

「付き合って2か月です」「新婚です」と言うと「一番楽しいときだね、ラブラブでしょ」と反応されることが多いですよね。パートナーシップにはステージがあり、相手のすべてが素敵に見えるようなラブラブな時期は、じつはあまり長くは続きません。早くて3ヶ月、長くても3年と言われています。

その後2人の関係は安定してくるのですが、あんなに好きだったのに粗が見えてくるようになるのです。「グイグイ引っ張ってくれて男らしいと思っていたけど、最近は口うるさく感じる」とか「やさしくていい人なんだけど、頼りないんだよなぁ」など、不満が出てきて、ちょっとしたすれ違いで喧嘩することも増えます。デートするにもマンネリしてきて、刺激がなくてつまんないなと感じ始めます。

男女間で競争が起きるケースもあります。たとえば、彼氏が仕事がすごくうまくいっているとして、でも自分は職場の人間関係で悩んでいたりすると、「彼はすごいのに、私はダメだ」と比べてしまい、仕事以外のことで彼氏に勝とうとしたり張り合ってしまうようなことも起こります。
「私の言い分を聞きなさいよ」とコントロールしたくなると、関係はじわじわと悪化していってしまいます。

 

◆倦怠期から抜けるにはお互いが変化・成長していくことが大切

倦怠期に入ると、「今まであんなに楽しかったのに…このままこの人と一緒にいるのもどうなんだろう」思うことが増えるかもしれませんが、じつはパートナーシップはここからが本番です。というのも、恋愛にはステージがあり、どの人とお付き合いしても倦怠期はやってくるからです。せっかく好きで付き合ったパートナーですから、倦怠期を乗り越えて、もう一度楽しく仲良くやっていきたいですよね。

倦怠期に入ると、パートナーに対する不満を持つようになりますが、それは相手も同じなんですね。パートナーシップは鏡だと言われていますから、相手も同じように自分に対して何らかの不満を持っているものなのです。お互いが変わらず成長しなかったら、倦怠期は続いていきます。打破するにはお互いが変化していくことが必要なんです。

2人の仲を改善していくためには、愛の循環を起こしていくことがポイントです。愛の循環というのは、「パートナーに愛を与える&パートナーからの愛を受け取る」でワンセットです。これを繰り返していくと無理なく、楽に、しかも気持ちのよい循環が生まれていきます。

 

◆愛情の受取拒否をしていませんか?

2人の仲がうまくいっていないときは、愛の循環がどこかで止まっています。最近パートナーに愛を注ぎましたか?また、パートナーからの愛を「ありがとう!うれしい!」と喜んで受け取りましたか?

ご相談いただく中で案外多いのは、愛情の受取拒否です。たとえば「私はやさしい言葉をかけてほしかったのに、彼は何も言ってくれない」など、自分の欲しい愛情表現ではなかったことを理由にして、パートナーからの愛を受け取らないというものです。不満があることを理由にして受け取らないでいると、パートナーに愛を与えることもしなくなっていきます。しかし、よく見ると、彼は言葉で表現するのは苦手だけれども、デートのお店を予約したり行動で示してくれていたりするのです。

またこんなケースもあります。「彼は私のことを可愛いって褒めてくれるけど、自分では全然そうは思えない」という女性がいました。「私なんか…」という自己否定があると、褒められても素直に受け取れなくなってしまうんですね。

ちょっとしたことだと思うかもしれませんが、パートナーシップはこうしたちょっとしたことの積み重ねが後々大きな問題になりやすいのです。

男性も女性も、自分と一緒にいることで相手が幸せになってくれたらいいなと思っていますが、特に男性はヒーロー願望がありますので、自分が与えた愛情を素直に受け取って喜んでくれる女性が大好きです。「自分のしたことで、好きな女性を幸せにできた」と思えることは男性にとってとてもは大切です。女性側が、さまざまな理由をつけて受け取らないでいると、男性は与え甲斐がなくなってしまい、自分では彼女を幸せにできないと自ら去っていくことになりかねません。

パートナーが何かしてくれたら、当たり前だと思わずに、「ありがとう」「うれしい」とあなたの喜びをわかりやすく表現しましょう。そうやって「反応する」だけでも、パートナーシップは大きく改善していくのです。

(完)

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