こんにちは、カウンセリングサービスの山田耕治です。
今日のビジネス心理学は、私たちが日々取り組んでいるチャレンジが成功するための肝となるものをテーマにしました。
□日々のチャレンジに不可欠な心の「聖域」
そうは思っていない方もいるかもしれませんが、私たちの日々のチャレンジはとても一生懸命がんばっています。
なので、とても疲れていたり、寝不足だったり、疲労困憊へとへとの方も、さらには、うまくいかずに落胆、失望、自責の思いに駆られている方もいると思います。
本当はゆっくりお休みをとったほうがいいのだろうなあと思う。
うまくいかないことがあっても、それは自分を修正し、成長させる貴重な経験として、チャレンジを継続すればいいのだと気持ちを切りかえようと思う。
でも、なかなか思い切ってお休みをとったり、素直に修正できなかったりしますよね。
私はずっとそうでした。
修正するどころか、意地になって突っ走ったり、うまくいかないことを誰かの所為にして自分をごまかしたり、自分を責め、自らを罰するように忙しくしたりして、さらに状況を悪くしてしまう。
それはチャレンジとの癒着です。
みなさん、そうなっている自分がいたりしませんか?
癒着は自分がチャレンジとくっついてしまい境界線がなくなってしまう状況です。
自らを取り戻すためには、私がそうであったように、チャレンジ自体を終了させるしかない状況になってしまったりするわけです。
ゆえに、強く思います。
チャレンジを粘り強く継続し、成功に導くには、逆にチャレンジと全く離れる場所が必要だと。
チャレンジをしている自分を休め、心からリラックスできる場所で、一生懸命やってきた自分をゆっくりふりかえります。
間違いや失敗した自分を責めるのでなく、認め、謝り、許す世界、そしてエネルギーを新たに蓄積できる、そんな穏やかで清らかな安全な避難場所。
それが「聖域」。
行ってみたいと思いませんか?
今日は、そんな「聖域」を、ほかのどこでもない、自分の中に育むことの提案です。
どこかにその「聖域」を探し求めるのではなく、自分心の中にその領域を育む。
改めて調べてみたのですが、「聖」には、汚れがなく穏やかで清らかな場所ということに加え、知徳が高いとか、その道を究めたという意味もあるようです。
聖域とは知徳が高い場所であり、その道を究めたことで到達する場所でもあるようです。
とても興味深いとは思いませんか?
そんな「聖域」が自分の心の中にあると思えるだけで、なんだか頼もしい自分を感じられるように私は思うのです。
□「聖域」の喩え
実は、この記事、お盆休みに、実家で書いているのですが、巨大台風が直撃する状況の中で、窓からある風景が見えています。
小高い山と島々に囲まれた深い湾に、三十隻もの船が錨をおろし、お行儀よく並んで、避難しているのです。
夜の闇の中にたくさんの船の灯りがきらきらと光を放ってとても幻想的な光景になっています。
今日は、その船の一隻になったつもりで読んでみてほしいなと思います。
これから暴風域に入り、明日は一日中暴風域です。
それぞれの船は、いつもの航路を離れ、山と島々に囲まれた静かな湾に入っているわけです。
海底深くにしっかりと錨を下し、暴風に大きく船体を振られながらも、台風という巨大なエネルギーをうまく逃がし、暴風域を凌いでいくわけです。
厳しい状況をみんなで連携し、きちんと整列し、知恵を出し合い、協力し合っている状況もあるようです。
台風が通り過ぎれば、それぞれの船が大海原へとまた新たな旅を始めていくのでしょう。
この、海底深い湾こそ、私たちにとっての「聖域」、清らかで安全な避難場所、必要としている場所なんだと思うのです。
何かあれば、いつでも戻ってくることができる場所でもあります。
□自分の中にある「聖域」
上記の喩えから、「聖域」にいる自分を想像してみたいと思います。
日々の日常の航路を離れ、静かな湾に入るように、「聖域」の中に入っていきます。
深い海底に下した錨と綱は、命綱であり、それは呼吸です。
ゆっくり深い呼吸を通じて、自らの命、意識の深い所とつながっていきます。
その命綱が「聖域」と自分をしっかりつなげてくれているので、チャレンジする世界に引き戻されそうになっても大丈夫。
境界線をもって、チャレンジしている自分をしっかり休め、リラックスしていきます。
そして日々のチャレンジの自分をゆっくり振り返るわけです。
自らに湧き上がってくる台風の暴風域のような様々な感情を感じてみます。
暴風に船体が振られるように大きく心を揺さぶられても、命綱があなたを守ってくれるのです。
間違いや失敗した自分をジャッジして、責めるのではなく、ただただ感じ、受け入れていきます。
謝りや許す取り組みも進めることができるのです。
そうやって、日々のチャレンジで自らの心に溜まった負のエネルギーを解放することで、再び自身の瑞々しさが戻ってきます。
そこには、たくましさや、粘り強さ、そして明るいヴィジョンも見えてきます。
そのような場所こそが、「聖域」、清らかな知徳の高い場所なんだと思うのです。
自らの心の中にある「聖域」通じて、再び成功に向かう新たな私になるのです。
□誰かとともに、「聖域」を育む
しばらくは、自分だけで、自らの「聖域」を育むことは難しいかもしれません。
例えば、厳しさが心のパターンになっていれば、錨を下す許可がでないと思います。
錨を下した場所が浅瀬すぎると、船体が大きく振り回わされすぎてしまうこともあるでしょう。
何隻もの船が知恵を出し合い、厳しい環境に対処しているように、誰かとともに協力し合うことも、大事なポイントであると思います。
最初はカウンセラーさんに手伝ってもらうことを提案したいと思います。
私もそうでした。
あなた自身の心の「聖域」、私たちと一緒に育んでいきましょう。
今、あなたに必要なのは、更なる厳しさや我慢や頑張りではなく、心の中の「聖域」ではないでしょうか。
きっとその先にあなたのチャレンジの成功が待っています。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。