「やりたいのにできない」という葛藤の出口へのヒント ~プロセスを丁寧に進む~

やりたいことを見つけるプロセスとは

「やりたいことがある」あるいは「やめたいことがある」のになかなか葛藤すること自体をやめられないというあなたへ。
まるで、これまでの記憶や無意識、潜在意識を参照するかのような時間を無駄に長く過ごしていると感じて焦りを覚える人もいるかもしれません。
今回は、このような葛藤の出口をつくるために、シンプルな順番やプロセスを丁寧に見つめ直していくヒントをお届けします。

***

「やりたいことがある」と思っているのになかなか行動できないとき、あるいは「やめたいことがある」のになかなかやめられないというとき、実は迷ったり悩んだりしていられるだけの余裕がある、という場合があります。

「時間がない」「お金がない」などは、私たちの言い訳のトップクラスに入ると思いますが、本当に切羽詰まった状況なら、人は何らかしらその状況を回避するために動くものです。

人は環境や状況に影響を受ける生きもの。

自分ではそうは思えないかもしれませんが、悩み続けるだけの余裕があるときに足りないのは、自分がよりよい人生への一歩を踏み出していくことを決めることができていなかったり、本当に幸せになることへ許可できていないときだったりします。

決めるというのは、責任が伴うもの。
もしかしたら、その責任を負うことから逃げていたいのかもしれません。

心理的には、環境や状況との関係の中で、依存から自立へ、自立から相互依存へと抜けるとき、このようなジレンマを覚えることが多いでしょう。

自分以外の環境や状況のせいにするのは簡単です。でも、状況や環境を変えることはできますし、自分の自信のなさを責めたり、自分以外の何かのせいにし続けるのは、とても苦しいことではないかと思うのです。

「何だか拉致があかないな・・・」
散乱する意識や思考に気づいたら、そろそろ本題と向き合う準備が整いつつあるといえるかもしれませんね。

心の成長段階のどんなステージにいようとも、好ましいとは思えない葛藤をし続けることに目的があるとしたなら、それは自己実現しないようにしているといえるでしょう。

それは一体、なんのための罰ゲームなんでしょうね。
「誰を許せていないのだろう?」「何を許せていないのだろう?」というふうに思いを巡らせてみると、そこをせき止めている、あなたにとって必要で具体的な課題がより見つけやすくなりそうです。

 

○動かずに止まってしまう2つの理由

1 本当にやりたいと実は思っていない

本当にやりたいという気持ちがなければ、これまで慣れ親しんだ環境や状況を手放すというリスクを犯すことなどできません。

その場合は「~できない」のではなく、「やらなくていい」と自分に許してあげてみましょう。

もしこのとき、心が少しでもホッとするなら、本当はそう「したかった」のではなく「そうしなければならない」と思い込んでいただけかもしれません。いいんです。やりたくないことはやらなくても!

大切なのは、本当の自分の気持ちに気づいて従うことです。

ただし、一度はやろうと思って目指そうとした、そのステージや世界、その道には進むことはできません。

その場合は、今ある環境や状況、関係に感謝することが大事です。
そこから逃げずにその環境や関係を感謝に変えて受け取り直すことがとても大切なのです。

自分(の意識)がそこから逃げずにしっかりその環境や関係にコミットメントすることで、本当にあなたが欲しかったことが得られますし、実現する可能性が高まります。

嫌われる?見捨てられる?怒られる?
一体どれだけ怖れの幻想をあなたは思い描いたのでしょう?
でもそれは起こらなかったですよね。

今、あなたがいるところが今のあなたの居場所。
まずは、そのことからしっかり受け取ってみてくださいね。

本当は、今いる環境や関係をより良いものにして応援されながら、あなたの本当に進みたい「やりたかったこと」のステージへ進んで行くことも可能なんです。

何かを切り離すことではなく、周りから応援されながら、心置きなくやりたい道を進んでいく。
このシンプルな順番やプロセスを丁寧に見つめ直していくことが、あなたの自己実現において近道になることも少なくないのですよ。

 

2 経験したことがないので想像できない

何をどう動いていいのかわからない。
想像力が働かないのは、あなたがやりたいと思うこと、あるいはやりたくないと思っていることをやめるという経験をした、ある意味成功事例といえるお手本になるような人生を歩んだ人が身近な関係の中でいないのかもしれません。

ですから、そこにたどり着くまでの「シナリオ」が抜け落ちている状態なのかもしれません。

本を読んでみる。ネットで検索してみる。知ってそうな人を紹介してもらうなど、あなたの夢や理想へと、今の状況や現実の間に橋を架ける具体的な情報やヒント、考え方などを仕入れてみてはいかがでしょうか。

 

○創造力の欠如を補うには環境を変えてみよう

・つきあう人を変える

実はこれが一番大きく環境を変える実践になります。

つきあう人を変えるというのは、自分が「こうありたい」と思い描くようなことをすでに実現している人たちとつきあうようにすることです。

先述したように、すでに実現している人を探し、話を聞いてみるなどもオススメです。
惰性で付き合っている関係を減らしながら、新しい出会いや経験を少しずつ増やしてみましょう。

今までやったことのないことに敢えてチャレンジしてみる。
それは、誰かに相談してみることや、応援してもらうということが含まれるかもしれません。そんな小さなチャレンジや冒険を続けていくことで、「私にもできそう」と思えるだけの自信や基礎体力がついていきます。

本当に叶えたい夢は、そのようにして順番を端折らずに進めば、あなたのエネルギーを蓄えながら、決して諦めることなく掴み取ることができるはずですよ。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、夫婦関係、職場の人間関係、転職・キャリアほか、自己実現など幅広いジャンルに対応する。 わかりやすいレクチャーをモットーに、感覚やインスピレーションを活用するハートフルなセラピーとの両面で癒しのプロセスを後押しするのが強み。自分のペースで気づき、変化、成長できると好評である。