気がついたら、令和も2年。
新しい時代の始まりにワクワクする一方で、この半年くらい、能動的に動き出せない自分をもどかしく感じていました。
これまでの「社会に出て活躍する!」というような目標の立て方も、「なんか違うなぁ」というか、自分で言ってみて嘘くさく感じてしまい、昔のようには自分を奮い立たせることができなくなっていたのです。
「なんでなんだろう?」とその違和感ばかりが気になり、でもその感覚をうまく言葉で表現することもできずに戸惑うことも。
「じゃあ、どんな風に自分と関わったなら、もっとフレキシブルな自分でいられるのだろう?」ということを手探りする日々を過ごしていました。
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「守るべきもの」そんな気負いがとれて、自分を動かす燃料が今までのそれとは大きく変わってきているのをどことなく感じていました。
「私が頑張らなければ!」といろんなことを背負って生きていた頃は、それ自体が私の使命のように感じて突き進むことができていたんです。
でも、その使命は、今思えば本物ではなかったのです。
なぜならば、それは、心の傷の上に築かれた「ひとりで生きていく!」という自立の決意のもとに立つ、誇張した男性性で生きてきた段階でのことだったから。
今はもう、その必要も心配もないことがわかっているし、なにより当時に比べたら拍子抜けするくらいに平和で穏やかな毎日なのですから(笑)
次第にわたしは、自分の中の女性性というものに深い関心を持つようになっていました。
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心理学では、進化と成長の各段階にはそれぞれ、癒されるべき要素があることを教えてくれています。
自立の先に進むために私が実践したのは、内なる女性性と向き合うことでした。
それは、自立の段階で切り離していた感情を再び自分に統合するというもの。
女性性を受け入れるというのは、このような落胆を味わったところで、もう一度やる気を出すことができるよう、自分のハートを取り戻すことなのです。
なんとなく感じていた違和感やもどかしさに分け入ってみると、そこにあったのは、人間関係でうまくいかなかった体験をしたときの思いや記憶、感情でした。
かつて私が大切に思っていた人に対するせつなさとともに、愛着や愛おしさなどの感情や感覚が記憶とともに戻ってきたんです。
「こんなのが(わたしにも)あったんだ!?」
自分でも気づかないようにしまい込んでいた感情とともに、波打つかのようなエネルギーが体中を駆け巡るのを感じました。
その回想の過程では、自分でも認めがたいほどの依存心や誰かを求める気持ちもありました。
なぜ、そういった気持を切り離していたのかというと、失うことに耐えきれないほどの痛みや苦しみがあったから。
回想の中で、「失ってしまった」と思っていた関係は、決してなくなったわけではなかった。
そう安心できたのは、自分や相手がどう振る舞ったのかということではなくて、「自分の中の愛情の在り処」に気づき、思い出せたことにあるようです。
あの頃の自分は、まだ未熟でうまく関係を続けることができなかったけど、それでも、自分なりに誰かを精一杯、愛そうとした記憶。そんな自分がいたことに、安心し、原罪が解かれていくような気がしました。
そして、その安心感の中で、記憶の中のその人たちもまた、わたしと同様に辛かったのだと理解し、自分の気持ちの真実に触れることでができたのです。
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気がつけば、行きつ戻りつしながら、長い時間をかけて何段階かのインナーワークに取り組んできました。
自立の段階が癒されてくると、人を応援するのが本当に楽しく、人の喜びがまるで自分のことのように嬉しくなります。
それは、自分への浸り込みや執着が薄れ、自分を含めた「人の可能性」を心から信頼できるようになったから。
2020年は、より一層、深いレベルでの癒しの機会をみなさまにお届けし、幸せな関係の中で現実を共同創造していくことに意欲を持って取り組んでいきたいと思います。
あなたの2020年が、愛に溢れた幸せな人間関係を紡いでいけますように!