ホメ活のススメ

皆さんは「ホメ活」という言葉を聞いたことがありますか?
「ホメ活」とは簡単に言えば「褒める活動」のことですが、今回はこのホメ活を会社でもプライベートでも取り入れてみませんか?というお話です。

人に褒められると嬉しいものですよね。
たとえ素直に受け取れなくても悪い気はしないのではないでしょうか。

人は本能的に「人から認められたい、尊敬されたい」という承認欲求があるので、褒められるとその承認欲求が満たされ、嬉しくなったり、モチベーションが上がったりするのです。

教育や子育てで「褒めることが大事」と言われるのは、褒められることでやる気が出たり、「認められている」という実感で自己肯定感が高まるからなんですね。

褒めると褒められた人が嬉しいだけでなく、褒める方も気分が良いものです。
褒める側も褒められる側も気分が良くなるということは、コミュニケーションツールとして「褒める」は有効と言えます。

そんな「褒める」効果で社員のモチベーションアップや風通しの良い関係構築に、「ホメ活」を導入している企業も近年増えています。

仕事では売上や成果を上げるために、出来ていない部分を上司に指導されたり、出来ても当たり前のように扱われたりして、褒められたことなんてないという方も多いと思います。

上司という立場になれば、さらに褒められる機会は少なくなり、そんな上司が部下を褒めることに目が向きにくくなってしまっている部分もあると思います。

褒められることもなく、結果だけを求められる仕事では、やる気や情熱を維持するのは難しいですよね。

そこで「褒める」「褒めあう」という活動を取り入れ、社員のモチベーションを高め、社員の力を引き出すことが、会社の活性化や成長にもつながると考えられているのです。

企業での活動事例を少し紹介しますね。
・朝礼で隣の席の人を褒める時間を設ける。あるいは一人に対して、その人をみんなが褒める。
・業務の中で気づいた「いいな」と思うところをカードやアプリを使って伝え合う。

大人になると褒める機会、褒められる機会が少なくなるものだからこそ、褒める時間を設けたり、ツールを使うのが有効なのかもしれません。

褒めるときは次のようなことを意識してみてください。

【褒めるときのポイント】
・具体的に褒める
・他人と比較した褒め方をしない
・「あなたのこういうところが、私はこう感じた」とアイメッセージで伝える

どうしても褒めるところが見つからないときは、短所を長所に言い換えてみることから取り組んでみましょう。

【短所を長所に言い換えた表現例】
「頑固」→「意志が強い」
「おせっかい」→「面倒見が良い」
「優柔不断」→「思慮深い」
「気が弱い」→「優しい」
「八方美人」→「協調性が高い」
「大雑把」→「おおらか」

「褒める」という行為は、相手に関心を持ち、相手の美点や魅力・才能を見て伝える行為であり、それは「相手を認める」という行為でもあります。

「褒めあう」ことは「認め合う」ことなので、多様性を認めることにもつながり、あらゆる人の生きやすさにもつながります。

会社の活動として取り入れることが難しくても、あなたがホメ活をすることで周りの雰囲気が良くなり、あなたがイキイキと仕事をすることで、会社にも良い影響を与えるでしょう。

職場だけでなく、家庭、プライベートな場でも「ホメ活」を取り入れてみてくださいね。

また、褒める対象にぜひ自分も加えてください。

「今日も遅刻せずに会社に行った」
「仕事頑張った!」
「1日無事に過ごせた」
など、小さなことでもいいので、自分を褒めてあげましょう。

自分を褒めることは、自己肯定感を上げることにもつながりますし、心の安定にもつながります。

寝る前に自分をねぎらう時間を設けると、良い眠りにつけるかもしれません。

自分で自分を褒められるようになると、人からの褒め言葉も素直に受け取りやすくなります。
褒めた相手が「私、そんな褒められるような人間ではありません」という態度を取るより、「ありがとう!嬉しい!」と喜んでくれた方が、褒める側も嬉しいですよね。

そんな受け取り上手になる練習としても、ぜひ毎日自分を褒めてくださいね。

お金もかからず、今すぐ始められるホメ活で、あなたの人生がより豊かなものとなりますように!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大学卒業後、地元企業に就職し、デザイン・経理・総務・秘書・営業事務等の業務を経験。不惑にしてカウンセラーを目指すために転職。離婚も含めた人生経験をベースに、楽になる物事の受け止め方を提案する。生き方やライフワーク、メンタルヘルス、パートナーシップ全般の問題を得意とする。