◆「ランチタイムのおしゃべりの輪に入れない」という悩み
職場のランチタイム。
3~4人で一緒にランチに出かけるのですが、うまく輪に入れない気するんです。
話を振ってもらっても、何を話していいかわからなくて、愛想笑いで流してしまいます。
「ちゃんと会話に加わらなくちゃダメだ」と思うんですが、取り残され感ばかり感じてしまって・・
そんなお話を聞かせていただくことがあります。
「輪に入れない」
「疎外感を感じる」
「話さなきゃと思うのに、どう話していいかわからない」
そんな気持ちを感じるのは苦しいことです。
毎日のようにそんな気分になるとしたら「憂鬱」になるかもしれません。
場合によっては、仕事に行くことすら億劫になってしまうことだってあるかもしれません。
◆話したいことはないけど、話さない自分はダメだと感じてしまう
話の輪に入るのが苦手で・・、と悩んでいるという方の中には
「わたしも何か話さなくっちゃ」とか
「みんなの話題に取り残されないようにしなくっちゃ!」
というような焦りを感じられる方も少なくありません。
そんなときにこんな問いかけをしてみます。
<あなたはみんなに伝えたいことや聞いて欲しいことがあるのでしょうか?>
すると
「うーん、特にないです」
「どちらかと言えば、自分発信は苦手で・・」
という答えをいただくことが多いんです。
特に伝えたいとも思わないし、聞いて欲しい話があるわけじゃないけれど、みんなが話しているのに、聞いているだけじゃダメなんじゃないか?
話の輪に自分から入っていけない自分はダメなんじゃないか?
と感じているんですね。
◆自分はダメだと感じていると、心の余裕がなくなる
ダメだ~と自分のことを責めている時は、きっと周りの人も「ダメな人」って思っているんじゃないか?と不安になります。(心理学ではこういった心の働きを「投影」と呼びます。)
不安を感じるので「ダメな自分」ではないことを証明しようと無理をしたり、ばれないように隠そうとしたりするのですが、この時、わたしたちの心は余裕をなくします。
無理ながんばりや隠すための努力だけでなく、自分の言動や態度をチェックしたり、ちゃんとふるまえているか確認したりすることで心がいっぱいになってしまうのです。
そんな心の状態では、周りの人の話にの興味を向けたり、会話を楽しんだりすること自体が<至難の業>なってしまいます。
◆自分へのダメ出しより相手への興味を大事にしよう
話を聞いているだけでもいいじゃないですか!
自分から話を振れなくてもいいじゃないですか!
「できてない~」と自分にダメ出しするより、一緒にランチをしている友達やランチそのものに興味を持ってみてはいかがでしょう?
目の前にいる人の様子に興味を持ったり、目の前にあるものに興味を向けているとき、私たちは、興味と同時に自分を責めることができません。
目の前にいる人やものなどに興味を向けることを<「今」に意識を向ける>と言ったりもします。
このとき大事なのはみんなにどう思われているかということに意識を向けるのではなく、みんなのことに「興味」を持ってみようと意識することです。
興味を持つと、自分のよく知らない話題でも、「へぇぇ~。そうなんだね~」と相づちを打ちやすくなるし、「それ面白いの?」とか、「それってどんなものなの?」と聞きやすくもなりますよね。
また興味を持っていると、その人の変化にも気づきやすくなります。
ネイルの色が変わった?
すこし風邪ぎみっぽい?
気づいた変化を話してみるのもいいかもしれません。
「話を聞いて欲しい」
「自分に興味を持って欲しい」
あなたの周りの人の心の中にもそんな欲求はあると思います。
話題の発信者になるのが苦手なあなたは、「話を聞く」才能の持ち主だとも言えますから、堂々と「聞き手」になって、いっぱい話を聞いてあげてくださいね。