自分嫌いからの卒業へ向けて
自分嫌いな状態から、急に自分が好きな状態へと変化するわけではないのです。
言い換えれば、ネガティブな状態から一気にポジティヴな状態になることはあまりなく、まず一度フラットな状態に戻り、それから自分が好き、という方向に流れはじものです。
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さて、このシリーズ最後のテキストは「自分嫌い」からの卒業の具体的な方法についてお話します。
実は、僕たちって自分嫌いの状態から、急に自分が好きな状態へと変化するわけではないのです。
僕たちの感情は、まず一度フラットな状態に戻り、それから自分が好き、という方向に流れはじめるものです。
もちろん「自分自身が欲しいイメージ」を持ち続けることは素晴らしいことですし、ぜひ続けていただきたいのですが、「急に思いっきりポジティブな自分になれる」と期待してしまうと、その期待は失望の種になってしまうかもしれません。
たとえば、自分自身がなかなか自分を信じられない理由を知ることで、「なるほど」「だから、しんどいのか」といった気づきがもたらされるとしたら、その時、ふっと気持ちの軽さを感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこからポジティヴな感情を感じていくことが、自分嫌いからの卒業の大きなポイントになります。
なお、あまりに気持ちが辛いときは、信頼できる人に話す、受け止めてもらう、気持ちを上に書き出す(気持ちの見える化)、などのアウトプットを経て、気持ちが楽になる方法を取り入れていくことも大切です。
すぐに気持ちがフラットにならないなら、それぐらい様々な気持ちを我慢してきたということかもしれません。ここはじっくりゆっくり取り組んでいきたい部分とも言えますね。
○自分を好きになるための方法あれこれ
では、具体的な自分を好きになるためにエクササイズ・方法をご紹介しますね。
・言葉を変える
今すぐにでもできる変化は、「言葉を変えること」と言われています。
日頃からできるだけポジティブな言葉を使うように心がけていきます。自分の言葉を最も身近で聞き、影響を受けているのは自分です。だから、言葉を変えることで自分自身にいい影響を与えていくことができます。
特に「〇〇ではない」「〇〇できない」といった、否定形の言葉を肯定形に変える、前向きな言葉を使うと効果的です。
例えば「〇〇ができていない」と思ったとき、全くできていないことばかりではないはずです。そこに意識を向けて「〇〇できた」と言っても言いわけですね。
また、ネガティヴワードを使ったとしても、それはまぁ仕方がないと認め、すぐに訂正していけばいいですよ。
・感謝を伝える
人に感謝を伝えるとき、何より自分が感謝を感じているわけですから、いい気分になります。このいい気分を感じる時間がながければ長いほど、自分のことをいいなと思えるようになっていくんですね。
感謝は相手に伝えるものですが、伝えることで自分にもいい効果があるということ。
普段から「いつもありがとう」「ありがとうございます」と言葉にすることを心がけていきましょう。
・好きなことをする
前回の記事でお伝えしたように、好きなことをしているときの自分はいい気分。このいい気分を長く感じると、自分をもっと好きになっていきますよ。
・自分の長所を認める
自分の長所を書き出す、認めることも大切なことですね。短所を直すよりも、長所を伸ばす意識で。自分の良いところを知る、認める、実際に使う、ということを通じて、自分が良い気分を感じられるようになっていきます。
ついつい自分の短所を意識してしまうものかもしれませんが、まずは長所・いいところを探して認めて伸ばしていきましょう。
・自分から与える・関わる。
自分から積極的に物事に関わると、それが「自信」に変わっていきます。何事も、誰かにやらされている、義務でやっていると思うと、それは自信には変わらないことが多いのです。
もちろんやりたくないコトと無理にする必要はありませんが、どうせやるなら主体的に、積極的に。そう意識することも自分を好きになる一つの方法です。
・人からの好意を受け取る
なにかしてもらったりお世話になったら、意識して「ありがとうございます」「嬉しい!」なとと相手の好意に感謝して受け取るようにしてみてください。人によっては苦手と感じるかもしれませんけど、これも慣れです。
ちなみに、相手がどんな気持ちで自分に好意を向けてくれたり、何か手伝ってくれたのかまで理解できると、受け取り上手の上級者になれます。
・日々できたことを意識して認める
何事も「当たり前」にせす、今日できたことを些細なことでもいいので認めることです。今日〇〇ができた、今日は〇〇をした、今日もこうした、など、当たり前に行っている行動の一つ一つを認めて、時には自分を褒めていきましょう。
何でもできて「当たり前」とだけ意識していると、いい気分にならないですよね。だから、今日できたこと、自分が頑張ったことなど、一つ一つを無駄にせず、あえて意識して、コツコツ自分を認めていきましょう。
ただし、この習慣に慣れるといい気分になっていきますが、最初はめんどうだなーと感じてしまうかもしれません。それは他のやり方も同じかもしれませんけどね。
その時は最初だけ、ちょっとばかり「よいしょ」と掛け声をかけるような感じで、慣れるまで頑張ってみてください。慣れれば、ホント楽にできるようになりますからね。
他にも様々な手法がありますが、この方法は日常の中ですぐにできる方法ですので、よろしければお試しください。
そして、気づいていただけたかと思いますが、自分を好きになる方法とは、自分がいい気分、時には愛を感じられることをつづける、ということにあります。
この行動が、実際に自分でいいな、という実感をもたらしてくれます。
そもそも僕たちは自分が好きでした。その好きな自分をもう一度好きになることは、そもそもの自分に戻ること、と言えるかもしれません。
だからこそ「そうならなくちゃ」「頑張らなくちゃ」より、自分なりのペースで、いい気分になれるよう意識して取り組んでみてくださいね。
(完)