マイナーチェンジでグレードアップ

我が家では、最近キッチンのリフォームをしました。
「ここは、こういう風にしたいなぁ。」
自分の望んでいたものが、その通りになるって嬉しいものですね。

でも、リフォームのビフォーアフターは一見ほとんど変わらないんですよ。
見た目は変わらないんですが、ちょっとしたところを手直ししただけで使い勝手はとても良くなったんです。

元のキッチンは、もう20年以上も使いこんできました。
特に手を加えるほどではないかなと思いながらも、一番気になっていたのは火の始末です。

ガスでの調理は慣れていて、火加減の微調整も手が覚えています。
けれど、高齢の母と住んでおり、私自身もうっかり消し忘れをやってしまったことがあって、いつかは安全なIHにしないといけないなと思っていました。

最初のリフォームの動機は“ガスをIHに変えたい”でした。

でも、どうせやるのならと見渡してみると、ついでにあれもこれもと細かいところが目につきました。

長年使っているうちに何となく感じていたところを書き出したうえで、業者さんに相談してみたんです。

例えば、
キッチンの床は全面フローリングでしたが、シンク周りは水が飛ぶので今までマットを敷いていました。
そのマットにつまづいたり、掃除の時めくるのが面倒なので、必要な部分にフローリング調のビニールシートを貼ってもらうことにしました。

また、システムキッチン全部を変えるつもりはないけど、扉の表面は全体に傷んでいるので何とかならないだろうか?
と聞いてみると、扉のシートだけを貼り変えることが出来るとアドバイスをもらいました。

元の扉の色調は気に入っていたので、貼り変えするにもなるだけ似たようなものを選んでみたのですが、仕上がりを見ると新品のようになりました。

そして、もっとも目からウロコだったのが、すき間収納台の置き場所です。

今までシンクの横に冷蔵庫、その隣に幅25㎝ほどの収納台(シンクと同じ高さ)を置いていました。
つまり、高さが冷蔵庫を挟んでデコボコだったんです。

最初に「ここが冷蔵庫の置き場」と決めてしまったので、それが当たり前で冷蔵庫を買い替えた時も同じ場所に置いて、ずっと使って来たんです。

固定観念ですね。

でも、改めて考えてみたらシンクと同じ高さの台なら冷蔵庫を挟んで置くより、並べておいた方が使いやすいに決まっています。

さらに、並べて置くのなら他の扉のシートを貼りかえるのだから、この収納台も同じシートや取っ手を付けたら統一感が出るなぁ。

そのように希望を出してみました。

ひとつ弾みがつくと、どんどんアイデアが出てくるものですね。
収納台をツライチで並べてみると、作業のしやすさに感動しました。

今までこまごましたものを収納台から取る度に、冷蔵庫の向こう側まで手を伸ばしていたのですから。

それぞれのものを、やっとあるべき場所に置けたなと思いました。

何をどうしたいか?
これを書き出してはっきりさせるのは、とても大事です。

自分自身が何となく思っていたことを認識できますし、相手にもしっかり伝わります。

他にも細かい改良はいろいろあったのですが、打ち合わせの中で伝えたいことは全部伝え、プロのアドバイスを取り入れてリフォームは完成しました。

冒頭にも書きましたが、パッと見たところ多少スッキリしたしきれいにもなりましたが、以前との違いは大して目立ちません。

でも、使ってみると作業効率は全然違います。
ずいぶんグレードアップしたものです。

チェンジ

変えたい!

これは何もキッチンのリフォームだけの話ではありません。

自分が変わりたいと願うなら、いきなりフルモデルチェンジしようとしてもうまく行かないことが多いものです。
大きな変化には、それなりにリスクも伴いますから。

それよりも自分自身を知り、元々の素質を生かしたうえで固定観念を外し、小さな変化を積み重ねていった方がスムーズです。

何がどう変わったのか上手く説明できないけれど、以前より輝いてみえる人。
謙虚さはそのままだけど、最近自分に自信があるんだなと感じさせる人。

身近にそんな人がいたとしたら、その人は常にコツコツとマイナーチェンジを繰り返して来た人かもしれません。

ちょっとものの見かたを変えて行動しただけで、自分の価値を再認識できることはたくさんあります。

もし、一人で考えあぐねることがあった場合は、信頼できる人の意見も取り入れながら、徐々にグレードアップしてきたいものですね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1957年生まれのシニア世代。 自身の豊富な人生経験を生かした、自分らしく生きていくためのサポートが好評を得る。 得意ジャンルは、対人関係・自己啓発・恋愛。 “何かを始めるのに遅すぎることはない”の言葉通り、いくつになっても新しい人生を切り開いていけることを、身をもって実践している。