仕事でもプライベートでも、「この人苦手だなぁ」と感じる人がいて、それが悩みのタネになっている方は結構いらっしゃると思います。
関わらずにすめばいいのですが、仕事や付き合い上、関わらざるをえない状況ってありますよね。
また、直接関わらなくても苦手な人が同じ職場にいること自体が苦痛で、仕事に行きたくなくなったり、その人を気にするあまりに仕事がはかどらなかったりすることもあると思います。
身の回りに苦手な人がいた場合、どうしたらいいのでしょうか。
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①初対面で苦手と感じた場合
何をされたわけではないけど、初対面から「なんとなくこの人苦手」と感じる場合があります。
その場合、過去に出会った苦手な人を投影(自分の考えや感情などのフィルターを通して物事を見ること)している可能性があります。
例えば、自分の父親がよく怒鳴る人で、そんな父親が大の苦手だったとします。
そうすると、父親に風貌や雰囲気が似ている人、父親に近い年齢の人を見ただけで苦手と感じたりします。
場合によっては年上の男性全般が苦手と感じたり、親子関係のように上下関係の上の立場(上司や先輩)が苦手と感じたりすることもあります。
相手に何もされていないにもかかわらず、初対面で「苦手」と感じた場合は、「誰かを投影しているのかもしれない」と思ってみてください。
投影している誰かがわかれば、その人と目の前の人は別の人なので、苦手と感じる必要はないわけです。
投影している人物がわからなくても、「これは投影かもしれないし、何もされてないから苦手と感じる必要ないよね」と思ってみてください。
人は意識上覚えていない記憶を投影して、初対面で「苦手」と感じてしまうこともよくあるので、「苦手」と感じること自体は自然なことで、悪いことではありません。
しかし、何もしていない相手を「苦手な人」と認定してしまうとそこに投影が働き、その後の相手の何気ない言動を「私の苦手な言動」と受け取ってしまい、どんどん苦手度合いが上がってしまうのです。
そうならないためにも「今、この人は私に何もしていない」という事実に目を向け、「一瞬苦手と感じたけど、フラットにこの人と接してみよう」とすることが大事なのです。
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②関わりはなくても見ているだけで苦手と感じた場合
自分が何かをされた、何か言われたわけではないけれども、見ているだけで「あの人は苦手」と感じることがあります。
例えば、同じ職場に短気でピリピリしている人や、人の陰口や不満ばかり言っている人がいたとしたら、直接関わっていなくても「あの人苦手だな」と感じるのではないでしょうか?
その場合、①と同じように誰かを投影している場合があります。
誰かの投影であれば①の対処法を参考にしてみてください。
誰かの投影ではなく、自分がその人を怒らせてしまうのではないか、自分が陰口の対象となるのではないかという不安や恐れから「あの人は苦手」となっている場合もあります。
その場合は、まず「自分が何かをされたり、何かを言われたわけではない」という事実に目を向けた上で、「なぜあの人はあんな態度を取っているのだろう」という視点で相手を見てみてください。
「自分の不安や恐れ」の注目するのではなく、「相手を理解すること」に意識を向けるのです。
相手を理解できると、必要以上に恐れることがなくなります。
そうすると、相手の態度が変わらなくても「苦手」と感じにくくなるのです。
また、「苦手」と感じる要因が、誰かの投影でもなく、自分の不安や恐れでもない場合もあります。
自分が「こうあるべき」と思っている真逆の行動をしている人や、自分が「こうしてはいけない」と思っていることを平気でしている人には「苦手」と感じやすいと思います。
自分と相手の価値観の違いからくる苦手意識なのですが、この場合は「価値観は人それぞれ」と自分の価値観も相手の価値観も認めてみようという意欲を持ってみてください。
関わりがあれば、コミュニケーションをとる必要がありますが、関わる必要がなければ「こういう価値観の人もいるのね」と価値観の違いを認めるだけで、苦手意識は薄くなります。
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③関わったことで苦手と感じた場合
関わって苦手と感じた要因が、「誰かの投影」「自分の不安や恐れ」「相手との価値観の違い」など②と同じような要因の場合は、②の対処法を参考にしてみてください。
相手が自分の価値観を押し付けてきたり、自分が嫌と感じることをしてきた場合は、ハッキリ自分の意思表示することが大事です。
意外かもしれませんが、相手が無意識だったり悪気なくやっていることも結構多いのです。
例えば、あなたがお昼は1人でゆっくり過ごしたいと思っていたとします。
そんなあなたに「1人では寂しいのではないか」と思って毎日ランチに誘う同僚がいたとしたら、毎日断るのも気が引けてだんだん相手に苦手意識を感じてしまうのではないでしょうか。
相手が悪気がないだけに、あいまいな表現になってしまったり、言葉を選びすぎて「1人で過ごしたい」という自分の気持ちが伝わっていなかったりするので、ハッキリ意思表示し続けることが大事なのです。
相手に悪意があるならなおさら意思表示は大事です。
あなたが我慢したり、犠牲になったりする必要はありません。
「やめてください」とキッパリ断っていいのです。
意思表示が難しい場合や意思表示してもなお状況が変わらない場合は、誰かに相談したりして、人の力を借りてみることも考えてくださいね。
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私たちは心の深いレベルでは「人を愛したい」という思いがあります。
相手を苦手と感じている状態は、相手を愛せていない状態なので、それが苦しいのです。
「愛せない理由」は必ずあります。
「苦手」と感じているのは「自分」なので、「なぜ相手を苦手と感じるのか」という理由がわかれば、とらえ方も変えやすくなります。
自分のとらえ方を変えることで、相手を変えることなく、苦手な人を減らせるのです。
「苦手」と感じてしまう要因はいろいろあるので、「苦手」と感じる自分を責める必要はありません。
「苦手」と感じる自分を受け入れ、自分のとらえ方を変えてみることにチャレンジしてみてくださいね。