わたしはたまに本屋に行きます。
本屋に行くと、絵本のコーナーの前を通ると必ずと言っていいほど目にする絵本があります。
“はらぺこあおむし”
この絵本を知っている方は多いのではないでしょうか。
それくらい長年、親しまれている絵本です。
わたしがまだ幼いころ、父親に買ってもらった絵本です。
そして、わたしも息子に、この絵本を買ってあげたことを思い出しました。
特にその絵本に思い入れがあったわけじゃなかったような気がします。
ただ、カラフルで、ストーリーがシンプルで、自分が買ってもらったことがある。
そんな理由でこの絵本を買ったような気がします。
本屋の前を通ると、絵本コーナーの前を通る時に自然と「あの絵本があるかな?」と探していたんです。
そしてその絵本を見つけることが出来ると、ちょっと嬉しいというか、ホッとするんです。
「あ、今日もちゃんとある」って。
どうやら「自分が大事にされていた」、「自分が愛されていた」ということを自然と確認したかったようです。
そして、それが出来てホッとするという感じ。
ひょっとしたら、“懐かしい”というのはそんな感情、そんな思いなのかもしれません。
だれかに触れられていたという記憶。
だれかと繋がっていた証し。
だれかに愛されていたという感覚。
そして、“自分が愛されていた”と思えた時は、心が落ち着いている事が多い事に気が付きました。
“愛されている”と思い出すと安心するようです。
あなたにもありませんか?
これを見ると、見つけると思い出す出来事、思い出す人。
それはひょっとしたら、あのお菓子かもしれません。
ひょっとしたら、あの場所かもしれません。
レストランのあのメニューかもしれないし、あの映画かもしれない。
そして、あの絵本かもしれない。
あの時は愛してくれることが、与えられることがごく自然なことと思っていて気にも留めなかったけど、
いつのまにか忘れていたのかもしれないけど、ちゃんと覚えていた。
心が少し調子を崩してしまったりすることもあります。
な~んか気分が落ち込んでしまう事もあります。
寂しい思いが溢れてくることもあります。
そんな時は街のあちらこちらにある、あなたが愛されていた、懐かしいものを探してみてはどうでしょうか?
心が少しホッとするために。
心が少し安心するために。
何か見つかると思いますよ。