ここ半年あまりで、人とは密に接しない、自宅でテレワークなど、わたしたちの生活様式や働き方も大きく変わりました。
とはいうものの、なかなか思うように仕事が進められず余計にストレスがたまったり、対人関係などのストレスは変わらず感じていらっしゃるかもしれません。
これまでならストレスがたまってくると、
例えば、
友人と美味しいものを食べておしゃべりして解消していた、とか、
南の島でのんびりすることを楽しみにストレスをやり過ごしてきた、とか、
それなのに、最近はそうすることが難しくなった、ストレスの解消方法がみつからないというお話もよくお聞きします。
これからも私たちの行動が制限されることがあるということを考えれば、以前のような外的なストレスの解消法だけでなく、自分の内面的なストレスの対処法をもっておくということが大切になってくるように思います。
ストレスコーピングというのは、
文字通り、対人関係や仕事などでストレスを感じたときに、心身の健康を守るために、うまくストレスに対処していくための方法をいいます。
このストレスコーピングの方法には、色々なものがあります。
ストレスの原因となっている問題に直接取り組むやり方もあれば、私たちにとっておなじみの、先ほどの南の島でリフレッシュのように、ストレスを発散するというのもストレスコーピングの一つの方法です。
自分の内面的なストレスの対処法をもつことができれば、手軽にストレスに対処できるようになりますし、新しいストレスがきても対処しやすくなります。
内面的なストレスに対処するための方法は、ストレスの原因となるものをストレッサーといいますが、このストレッサーへの認知を変えるというのがポイントです。
ストレッサーがあるだけでは、ストレスを感じることはありません。
例えば、上司がAさんに仕事上の注意をしたとしますが、それだけでストレスを感じるわけでなく、例えばそれをAさんが、「上司が自分を叱責している」ととらえて、初めてストレスを感じます。
何がストレッサーになるかは、もちろん人や状況によっても違ってきます。
例えば、Aさんにとって上司からの叱責がストレッサーだったとします。
かたや、同じチームで同じように叱責されたBさんは、さほど気にしていないことがあります。
この二人の違いは、上司からの注意というストレッサーをどう感じるのか、受け止めるのかという認知の違いです。
Bさんは、上司の叱責を、修正・改善すべき点を指摘された、とか、やる気がでるように発破をかけられた、とか、単に機嫌が悪かった、と捉えていると、さほどストレスを感じることはありません。
これに対して、自分への叱責で、自分の能力を否定されたり、自分がダメだと言われたように感じると、強いストレスと感じてしまうのです。
このストレスを軽するためのポイントは、ストレスの原因であるストレッサーのとらえ方・自分の解釈のクセを見直すということです。
例えば
自分はどんな刺激に反応するのか?
自分はその刺激に対してどんなふうに感じたのか?
を見てみるということです。
そのストレスについて、「そう感じるのも仕方ないないよね」という場合もあれば、自己肯定感や自己評価が低すぎると、必要以上に自分が悪い、自分には能力がない、と言われているように感じることがあるのです。
もし、「そういえば、自己肯定感も低いし、自己評価もあんまりだな」と思われたら、この部分に取り組んでみましょう。
ストレスを完全になくすことは難しいですし、ストレスは上手に扱えばプラスの作用に使うこともできます。
ですので、まずは、できるだけ客観的に、できれば信頼できる人に話しながら、自分が何をストレスと感じるのか、そしてどうやったらその影響を軽くできるのか、を考えてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。