不機嫌に隠れた”メッセージ”
こんにちは 平です。
男女関係に関するご相談をうかがっていると、うまくいかなくなる要因の一つとして、“パートナーの不機嫌”というのがあることに気がつきます。
不機嫌といっても、べつに怒ったり、怒鳴り散らしたりするわけではありません。
そうではなく、ただひたすら、ガマンしているような表情になったり、寡黙になったりといった態度になるわけです。
不機嫌そうなパートナーと一緒にいると、「私といても、楽しくないのかしら」、「僕じゃないほうがいいのかな」などと自分のことを否定的に考えてしまいがちです。
で、こう思うわけです。
「私はあなたのよろこびにはなっていないのね」
恋愛初期初期のころ、パートナーはあなたと会うだけで、うれしそうな笑顔を見せてくれていました。
そして、そんな楽しそうな雰囲気が伝わってくることで、自分はパートナーのよろこびになっていると実感することができたのです。
ところが、最近、あなたといるときのパートナーの顔は曇りがち。
すると、それが伝染したかのように、あなたも「なんでそんな顔してるの?!」、「私といても楽しくないわけ?!」と思い、どんどん不機嫌になってしまいます。
で、「もう帰る!」と途中でデートを中断する人もいれば、「ほっておきましょ」とパートナーから離れ、自分の仕事を始めるような人もいるわけです。
じつは、不機嫌には一つのメッセージが隠れています。
「なにか助けてもらいたい」けれども、「それをコミュニケーションすることができない」というメッセージです。
しかしながら、不機嫌そうなパートナーに「どうしたの?」とたずねると、ほとんどの場合、「べつに‥‥」と返ってきます。
すると、たいていここで終わってしまうんですね。あなたにしてみれば、「ああ、そう。だったら、一生そうしてな!」というようなかんじでしょうか。
ここで、あなたがもう少しがんばってあげることができると、状況が変わってくることが多いようです。
たとえば、不機嫌になっている理由を、えらそうに話してくれるかもしれません。
なぜ、えらそうなのかというと、あなたの応援を期待して、もしもそれが得られなかったときになるべく傷つかないようにという予防線を張っているからです。
で、気丈夫なふりをしながら、あなたの顔色をうかがったりするわけです。
「いや、べつにどうでもいいことなんだけど‥‥」とか「おまえに話してどうなるって問題でもないんだけど‥‥」とか「べつにつまらない話なんだけどさ‥‥」などと。
このとき、「それはたいへんね」とか「それはもう、まいっちゃうよね」などと感情をねぎらうような言葉をあなたがかけると、パートナーは「いや、それほどでもないよ」とか「どうでもいいんだけどさ」などと、さらに予防線を厚くしてきます。
それに対し、「いやいや、たいへんでしょ」とか「それはキツいよー」などと、さらに感情をねぎらう言葉をあなたがかけると、なぜかパートナーの顔には表情が戻り、どんどん機嫌がよくなっていくのです。
ここでのポイントは、けっして解決法のレクチャーなどはしないことです。
とくに男性は、彼女にレクチャーしてしまいがちです。
しかし、考えても解決できないから悩んでいるわけで、そんなに簡単に解決できると言われたとしたら、自分がみじめになるだけです。
だから、ここは感情に「共感する」、「共鳴する」だけでいいのです。
男女関係ではよく、「わかってもらっている」、「わかってもらっていない」という話が出てきます。それはイコール、「どれだけ私の感情をくんでくれているか」だといってもよいでしょう。
パートナーが不機嫌なとき、それはなんらかの感情をわかってもらったり、認めてもらったりしてガマンしている状況です。
その感情を解ってあげることができたなら、パートナーはすぐに機嫌がよくなるはずですよ。
では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!