結婚はうまく運ぶと、あっという間に決まることも多いもの?!
こんばんは。
神戸メンタルサービスの平です。
理系の大学院を出て2年目の彼は、去年、ある会社に就職して社会人になりました。
性格が真面目なことに加え、男ばかりの環境だったので、学生時代は男女関係には無縁。年齢のわりに、きわめて純情なタイプであるわけです。
その彼が、職場の年上の女性にのめりこんでしまったのです。
彼女は7つ上の、プレイガールタイプ。職場のメンバーで食事会をした日、たまたま帰る方向が同じで二人になったんですね。
で、「もう一軒行きましょうよ」という提案に乗り、彼女の行きつけのバーで一杯のつもりが飲み過ぎ、そのまま彼女の家で一夜を過ごすことになったわけです。
そのとき、彼女がちょっとした遊び心で彼を誘い、そういう関係になったのですが、そのような経験がほとんどなかった彼は、思わず真面目にこう言ったわけです。
「ぼ、ぼ、ぼ、ぼく、責任はちゃんと取りますから‥‥!」
「え~、そうなのぉ。どう責任を取ってくれるのかしらぁ? お嫁さんにでももらってくれるのかな~?」
彼女は彼をからかいます。
「も、もちろんですっ!」
彼は真っ赤な顔で、真面目に応えます。
帰り際、彼女は彼に「このことは二人だけの秘密にしましょうね」と釘を刺したのですが、彼は「ちゃんと責任を取るまでの秘密だな」と解釈したわけです。
その後、彼は先輩たちに「僕、結婚相手が決まりました。あの先輩と結婚したいと考えています」と相談しまくり、その結果、二人のことは社内の大スキャンダルとなったんですね。
彼女はそもそも、まったくそんな気はありません。じつは、社内の上司とコッソリと不倫もしていたので、そんなこと、社内で言いまわられたら困ります。
しかし、彼にしてみれば、「そういう関係になるなら、彼氏・彼女の間柄じゃないといけない」と考えているわけです。
それも、「結婚が前提でないかぎり、そういうことはしてはいけない」と考えていますから、「しちゃったということは、結婚が前提である」となるわけですね。
で、社内でも好奇の目を浴びることになったわけですが、なんとこの二人、“嘘から出た誠”といいますか、その後、ほんとうに結婚したのです。
しかも、二人の仲人は、(ほかの人は知らないけれど)彼女の不倫相手だった上司で、社内を巻き込んだハッピーエンド・ストーリーになってしまったのです。
彼女はたしかに遊び人だったのですが、じつは自己価値が非常に低く、そのために自分を安売りしてしまうというタイプだったのでした。
「こんな私と結婚したいと思ってくれる男性がいるわけがない」というネガティブな自己概念が彼女を支配していたのです。
一方、彼のほうも、まっとうに女性とつきあったことがなかったので、男女関係においてはまったく自分に自信がありません。
「彼女はそんな自分を好きになってくれた人」と勝手に思い込んだために燃え上がってしまったわけです。
で、まわりに相談していたら、「そこまで好きならもらってやってくれよ。おれも前から、あいつはいい嫁さんタイプだと思ってたんだよ」と彼女を推してくれる人が出てきたりしたんですね。
彼女の古い友だちという人からは、「マジで彼女を幸せにしてくれるのね。本気なのね!」などと言われたりもしました。
「もちろん、本気です。ぜったい、僕が幸せにします!」
「そうよ、この子にしておきなさい。こんなにあなたを愛してくれる人はいないわ」
こんなふうに、まわりがよってたかって二人の味方なってくれて、二人は結婚するハメになってしまったのです。
なぜ、きょう、この話を紹介したかというと、結婚はうまく運ぶと、あっという間に決まることも多いということをお伝えしたかったからです。
この二人の場合も、ちょっとした出来事と、ちょっとした偶然のために、まるで二人が結婚せざるをえないような状況ができたわけですね。
長すぎる春を越えて幸せになるケースもありますが、結婚するときは、なぜかすべてがうまく運んでいき、あっという間にゴールインしてしまうということのほうが圧倒的に多いのです。