自己愛こそ豊かさ
コンプレックスは、自分が自分であることを受け入れられずに自分を嫌う心の仕組みです。自分らしさを否定しているから、他者の目が気になりますし、頑張っているのに自信が持てません。自分の弱さこそが、他者を尊敬し、他者に助けてもらえる「愛され」ポイントなのだと受け入れてみませんか。
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こんにちは。みずがきひろみです。
コンプレックスは、自分が自分であることを受け入れられずに自分を嫌う心の仕組みです。自分の中の、自分がけんかしているモノを、周りの人や状況に投影しては、それを嫌い、ますます自分らしくあることが難しくなるのです。自分らしさを否定しているから、他者の目が気になりますし、頑張っているのに自信が持てません。そんな時は、自分の弱さこそが、他者を尊敬し、他者に助けてもらえる「愛され」ポイントなのだと受け入れてみませんか。自分を愛し、人を信頼する豊かな世界は、そんなあなたの「ありがとう」から始まります。
● コンプレックスは自分を嫌うシステム
私たちは、自分が豊かに持っているナチュラルな才能を、「迷惑なもの」だと思い込み、それが出ないように気をつけ、正反対の性質を身につけようとします。とっても活発で走り回っていた女の子が、そんな自分を「女の子らしくない」、「おてんば」という言葉に恥ずかしさを覚えて、自分の持つ積極性やリーダーシップを封印していることはよくあります。
あるいは、思春期に上がってくるセクシャルエネルギーを、「忌むべきもの」「汚いもの」と怖がっては抑圧し、大人になることに必要以上に抵抗することも、男性、女性問わず、よく見られます。
ナチュラルな「才能」であれ、セクシャルな「魅力」であれ、私たちが生まれながらに持っている「自分らしさ」という宝物なのですが、それを恥ずかしく思い、嫌うので、心に葛藤を抱えます。
もし、あなたがセクシーであることをふしだらで、だらしがないと思い、自分のセクシャリティを隠すべきものと考えていたら、セクシーな魅力を楽しそうに表現している人を見れば、羨ましいですし、腹立たしくすら感じ、その人のことを好ましく思えないのではないでしょうか。そうやって、誰かに嫉妬し、嫌えば、ますます自分のセクシーさを受け入れられなくなるでしょう。
コンプレックスは、自分の中の受け入れられない自分を嫌い、自分から切り離しては、他者の中にその自分を見て、それを嫌い、否定することで、自分を何重にも否定して嫌う、自分らしく生きることを阻む心のシステムです。
● 自信を持てないのは自分を嫌うから
自己嫌悪は、自分の才能や魅力を使えなくするばかりではありません。ありのままの自分であるとまずいとの誤解から、自分ではない自分になろうと頑張ることになります。これを、心理学では、「補償行為」と呼びます。自分は、受け入れられないと思えば思うほど、いわゆる「いい子」になろうとして、他者の目を意識するようになります。他者の評価軸の方が、自分の願いよりも大事になってしまうと、常に人の顔色を伺うことになって、自分がどれほど頑張っても、自信など持てません。
何より自分のありようと否定しているので、自分に嘘をつき続けているのと変わらなくなってしまいます。頑張っているのに自信がつかないのは、自分を嫌って否定し続けているから、なのです。
● 自分を愛することは愛されることを自分に許すこと
「自分の弱さは天の強さ」と私たちは言ったりしますが、自分では自分を「いいもの」だと思えないとしても、そんな自分から見た自分の「弱さ」「ダメさ」は、他人が力を発揮することで助けてもらえるところでもあります。私の言葉で言うところの「愛され」ポイントです。
自分コンプレックスを受け入れることは、自分を愛することなのですが、それはそのまま、誰かに「愛される」ことを自分に許すことでもあるのです。
そう考えると、自分のコンプレックスを受け入れて、自分を攻撃しないと決めることは、究極の自己愛なのですが、攻撃されると思っていた他者に愛してもらうという、敵のいない、とてつもなく豊かな世界に生きることになります。
そこまで世界を信頼して自分を曝け出して生きられると幸せですね。
(完)