女性の職場は面倒だという話をお聞きすることがあります。
女性は嫉妬深い、意地悪、陰湿。
本当でしょうか?
◇女性の心の特徴
まずみなさんは、男女では心の特徴が違うことをご存知でしょうか?
大雑把に言うと、男性は罪悪感と呼ばれる「自分は罪深い」という思いを持ちやすく、女性は無価値感「自分には価値がない」という思いを持ちやすい言われています。
どちらも男女ともに誰もが持っている感情ですし、個人によっても異なりますので、そういう傾向があるのだなと思っていただければと思います。
男女の心の違いは、体の作りが関係しているとも言われています。
男性には見た目からして「ある」けれど女性には「ない」ものがありますよね。
すると女性は「ない」わけですから、何かが欠けているんじゃないか、不十分だとか負けている、と思いやすい傾向にあると言われています。
今どきの女性たちは、男性より優秀と思われる方も沢山いらっしゃいます。
しかしどんなに能力のある方でも、程度の差はあれど無価値感を感じやすいことに変わりがないようです。
よく男性のほうがサッパリしているというお話しを伺います。
男性には何でも言えるし後腐れがないが、女性には言葉を選んでしまう、というのです。
それは、意図しないところで相手の女性の無価値感を刺激してしまうことがあると知っているからかもしれません。
女性の職場というのは、このように「自分は負けているんじゃないか」と感じやすい人たちが集まっている場といえます。
誰かの何気ない言葉で傷つき、それが怒りや意地悪などの火種となるのです。
◇無価値感を感じやすいと問題が起きやすいわけ
人はそもそも無価値感を感じたくありません。
だから無価値感を感じさせる相手を攻撃したり、その相手を引きずりおろしてしまいたくなるのです。
女性ってこわい・・と言われる所以でしょうか。
しかしこれは人間とはこういうもの、女性とはこういうもの、という特徴であるだけなのです。
変な例えかもしれませんが、外国産の車は、日本の車よりも壊れやすいと言われることがありますよね。
最近ではそれほどではないかもしれませんが、以前は外車に乗っている人は、すぐに壊れるのも承知で乗っていると言う話を聞きました。
壊れるけれど、そこがまたかわいい。丁寧に乗って、また修理して。
そうやって仲良くやっていくのだそうです。
女性が無価値感を感じやすいのも、女性とはそういうものだと承知して、仲良くやっていく方法を模索していけばいいのだと私は考えています。
◇女性の職場を働きやすくするには(その1)
女性が女性とうまく付き合う方法を、ここでは二つ考えていきましょう。
まずひとつには、競争をやめるということです。
競争といっても、あなたが競争をするときではなく、相手から競争されているときが肝心です。
相手が競争を仕掛けてくるとき、相手はあなたに負けていると感じています。
全く負ける気がしないとき、私たちは競争に興味がありません。
赤ちゃんと競争する人はいませんよね。それは負けないと知っているからです。
競争されて嫌な気分がしても堂々としてほしいのです。
そして逆にその人を心から承認してあげてほしいのです。
その人を尊重し、その人の中にある素晴らしさを見てあげてください。
彼女の競争は、あなたに認めてほしいサインでもあるはずです。
あなたが不要な競争をストップさせる最初の人になっていただきたいのです。
◇女性の職場を働きやすくするには(その2)
二つめは、あなたが自分の価値を「受け取り」「有難く思う」ことではないかと私は思います。
よく、自分は何も悪いことをしていないのに、いきなり無視されるようになったとか、周りの人達を巻き込んで悪口を言われているようだとお聞きすることがあります。
そのような方がよく口にされることは「私は仕事(勉強)が出来るほうですが、それは私が努力をしているからで、出来るのは当たり前なんです。」というもの。
あるいは「もともと出来てしまう」ということもあります。
要領よく仕事ができるのは生まれ持ったものなので、私がすごいわけではない、ということなのです。
努力しているから、才能があるから、出来て当たり前。
そうかもしれません。
でも、どれだけ頑張って努力しても、あなたのレベルまで達しない人は確かにいるのです。
出来るあなたが「こんなのは大したことではない」と思ってしまうと、それよりもっとできない彼女たちはどうなるでしょうか?
侮辱されたように思ってもおかしくありません。
ここで大切なのは、出来る人はきちんと周りを見て、出来ていることが当たり前ではなくて、有難いことなんだと知り、その価値を大切に受け取ることではないかと私は考えています。
あなたの思いは言葉にしなくても通じるものです。
女性は無価値感を感じやすいからこそ、いたずらに無価値感を相手に感じさせない気遣いのできる人が、成熟した女性といえるかもしれません。
難しいしうまくいかないこともあるでしょうが、あきらめず思いやりを持ち続けることで、女性同士が敬い合う職場を作っていかれるのではないでしょうか。