愚痴ばかり言う人の心理 ~被害者意識でいっぱいいっぱいの心~

同僚に愚痴ばかり言っている人がいて苦痛だというご相談を受けました。

確かにすぐ傍に愚痴ばかり言っている人がいたら、苦痛ですよね。最初は聴いてあげたいと思うのですが、それがエンドレスだと次第に関わりたくないという思いが増し、離れようとするでしょう。でも、その離れたことに関して罪悪感が芽生えたりもします。

力になりたいけど、その反面、いい加減にしてほしいという思いもよぎる。優しい方ほど、そのジレンマに陥るようです。今回の心理学講座では、その愚痴ばかり言っている人が抱えている本当の気持ちを解説し、その方たちにどのような気持ちで関わり、接していけばいいのかをお伝えさせていただきます。

◎リクエストを頂きました◎
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派遣社員(女性)として働いていますが、同僚の派遣社員の女性が愚痴や文句の多い人で、疲れ果ててしまいました。
もう8年位 付かず離れずの距離で仕事をしています。 一緒に作業をすることはありませんが、同じ部屋で仕事をしていて、他の派遣社員の女性に子どものことや仕事のことなどグチグチ言っているので嫌でも耳に入ってきます。

考え方に全く共感できないので、とても疲れます。かと言って こちらの愚痴や世間話は聞いてくれず、自分のことばかりしゃべっています。
ずっと話を聞いてあげないといけないと思ってきましたが、最近は体調も悪かったため、話をするのも嫌で避けてしまっている状態です。

愚痴を聞いても嫌な気分にならないようにできるのでしょうか?
自分が愚痴を言うのは良くないことだと思っているから、嫌な気分なのでしょうか?
(一部、頂いた内容を編集させて頂きました)
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愚痴ばかり言う人の心理

愚痴って、少しであれば「可愛らしいな」「それだけ大変なんだ」と共感できたりもしますが、今回のご相談者の事例のように終始、愚痴る様であれば、周りに影響を与えますし、失礼な言い方ですが害を振りまいているように感じるでしょう。

ある意味、猛毒を振りまいているのと同じですよね。
その毒を毎日、振りまかれている側(ご相談者の方)としたら、堪ったものではないでしょう。
それを約8年も聞かされているのですから、その苦痛は計り知れないと思います。

誰でも、できれば、愚痴りたくはないですよね。いつも、穏やな心でいたいと思うでしょう。でも、愚痴ってしまう。

では、なぜ愚痴を吐いてしまうのでしょう。
当たり前のことかもしれませんが、愚痴が多い方というのは幸せではないのです。

想像してみてくださいね。
あなたがパートナーシップがうまくいっていて、仕事でも成功している、周りのみんなに慕われて、趣味や余暇も充実している。

そして、今日の空は青空で、すがすがしい風が吹いている。
そんなシチュエーションで「人生なんて、やってられねぇよ」と言うでしょうか?(笑)

言わないですよね^^
そのように毎日が充実している方は、多少、嫌なことがあっても笑って許せますし、人の悪口や愚痴は言いません。

なぜなら、幸せだからです。
愚痴を言う人、不満ばかり言う人というのは、幸せではないのです。心に余裕がなくて、いっぱいいっぱいなんですよね(><)

被害者意識がつよい

そして、もうひとつ、愚痴っぽい人というのは「自分は被害者だ」という意識が強いようにも感じます。

「私だけがたくさん、仕事を任される」
「私だけ、面倒くさい仕事を割り当てられている」
「私だけが、家事や育児をして、夫は何も手伝ってくれない」
「私だけが、仲良しグループで粗末に扱われている」
「私だけ、親からの愛情を受けていないから、人に優しくなんてできない」
「私だけ...」

この「私だけ」という被害者意識がつよいと、その思いがつよい分、最初はひとりで頑張ろうとするのですが、次第に自分ひとりでは支えきれなくなって、今の現状、今、そうなっている原因や不満を自分の問題ではなく、周りのせいだと思ってしまうことが多いのです。

信じられないかもしれませんが、その方達も以前は自分の力で何とかしようと考えていた時期もあったのだと思います。

でも、限界がきて、「もう自分の力では何もできない、こんな私にしたあなたたち、何とかしなさいよ!」という怒りもそこに含まれているのでしょう。

そのような振る舞いは周りから見ると、いつも文句ばかり言っていて、うるさい人のように映ります。
でも、本当は「助けて」と叫んでいる。
泣きじゃくった子どもがお母さんに必死になって抱きついている、助けを求めている状態。

本当は無力を感じていて、孤独なんですよね。
そう想像すると少しだけ、ほんの少しだけかもしれないけど、優しい気持ちでその方を見ることができませんか?

自分が愚痴っぽいな、私、最近、文句ばかり言っているなと感じている方へ

まずは、ひとり信頼できる人を決めてみてくださいね。
そして、その人に助けを求めてください。

愚痴ではなく、助けてと素直に伝えてみましょう。助けては大袈裟だとしたら、私の話を聞いてほしいと素直に伝えてみましょう。

そして、時間を決めてその分、話したら、必ず最後に「聞いてくれてありがとう」と伝えてみましょう。
愚痴は誰でも言いたくなります。言っても良いと思います。
でも、締めが肝心です。

ただ、言いっ放すのではなく、聞いてくれた方へありがとうという感謝の気持ちを伝えると、そこでシフトチェンジができるし、聞いてくれた相手側にも良い印象が残ります。

そのように愚痴りっぱなしで終わらせるのではなく、感謝で終わらせると少しずつですが気持ちにゆとりが生まれてきます。そして、徐々に愚痴は減ってくるでしょう。

愚痴を聞かされている方へ

ご相談者の方にお伝えしたいのは、あなたは本当に優しい方だということです。
よく、8年間もその方を心のどこかに留めておいてあげたと思います。

もちろん、同じ部屋にいるので自然と愚痴が聞こえてきてしまうのでしょうが、それでも愚痴を聞いてみよう、愚痴を聞いても嫌な気持ちにならないようにするにはどうしたらいいか?と考えてらっしゃいます。

それは相手に対しての優しさなんだと思います。
「何とかしてあげたい」という思いやりなのだと思います。

そのあなたが体調を崩したり、もう嫌だと壁を作りたくなるくらい、追い込まれているのであれば、まずはご自身に優しくしてあげてください。
そして、今回の投稿もそうですが、他の方に愚痴ってくださいね(笑)

愚痴というよりはあなたの気持ちを信頼できる誰かに伝えて(シェアして)、まずは心を整えるのが先決です。

そして、あなたの心にゆとりが出てくれば、「もう一回、愚痴を聞いてあげようかな」と優しい気持ちになれたりもします。

あまり、溜め過ぎずに周りと協力して愚痴を言う方へ対応していくことをおススメします。陰ながらですが、応援させていただきますね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。 ※2020/3/1より休会中