孤独感の4つの心理原因と孤独の抜け出し方
誰かと一緒に居ても「心が通い合う人がいない」なら、孤独を感じるでしょう。自己否定から心が開きにくい場合、「誰にもわかってもらえない」と理解者がいない場合、味方や助けてくれる人がいないと感じている場合、誰も頼れず「一人でがんばるしかない」と思っている場合の孤独の抜け出し方を紹介していきます。
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一人が好きで積極的に孤独を選択する人もいますが、「自分はひとりぼっち」と孤独に悩む方も少なくありません。今回は、孤独感の心理と、孤独を抜け出すためにどのように向き合ったらいいのかをお伝えしていきます。
○孤独の心理
多くの人が悩む孤独感は、「心が通い合う人がいない」という孤独でしょう。感じることを語り合ったり、応援し合ったり、お互いを思いやったりする人がいないとか、心の拠り所となる人がいないと思うと、人は孤独感を抱えます。たとえ近くに家族や友人・恋人がいたとしても、心が通い合っていなければ孤独を感じるものなのです。
○自己肯定すると心が開きやすくなる
仮に「自分がいると迷惑になる」「自分は何の役にも立てない」と思っている人がいたとします。この人は、周囲の人から自分は好かれると思うでしょうか、嫌われると思うでしょうか。自分が自分を否定していると、周囲の人から「嫌われるに違いない」「否定されたくない」「責められるのではないか?」などと思いやすくなります。
そして、「自分を嫌っているだろう」と思う相手には、素直に心を開けなくなるでしょう。弱みを見せないようにと強がったり、バカにされないようにと意地を張ったり…。その結果、孤独な世界が作られていくことがあります。
もし、孤独のはじまりが「こんな自分」という自己否定にあるのだとしたら、自己肯定に取り組みましょう。自己否定を減らしていくと、周囲の人が好意的で、優しい気持ちで接してくれていると感じやすくなるでしょう。
○自分自身の最高の理解者になる
「誰もわかってくれない」という孤独を感じる人も多くいます。「理解されない」「大切にされない」「必要とされない」「愛されない」といった心の痛みがあると、人を信じることが怖くなるかもしれません。また、「傷つきたくない」「拒絶されたくない」と、人とのかかわりを避けたくなる人もいるでしょう。
この場合は、まず自分が自分自身の理解者になることをお勧めします。心の中にいるもう一人の自分に語りかけるように、「寂しかったね」「悲しかったね」「辛かったね」などと、ただそこにある気持ちを認めてみましょう。それから、そんな気持ちを抱えながらこれまで生きてきたことを「がんばってきたね」と承認してみましょう。
たとえ自分自身からでも「わかってもらえた」という感覚が得られると、心は誰かに受けいれられたような安心を感じられるものです。自己受容すると、人とかかわることへの抵抗が減らしやすくなるでしょう。
○感謝して受け取る
孤独を感じている時は、「誰も味方がいない」「誰も助けてくれない」と思いがちです。確かに、親身になって協力してもらえない状況なのかもしれません。けれども、望むような手助けはできないかもしれないけれど、善意を向けてくれる人たちは必ずいるはずです。その人たちに心を向けることで、孤独感を抜け出しやすくなります。
優しい言葉をかけてくれる人、笑顔を向けてくれる人、気にかけてくれている人は誰でしょうか。あるいは、過去に応援してくれたり、信じてくれたり、受けいれてくれた人は誰でしょうか。それは、すでに他界した方かもしれません。
その人たちを思い浮かべて、ひとりひとりに「ありがとう」と感謝してみましょう。感謝しようとすると、その人たちの善意を心で感じられるでしょう。今直接の援助を得られないとしても、あったかい気持ちは心に届くのではないでしょうか。心のつながりが感じられたら、ひとりぼっちではなくなるはずです。
感謝する時にひとつ気をつけていただきたいことがあります。それは、「だけど私は○○できていない」と自分を責めないことです。感謝しようとした時に、つい「ごめんなさい」ばかりが思い出され、人からの善意や愛情を受け取れなくなることがあります。自分を責めることよりも、感謝を伝えることを大切にしてみてくださいね。
○「一人でがんばる」のを手放す
何事も「自分ひとりでやらなければ」と思ってきた人も、孤独感を持ちやすい傾向があります。自立的に「誰も頼れない」「自分でできるはず」と、相当がんばってこられたのではないかと思います。もしかしたら、誰かに相談することや人に甘えることはタブーになっていたかもしれませんね。
このタイプの方は、あえて「お願いする」コミュニケーションを取り入れていきましょう。「私は大丈夫だから」と一人で完結してしまわずに、自分から周囲の人に「お願い」の形で働きかけてみる必要があるようです。
自分でがんばっている人に対しては、そのがんばりを認めて「役に立ちたい」「力になりたい」と思う人はたくさんいます。そういう人たちを探し出し、自分の方からあてにしてみましょう。相手の思いやりを受け取って、「あなたがいてくれて嬉しい!」と喜べたなら、孤独から抜け出せるでしょう。
(完)