みなさんの職場では、リモートワークは導入されているでしょうか。
数年前まではまだまだ主流ではなかったオンラインでの人とのやりとりもすっかり日常になり、リモート会議やリモート飲み会なんて言葉もよく耳にするようになりました。
当社でも、リモートのカウンセリングやセミナーが近年導入されました。
「新しい選択肢が増えた」という部分もあれば、「実際に人と会う事が難しいので、そうせざるを得なかった」という部分もあるかと思いますが、同じような事が様々な職業の現場で起きているのではないでしょうか。
カウンセリングで色々な人のお話を聞いていると、リモートワークの導入の度合いは職業によって全然違っているようで、苦労の度合いも違っているようです。
「前とあんまり変わらない」とか「前よりむしろラクになった」なんていう人も結構いたりして、驚かされます。
変化に上手に対応できた企業だったのか、その人個人の適応力が高かったのか分かりませんが、これだけ大きな時代の変化に短期間で上手に適応できるのはすごい事だと思います。
もちろん一方では、リモート化する事が難しい仕事などはどんどん遅れたり溜まったりしてしまい、それに対応する為にものすごい忙しくなってしまっている人なども沢山いるようです。
どうやら、このリモートワークというのは、単に「ちょっと便利な新しい方法」という事ではなく、「それを使うか使わないかで、仕事の性質や内容が全く変わってくる」というぐらいに重要な事かも知れません。
その事について、少しだけ考えてみたいと思います。
昔から、仕事を選択する際に「場所」というのは重要な概念の一つでした。
地方の人が地元では人が少なかったり、職業の選択肢が少なかったりして、仕事を求めて都会へやって来るという話は昔からよくありましたが、リモート化が進んでいくと、どこに住むかはあまり重要ではなくなります。
もちろん、現状ではまだ完全リモートに対応できている企業はそれほど多くないかも知れませんが、面接もリモート、仕事もリモート、会議もリモート・・・という事がすでに行われつつあります。
それがどんどん主流になっていくとしたら、「都会に引っ越すのは大変だなぁ」とか、「うちは田舎だから全然仕事が無いなぁ」と思っていた人の選択肢は格段に広がる事になります。
そして、これと同じ事は当然企業の側にも言えるわけですね。
うまく広告をすれば、優秀な人材を今までより簡単に、沢山集める事ができたりする事になります。
・・・というか、すでにこういう事を上手にやっている企業がどんどん成功していて、それが出来ていない企業がどんどん取り残されてしまう・・・というような現状が起きているかと思います。
もし、自分が「取り残された方の企業」に勤めているとしたら、頑張って働いても全然お給料にならなかったり、自分よりずっと能力の低い人が他の会社では自分より稼いでいたり、そういった理不尽な事が見えてくるかも知れません。
これは、もっと頑張ったとしても解決する問題ではなさそうなので、場合によっては思い切って仕事を変えるぐらいの決断も必要かも知れません。
こんな事を言うと、「ああ、なんでこんな時代になっちゃったんだ」とか「なんとか昔みたいに戻ってくれないかなぁ」と思うかも知れませんが、悲観する必要はありません。
リモートワークにはいい所が沢山あります。
まず、設備投資や維持費など、お金がほとんどかからないというのは大きな特徴です。
普通、企業が新しいシステムを導入しようとしたら、何をやるにしても膨大なお金がかかる事が多いですが、リモートワークはほとんど無料でも始める事ができます。
ビデオ通話をする為のアプリなどは無料のものもある上、有料でも月額数千円くらいの金額です。
企業のシステム維持費としては、ごくわずかの金額と言えるでしょう。
カメラなどもスマートフォンで代用する事ができるので、新しくカメラを買ったりする事も必須では無いし、買ってもそんなに高くありません。
また、リモートワークの為のツールなどもそれほど難しくは無いので、特別な知識が無くてもすぐに覚える事が出来るかと思います。
こうなってくると、「あると便利」というよりは「使わないと損」というぐらいの話なので、抵抗がある人は詳しい人に聞くなどして一度体感すると、「なるほど、こんなに便利なものを使わないでいたら、そりゃあ時代に遅れちゃうかもなぁ」と実感できるかと思います。
そうなったら、「じゃあ、もっとリモート化できる仕事に変えたら、今よりずっとラクに仕事ができるかもな」とポジティブな考えも浮かんでくるのではないでしょうか。
電話やメールも最初は敬遠された時代がありましたが、今では当たり前になりました。
電話やメールを一切使っていないという企業は、恐らくもうほとんど無いかと思います。
そして今、急速に「ビデオ通話」を利用したリモートワークが普及しています。
これは、一部の優秀な人だけが使いこなせるというものではありません。
スマートフォンがあれば、子供でも使えるぐらい簡単なツールです。
「電話はニガテだから、あまり使わない」という人はいても、「電話の使い方がわからないから、一度も使った事が無い」という人はいないと思います。
今やビデオ通話も、子供やお年寄りでも簡単に使える時代がやってきています。
これを仕事に使わないというのは、考えてみたらおかしな話なのかも知れません。
ましてや、人と会う事が難しい時期であれば、尚更かと思います。
電話やネットが無い時代にはもう戻れませんが、リモートワークも同じくらい大きな流れになりつつようです。
あまり怖がらず、敬遠をせず、「交通費が浮いてお得だなぁ」ぐらいの軽い気持ちでぜひ始めてみてはいかがでしょうか。