この間、我が家の車が故障しました。
夫は、その車がお気に入りで、とても大切にしています。
だから夫は、少し前から「ちょっと車の調子が悪いかも」と感じていて、点検の予約をしていました。
その点検の日、車庫から車を出したところで車は動かなくなってしまいました。
私たちはマンション住まいです。
車が動かなくなって停まった場所は、マンションの駐車場のど真ん中で、他の車の出入りの妨げになってしまいます。
私たちは、エンジンのかからない車を、何とか移動させなければならなくなりました。
私が運転席に座ってハンドル操作を任されて、夫が車を押して安全な場所に移動させることにしました。
それに気づいたマンションの管理人さんが駆け寄ってくれ、車を押す手伝いをしてくれました。
車を押すのにもう少し力が欲しいと思った管理人さんは、ちょうどマンションにやってきた配送業者のお兄さんに声を掛けて、車を押す手伝いをお願いしてくれました。
配送業者のお兄さんも、笑顔で引き受けてくれて力を貸してくれました。
動かなくなった車は、管理人さんと、配送業者のお兄さんが手伝ってくれたおかげで、邪魔にならない場所に移動することができました。
それから保険会社の手配してくれたレッカー車で無事に車屋まで運んでもらうことができました。
車屋に預ければ、直してもらえるので安心ではありますが、ちょうど代車が出払ていました。
夫は、故障した車に自転車を乗せて、帰りはその自転車で帰ってきたのでした。
夫は、「今日は厄日だよ」「昨日からついてない」と嘆いていました。
実は、その週末は、車が故障しただけでなく、前日から家のネット回線も不具合を起こしていました。
ネット回線の不具合の問い合わせ先との電話がなかなか繋がらず、やっと繋がったと思ったら別の会社に電話をかけるように促されたり、別の会社に電話をかけたら、はじめに電話をかけたところで対応してくれるはずですと言われたりで、夫はイライラしていました。
結局、相手先から電話を掛けてもらって、故障した機械の交換がスムーズに行われて解決したのですが、2日ほどネットも家の電話も繋がらない状態だったのです。
やっとネット回線が復旧したというところに、今度は愛車が動かないという出来事が起きて、夫は最悪続きだなぁと思ったようです。
車屋から代車ではなく自転車で帰ってくるのも、金曜日に仕事で足をぶつけて痛めていたので、災難続きだったのです。
でも私は、嘆いている夫に「本当にあなたは運がいいよね」と言いました。
そして、「だって道に出る前に車が停まったから事故にならなくて済んだし、管理人さんも配送業者のお兄さんも助けてくれたし・・・いつもピンチを乗り切れる運持ってるよね。羨ましいよ」と続けました。
夫は、本当に強運の持ち主です。
今回のこと以外でも、雨降りで傘をさしていたから車にはねられた時も軽傷で済んだとか、出先でお金がなくなったときも交番で帰り賃を貸してもらえたり、大地震で交通機関が止まった時も自転車を借りて自宅に帰ることができたり・・・
トラブルにはよく合いますが、毎回ピンチをうまいこと乗り切ってきました。
夫と結婚して20年になりますが、怖がりの私も最近やっと、夫と一緒だと、ちょっとしたトラブルも「きっと大丈夫」と思えるようになってきました。
そんな頼もしいお守りのような夫と一緒にいられる私こそ、強運の持ち主かもしれません。
それから夫は、「トラブルを何とか乗り切る運と自信はあるけど、トラブルにあわない運が欲しい」と言って私を笑わせてくれました。
私は笑顔でそういう夫を見ていて、普段から誰にでも親切で、自然に優しさを差し出せる夫だから、自分のピンチにやってくる色んな助けを、当たり前のように遠慮なく受取るということができるんだなと気づきました。
運を掴むために私たちができることは、自分に与えられた好意という愛を全力で受取ることなのかもしれませんね。