いつも不安ばかり気にしてしまうとき 〜上手な不安との付き合い方〜

上手な不安との付き合い方を考える

「いつも不安なときに、更に不安なことばかり考えてしまったり、ネガティブなことばかり思い浮かべてしまう」「不安ばかりに気を取られてやるべきことができなくなってしまいます」といったご相談を伺うことがあります。できれば不安ばかりに意識を取られたくはないですよね。そこで今回は「上手な不安との付き合い方」についてご紹介していきます。

「いつも不安なときに、更に不安なことばかり考えてしまったり、ネガティブなことばかり思い浮かべてしまう」「不安ばかりに気を取られてやるべきことができなくなってしまいます」といったご相談を伺うことがあります。

それは恋愛、仕事、友人関係、さまざまなジャンルで、です。

やっぱり悩ましい不安は手放したいところですし、できればポジティブ思考を取り入れたり、不安を気にしないようになりたいと思うのだけれど、なかなかうまくいかないと思われている方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、このとき、その内面では「感情に対する否認」が起きているのかもしれません。

この状態になると、不安になんてなりたくない気持ちが強いがゆえに、不安をかき消すことに躍起になったり、実は不安に飲み込まれて手を焼いてしまっているのかもしれません。

そこで「上手な不安との付き合い方」について、いくつかご紹介していきます。

○不安を一旦受け入れてできることに集中する

不安ばかり考えてしまうと何をどうしたらいいかもわからなくなりやすいものですが、ずっと何もしないでいると余計に不安になることがあります。不安を感じていてもできることはある場合もあります。

このようなときは今できることを考え、目的設定をして、それに専念してみる方法があります。

例えば、恋愛の中で彼とケンカしてしまって、相手がどう思っているかわからない、という不安があるとしましょう。ここで「どう思われているか」ばかり気にしても不安は消えませんよね。しかし、自分がどんなふうに関わりたいか、何を伝えるか、相手にどんないい影響を与えたいのか、は考えられますね。

そのために実際に、今できることに取り組んでみましょう。自分の気持ちをまとめたり、そもそも自分がどんな関係を望んでいて、そのために今できることを考えて実践してみるのもいいですね。

もちろんあまりに不安で悩んだときは、人に話す・相談することで気持ちが軽くなることもありますよ。

○自己肯定感を高める

不安ばかり感じてしまうとき、もしかすると「自分は自分でいい」と感じられていないのかもしれません。自分をちっぽけに扱いすぎたり、あまりに否定的に見つめてしまうと、自分には不安を乗り越える力がない、何をしても意味がない、と感じてしまいやすくなります。

もちろん不安が強い時に自分を認めることはかなり難しいこともあるので、ある程度落ち着いてからでも構いません。普段から自分を認める、ねぎらう、ありのままの自分を「それが自分だなあ」と受け止められるようになっておくと、不安ばかり考える自分から抜け出すことも可能になります。

○罪悪感を強く感じていないかチェックする

不安が強い人ほど「自分が悪いのではないか(自分では力が足りないのではないか)」という罪悪感を感じやすい傾向があります。起きた出来事のすべての責任が自分にあるように感じてしまえば、不安も強まります。もちろん自分に非がある場合は謝罪や訂正が必要ですが、必要以上に「自分が悪いと感じる癖」がないかチェックしてみましょう。

もし、そう感じるのであれば、できる限り物事の両面を見るように心がけてみるといいでしょう。自分が悪い(逆に、自分が悪くないも同じ)という極端な発想を手放して、少し客観的になって不安な出来事を見つめてみることも一つの方法です。

それだけで受け止められることも増えていきますよ。

ただ、あまりに自分が悪いと感じる癖が抜けない場合は、問題が慢性化している場合もありますので、カウンセリングなどを通じて自分と向き合って癒やしを進めてみるのも一つの方法です。

○しっかりと休息をとる

以前はあまり不安が強く感じなかった人が、急に不安ばかり感じ始めたのならば、心に余裕がなくなっている場合も考えられます。気持ちに余裕がなく、疲れを感じていれば、おのずと不安になることも増えてしまいます。

こんなときはしっかりと休息をとって、じっくり心を休めたり、楽しさや喜びを感じられる物事と触れ合ってみましょう。気持ちの余裕を取り戻すだけで落ち着いて物事を見ることができるようになる場合もありますよ。

○不安を意識して感じてみる

これは一つの感情との付き合い方です。自分の不安を客観視しするようなイメージで「今、自分は不安を感じているんだな」「そっか、不安なんだね」と受け入れていくことで、すっと不安が消えていくことがあります。もちろん何度も出てくる場合もありますが、その都度不安を抑え込まず、心の声を聞くイメージで寄り添っていくといいでしょう。

ポイントは、自分の感情に飲まれたり恐れるのではない、ということ。あまりに不安が強くて手がつけられないならば、人に話すなど信頼できる人に頼ることも大切です。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。