誰に話しても情景が思い浮かぶような具体的なイメージを持つことが目標達成を現実にする
前回、目標や叶えたい夢を達成するのに大切なことは具体的にイメージすること、とお伝えしました。
具体的に設定すると、夢や目標が手に入りやすくなり、またそのための計画を立て行動に移しやすくなります。
また、具体的に設定することでイメージをインプットしやくすくなりますので、自分の心に方向性が生まれて、その方向に動き出しやすくなります。
目標や夢を叶えたいと願うものがあっても、意外とそれは具体的でない場合も多いんですね。
これらを手に入れていくためのアプローチとして、最初は、次の視点を持って自分の目標や夢について整理し直してみてください。
(1)情景が思い浮かぶくらい具体的にする
(2)願いが叶った時の感情を必ず書く
(3)数字・数値・時期が書けるものは数で表す
この視点でなければならないわけではありませんが、まずはこの3つの視点で、漠然としている場合は具体化し、すでに自分の目標や夢が明確な場合はより具体的にしていくつもりでイメージできるくらいに進めていってください。
例えば、あなたが次のような目標や夢を持っていたとします。
・ジョギングがライフワークな私の夢はホノルルマラソンに出場すること
・ヨガのインストラクターになりたい
これだけだと目標は漠然としたものになって、計画や行動に向かって心が動き出しにくいのです。
そこで、先の3つの視点でこの目標を具体的にイメージできるくらいにしていきます。
・来年のホノルルマラソンに出場する!。職場も理解して快く有給を与えてくれ、タイムも自己ベストを更新。何より、ホノルルの街並みを走る時の美しい景色、町中の応援、そしてゴールした後の充実感と感動を味わえる。終了後に現地で仲良くなったランナー達との祝杯が最高に盛り上がり、また再びここに来ることを約束する。
・今年中に師と仰げるような素晴らしいヨガの先生に出会い、3年後、私の住む駅から徒歩5分の白いビルの5階にある窓が大きくて景色が良く見える見晴らしのいいヨガ教室のインストラクターの採用試験に合格し涙が出るほど嬉しい。働きだすと職場の人間関係もよく、生徒さんにも恵まれて、毎日が楽しい。」
こんな感じです。
情景が思い浮かぶくらい具体的にする、というのは、自分以外の誰かに言葉で説明した時に、その相手が具体的な情景が浮かぶくらいのことを指しています。
自分では具体的にしているつもりでも、他の誰かが聞いてイメージできないと、それは自分の心の中にも具体的にイメージできないはずなんですね。
これはあくまで例なので、自分にあったように目標のイメージを作っていっていただけたらと思いますが「情景が思い浮かぶくらい具体的に」イメージするためにはこれくらい細かくなっていきます。
ここまで細かく具体的にはなかなかイメージできないものですが、できるだけ具体的にしていってみてください。
ここまではっきりしてくれば、ピッタリ同じとはいかないにしても、心は自然とアンテナを広げていきます。
目標達成に関する情報をキャッチしやすくなるし、友達に夢を聞かれたらとても具体的に熱い思いで語ることができますよね。
すると、キャッチできた情報は目標達成の役に立てられるし、熱い思いを語っている時に一番近くで聞いているのは自分の耳ですから、心は常に目標が叶った時のことを意識できてモチベーションにつながって、計画と行動を進めやすくなります。
これは、自分の心をその気にさせるためのアプローチになるのですね。
また、具体的にイメージをしていくために、別のアプローチもやってみましょう。
「やってみたいこと」「手に入れたいこと」「知りたい情報」「出会いたい人」「関係を深めたい人」などについて、思いつくままに書いてきます。
すぐに達成できるものから、ちょっとがんばったり段取りしないと難しいものまで、制限をつけないで書いていってみてください。
これを10個、30個、50個、100個と思いつくままに書いていきます。
書いているうちに、どんどんやりたいことや願いが思い浮かんでくることもあります。
書き終えたら、似ているもの、繰り返し書いていることはまとめていきます。
これをジャンルごとに分けて、優先順位をつけたり、計画・行動に具体的に移していくのに役立つものを取り上げていきます。
繰り返し出てくる言葉は、あなたにとって大切なものである場合がありますから、これもチェックしておきましょう。
このやり方を使っていくと、自分が掲げた目標がもっと具体的になっていきますし、曖昧だったところもわかってきます。
これらのやり方を使いながら、目標や夢について、誰に話しても思い描いてもらえるような具体的なイメージを作っていってください。
次回以降の連載では「達成過程の問題は学び成長のチャンス」「貢献という視点」についてお伝えしていきます。
(続)
1.目標達成の心理学~今までの自分のがんばりを承認することが土台になる~
2.情景が思い浮かぶような具体的なイメージが目標達成を近づける
3.目標達成の過程でやってくる問題・課題は学び成長のチャンスにする
4.「貢献」の視点が目標達成の大きな力になる~あなたが本当に望むもの~