目標達成の過程でやってくる問題・課題は学び成長のチャンスにする

問題や怖れは目標を実現するための学びと成長のチャンスという視点で力に変えられる

目標達成のために具体的に動いていくと、その過程で様々な問題や課題、また怖れなどの感情がやってきます。そんな時は、問題や困難や予期せる事態について、自分の目標を実現するための学びと成長のチャンスと捉えると、こうした逆境を達成する力に変えることができるのです。

目標や夢について具体的なイメージを描くことができた後は、その実現に向けて計画し行動に移していくことになります。

ところが、その実現に向けて行動していくと、実際には様々な問題が起こったり、予期せぬことが起こったりすることも少なくありません。

そんな時に役に立つのが

「目標達成の過程でやってくる問題・課題は学び成長のチャンスにする」

という視点です。

別の言い方をすると「問題が起こっても、そこに学びと成長のチャンスがあると考えて『意味があることなんだ』と捉える」ということ。

これは、目標達成のためだけでなく、あらゆる困難に直面した時に問題解決のためのとても有効な視点です。

私たちは当たり前の話ではあるのですが、問題や悪い出来事が起こった時には、悪い方に考えてしまいます。

辛い出来事ほど、直面するのが苦しすぎるので誰かや状況のせいにしてしまいがちで、この意識にハマってしまうと「誰かや状況が変わらない限り解決しない」ことにもなってしまいます。

ある意味、問題解決の主導権を他人任せにしてしまうようなものなんですね。

しかし、それでは解決の方向に進んでいきにくくなってしまいます。

そこで、この問題解決の力を自分に引き戻すための視点が、この「問題は学び成長のチャンス」「この出来事には意味があるのではないか」ということなんです。

もう少し具体的な例を取りながら、この視点が目標達成に向けて進んでいる時にどう役に立てることができるのかについて説明していきましょう。

目標達成のための過程で出てくる具体的な問題に意味を見出していきましょう

例えば、前回の連載で例に出した「ヨガのインストラクターになる」という目標の場合。

・今年中に師と仰げるような素晴らしいヨガの先生に出会い、3年後、私の住む駅から徒歩5分の白いビルの5階にある窓が大きくて景色が良く見える見晴らしのいいヨガ教室のインストラクターの採用試験に合格し涙が出るほど嬉しい。働きだすと職場の人間関係もよく、生徒さんにも恵まれて、毎日が楽しい。」

この目標を達成するためには、計画を立てて行動に移していく時には、やらないといけないことや、困難がやってくることもあります。

この例で言えば、

・このイメージのヨガ教室を見つける

・ヨガのインストラクターになるためのスキルを上げる

・試験対策をする

・インストラクターになることに周囲の理解を得る

・働き出したヨガ教室の中の人間関係を築いていく

・生徒さんとの関わり方を良好にする

状況以外にも、心理的にやってくる抵抗なども出てきます。

・インストラクターになることへの怖れが出てくる。

もしかしたら、こんな困難が出てくるかもしれません。

・最初に習い始めたヨガ教室で生徒同士の人間関係がうまくいかない

・ヨガがなかなか上達しない

・インストラクターになることに家族が反対する

こんな時に役に立つのが最初のお伝えした

「問題が起こっても、そこに学びと成長のチャンスがあると考えて『意味があることなんだ』と捉える」

という視点です。

具体的に先ほどの例をこの視点で学び成長のチャンス、意味があることと捉え直してみます。

・最初に習い始めたヨガ教室で生徒同士の人間関係がうまくいかない

私が思ってることを遠慮して言わなさすぎたのかもしれない

少しずつでも思いを周りの人に伝えていこう

その結果、思いを段々人に伝えられるようになってきた

ヨガのインストラクターに必要なスキルが身についた

・ヨガがなかなか上達しない

自分の弱点を先生にきちんと指導し直してもらう

毎日、できていないところを少しずつ修正

前より上達できた!

この体験が、自分と同じ弱点を持っている人のサポートに役立つ

・インストラクターになることに家族が反対する

本当にインストラクターになる覚悟があるのか、自らに問いかけることになった

まず経済的な見通しを見直して中長期計画を立てた

合わせて、本当に自分がやりたい仕事なのかを友達に手伝ってもらって整理した

やはりやりたい仕事だと気づき、覚悟を決めた

覚悟を決めてヨガの上達に力を入れ始めたら、それを見ていた家族が理解してくれた

こんな感じです。

実際には、こんな単純には整理できないものですが、この視点で考えると「誰かのせいにして目標達成を拒む抵抗」にひっかかりにくくなります。

問題、困難、予期せぬ事態や怖れについて、自分の目標を実現するための学びと成長のチャンスと捉えると、逆境でも達成する力に変えることができるのです。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら

1.目標達成の心理学~今までの自分のがんばりを承認することが土台になる~
2.情景が思い浮かぶような具体的なイメージが目標達成を近づける
3.目標達成の過程でやってくる問題・課題は学び成長のチャンスにする
4.「貢献」の視点が目標達成の大きな力になる~あなたが本当に望むもの~

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。