男性にとって「黙認する」ということは、高く評価していることのようです
こんばんは。
神戸メンタルサービスの平です。
結婚されている奥様方から、よくいただくご質問に以下のようなものがあります。
「主人はスーツ以外に私服というものがほとんどなく、私が「何か買ってきたら?」と言っても、「別にいらん」などとおしゃれにはまったく興味がないようです。また、車も「動けばいいじゃないか」といつも中古車ばかりしか買いません。もっとおしゃれを楽しんだり、人生を楽しんだりしてもらいたいのですが、仕事以外にはあまり興味がない様子です。こんな人でも変われるでしょうか?」
こういうタイプの男性は、「自分はこういう人間である」という自己概念が強いので、いろいろな変化に対してあまり柔軟ではありません。
人間というのは不思議なもので、洋服を変えるだけでも気分が変わります。
例えば、ビジネススーツを着ているときと、家でジャージを着ているときでは、気分が違いますよね。
しかし、ちょっぴり頑固な男性は、変化を拒み、自分の思う一つのことにこだわってしまうようです。
このタイプの男性は、ビールの銘柄や、好きな食べ物、行きつけのお店など、いろんなことが決まっていることが多く、いろいろと変化を楽しむということが、少ないようです。
よく男性が、行きつけの居酒屋さんを決めたり、同じ銘柄のお酒ばかり飲むのもこのような心理なのです。
しかし、こういうタイプの男性は、頑固といえば頑固なのですが、メリットもあります。
それは、女性も「あなただけ」と決めているところなのです。
少なくとも、浮気をする傾向は低いようです。
人間には、必ず長所と短所がありますし、人それぞれの個性があるわけです。
しかし、それはいつも裏表になっています。
たとえば、恋愛時代にとってもやさしく、いつも私のことを優先してくれた彼は、ひょっとしたら、優柔不断で自分の強い意思を持たない、という側面があるかもしれません。
また、おつきあいしているときには、リーダーシップを発揮してグイグイ私を引っ張ってくれた彼の魅力は、結婚してからは自分勝手でわがまま、と感じられることもあるでしょう。
しかし、ちょっと考えてほしいのは、「なぜこういう人になってしまったか?」ということなのです。
「どんなことにも必ず原因がある」というのが心理学的な考え方ですので、「なぜそういうふうにするようになったの?」と「いつからそういうふうにしはじめたの?」ということは、聞いてあげてほしいのです。
あなたと彼は違う環境で、違う考え方のもとに育ってきました。
しかし、同じ日本人で、同じ言葉をしゃべるということで、ついつい2人は同じ考えを持っているような気がしますが、まったく違うのです。
外国の人とおつきあいしている人は、見た目も違うので、「なぜそうするの?」ということを質問することで、文化の違う2人が理解しあえます。しかしながら、日本人同士の場合、同じ言葉を使ってしまうためか、ついつい自分の基準で判断してしまうわけです。
彼の生きてきた環境とその家族の考え方の中では、彼が今とっている選択は、仕方がないものだったのかもしれません。
でも、あなたという新しい要素が彼の人生に加わることで、彼も変化していけるのです。
冒頭の質問をくださった奥様のような方は、ご主人と違って、おしゃれを楽しみ、生活に彩りを求めるタイプの方が多いようですが、ご主人がそれに乗ってこないことが、不満なのです。
しかし、ご主人は、そんなあなたに恋をし、あなたと結婚されたわけですから、奥様方は、ご主人のことは気にせず、どんどんおしゃれを続けてください。
冒頭に出てきたスーツ以外ほとんど私服を持っていないようなタイプの男性は、自分のことに関しては無頓着なのですが、奥様が美しく着飾ることに関しては、まるで自分のことのように喜んでいる方が多いのです。
ただし、このタイプには、ものすごく恥ずかしがりやの男性が多いので、「とてもすてきだよ」などという言葉は、決して言いません。
黙認という形でしか、あなたを評価できないので、奥様方が誤解をされることも多いようなのです。
男性にとって「黙認する」ということは、高く評価していることのようです。
では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!