体の反応は、心からのサインなのです!!
失恋だったり、ハードワークが祟ったり、仕事がミスを続いたり、大切な誰かを突然失ってしまったりと心が大きなショックを受けることがあります。
それは、一つの大きなショックとして受けることもあれば、日々の積み重ねで受けたショックがボディブローのように静かに着々と痛手を負わせて限界を超えたようなショックを受けることもあります。
今回の心理学講座では、このように心が大きなショックを受けて体が動けなくなったときのケアについてお話しします。
■ 心と体が動けなくなる背景
どんなショックな出来事があったとしても、環境を変えたり、誰かに話を聞いてもらったりと能動的なアプローチが出来るときは、何かしらの変化も起こりやすく、心の安定や安心も得られやすいものです。
しかし、心にもキャパシティがあって、それを上回る負荷やストレスにさらされたとき、その心を守るために、心は電気のブレーカーが飛んだようになり、電気が通らない状態…心で言えば、感じられない状態になります。
ある意味で、その心の状態は、心の生命維持装置が働いている状態で、本来感じている感情をすべてリアルに感じていたら、心が潰れたり、張り裂けてしまったりするので、その状態を避けるように心は麻痺状態を作ります。
この心が麻痺している状態は、心を麻痺させて感情をリアルに感じにくい心理状態を作っているだけなので、実際その感情がないわけでも、感じていないわけではありません。言い換えれば、心が麻痺している状態とは、痛みに鎮痛剤を打っているようなもので、痛みをリアルには感じませんから、動けるような感じがしてしまうのです。
しかし、心は麻痺が必要な状態ですから、何かしらのケアが必要なことに変わりない状況で、社会生活などの日常生活のしなければいけないことなどをやっていく中で、更なる負担をかけてしまうわけです。この状態が続くと、次第に心が限界を迎え、悲鳴を上げて、今度は体の反応で私たちにお知らせしようとします。
例)
動かなければいけないと思うけれども、動けない。
意図しない状況下で、涙があふれてくる。
いつも出来ていたことが出来ない。
人の話が耳に入ってこない。
…etc。
この状態は、日々の積み重ねでなる場合もあれば、一気に心のキャパシティを超えるような出来事に遭遇してこのような状態になる場合もあります。どちらのプロセスを辿ったとしても、体の反応は心からのサインなのです。
■ 意図しない体の反応が見られるとき
心の状態は、周りの人からは見えづらいものなので、理解が得られにくいことも多いですよね。
だから、社会の目や一般常識という名のもとに「これもしなければ…」「会社を休むと周りの人に迷惑をかけてしまう」などといった、たくさんのやらなければならない感じるものを目の前に心の状態を横に置いて、あなたの心に無理を強いてキャパを越えてしまうのです。
やらなければならないと感じているものの多くは、行動する理由に充分なりますから、体が動く限りやり続けている方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、心がこれ以上無理は出来ないというときに、動きたいのに体が動かない、意図せず涙があふれてしまうなどといった反応で、あなたの心の状態を知らせてくれているのです。
■ 体のメッセージに耳を傾けてみる
まずは、体の反応を心の状態を伝えるメッセージとして耳を傾けてみましょう。
体に声があるとしたら、どんな言葉を発するでしょうか??
「もう、疲れたよ」
「悲しくて、心が痛いよ」
「もう、動けない」
「寂しすぎる」
「会いたい」 …etc。
この答えに正解・不正解はありません。体の反応に託されたあなたの心のままの声を受け容れることが大切です。それがどんな答えであっても、責めずにOKを出してあげましょう。
■ 心のままでいられる時間過ごす
あなたの心のままの声を受け取ったら、心のままに過ごせる時間を過ごしましょう。動けないのであれば動かなくてよい環境を出来るだけ作ってあげる。
それは、体に痛みを感じるときに手を当てるようなものです。
充電の切れた携帯電話で例えるなら、充電中です。そう考えると、日常の中で心のままに過ごせる時間がとりづらいかもしれませんが、あなたにとって必要な時間であることも分かりますよね。出来るだけ充電していきましょう。
■ 出来ることを出来るだけ、やりたいことをやりたいだけやってみる
心に無理が出来ない状況下では、出来ないことを許可すること。出来ることを出来るだけやっていくことが大切です。出来ることを出来るだけやっていきましょう。
そうして充電がたまってきたら、少しずつだけども、やりたいが出てくる。最初はやりたいことを全部は出来ないかもしれないけれど、やれるだけやってみましょう。そうした心の歩幅に沿った対応があなたの心の元気を取り戻してくれます。
(完)