こんにちは、カウンセリングサービスの福野てるすけです。
カウンセリングでも仕事先、職場での人間関係のご相談をお聞きすることは少なくありません。
「普段はそれほどでもないけど、職場では怒ることが多い、イライラしてしまうことが多い」
「職場のメンバーと一緒に居ると居心地が悪い、落ち着かない」
「一人で仕事をしているときはいいのだけど、打ち合わせや会議の時はとても緊張してしまって辛い」
そんなご相談を頂いたときはこんな質問をすることがあります。
「その職場の方(同僚や先輩、上司など)はどんな方ですか?」
するとこんな返事であることが少なくありません。
「とにかく意地の悪い性格なんです」
「いつもイライラしてるんです」
「わたしの事が嫌いなんです、きっと」
「知りません!」
そんな時はさらにこう聞いてみたりします。
「その職場の方の趣味は?どんな食べ物が好きなんですか?」
「家族構成は?普段は何をしてるんでしょうか?」
上記のようなお悩みを持っている方はこの質問に答えることが出来る方は多くはありません。
もちろん、悩みの種である人のこと知りたいとは思わないでしょう。
しかし、人間関係が良好な方に同じ質問をするといろいろと情報が返ってくることが圧倒的に多いんです。
家族や仲の良いお友達と離れ社会(その一つが職場です)に出ると、そこに居る方は親しい方ではないでしょう。
得体の知れない人がたくさん居ます。
(その得体の知れない人から見るとわたしやあなたも得体の知れない人になります)
得体の知れない人は何を考えているのか解りません。
どんな人なのかも。今、何を考えている、感じているのかも。
そのような時、わたし達はその得体の知れない人にオートマチックに、無意識にネガティブな感情を貼り付けたりします。
「なんか、性格がキツそうだな、性格が悪そうだな」
「ろくな奴じゃないだろうな」
「わたしの事を良く思っていないだろうな」とか
これはわたし達の心の中のネガティブな感情、イメージをその人に貼り付けている状態です。
わたし達は知らないもの、得体の知れないものにはネガティブな感情、イメージを知らないうちに貼り付けてしまいます。
これは大事なポイントです。
ちなみに心理学ではこの現象を“警戒仮説”と言います。
もう一つ簡単な例を出しましょう
例えば、あなたのお家に差出人不明の荷物が届けられたとします。
あなたはどう思いますか?どう感じるでしょうか?
「なんだろう?イタズラかな?」
「気持ち悪いな…」
そんな風に思う事が多いでしょう。
「やった〜ラッキ〜わたしの好きな食べ物かな?」
などと明るいイメージを貼り付けたりすることはあまり無いでしょう。
人間関係でも同じ現象が起きます。
ネガティブな感情、イメージを相手に貼り付けてしまっていたら、人間関係も上手く行きにくくなってしまいます。
そんな時はこのネガティブな感情、イメージを貼り付けてしまう頻度、度合いを減らしてあげるといいんです。
ここでの大事なポイントは“得体の知れない”という点です。
“得体の知れない”度合いを減らせば減らすほどネガティブな感情、イメージを貼り付けてしまう頻度、度合いを減らすことができます。
わたしも以前の職場で人間関係が良好でない時期がありました。
そこで、ひとつの方法を試してみたんです。それは、
“出社して、挨拶をして昨日あった事を言う”
それだけでした。例えばこんな感じです。
「おはようございます。昨日、面白いドラマ見つけたんです。○○っていうんですけど、知ってますか?」
この会話だけで、相手はわたしがドラマが好きという事がわかります、そして相手の反応で相手の方もドラマが好きかそうでないかが解るでしょう。
毎日、これを続けていると相手がどんな人か、わたしがどんな人かが伝わります。
少しづつ”得体の知れない“度合いが減っていきます。
すると、お互いにネガティブな感情やイメージを抱く度合いも減るんです。
その結果、職場でイライラする度合いや怒る頻度も減っていきました。
ネガティブな感情やイメージが軽くなるとお互いに接しやすくなります。会話も増えます。
共有することが出来ることも増えるでしょう。
簡単なことなのですが大事なことですよね。
もしあなたの職場の人間関係が上手くいっていなかったらこの方法を試してみてはどうでしょうか?
おすすめします。
最後までお読み頂いてありがとうございました。