「子育て応援ブログ~ほのぼの~」は、ママさんカウンセラー6名が、
みなさんの子育てを応援する記事を下記のローテーションで、毎週金曜日にお届けしています。
1.池尾千里
2.いしだちさ
3.小川のりこ
4.高塚早苗
5.吉村ひろえ
6.那賀まき
今回から、アメーバブログから、こちらにお引っ越しして更新してまいります。
どうぞよろしくお願いします。
それでは、お待たせしました。
ここから、本日の記事をお送りしますね。
子どもは、全員、母親から産まれます。
産まれる前は、10ヶ月ほど、母親のお腹にいます。
産まれてからも、母親と密着している時期がありますから、
とにかく子どもは、最初の時期、母親と一心同体みたいな状態です。
■日本の母子関係
日本では、子どもが小さい頃は、一緒のお布団で寝たり、隣で寝たりします。
赤ちゃんの時から、別室で寝ることはあまり聞きません。
日本の文化のような感じでしょうか。
とにかく子どもと母親は、物理的にも、心理的にも大変近いんですね。
母親が子どもを愛することは、自然なことですし、子どもが母親に甘えたり、依存するのもまた同じです。
ですが、これが過ぎると、うまくいきませんね。
子どもを愛するあまり、過干渉になってしまったり、
厳しくなり過ぎたり、心配し過ぎてしまったりして、
結果、子どもと良い関係を築けなくなってしまいます。
また、子どもとのことで、うまくいかないことがあると、
母親は、自分の子育てについて責めてしまいがちです。
それってほんとに辛いんですよね。
このように、母と子どもが近い状態から始まる親子関係に起こりやすい問題と対処法について、飼いてみようと思います。
■子どもに自分の子ども時代を映す
では、どうして近くなりすぎて、子どもに対して、うまく接することができなくなるんでしょう。
そこには、自分の子ども時代が関係していることが少なくありません。
子どもに、つい子どもの頃の自分を重ねてしまうということが起こりやすいのです。
例えば、私はピアノを習っていたけど、あまり上手じゃなかったから、ピアノの上手い子になって欲しい。
私は、人見知りで、友だちが少なかったから、この子も苦労するに違いない。
勉強は、絶対にサボらせてはいけない。良い学校に入らないと、将来、苦労するから。
母親がすぐ怒る人だったから、私はいつも大人しくしていたのに、うちの子は、わがまま過ぎて腹が立つ。
などなど。
子どもには自分が味わった苦い経験は、させたくないし、失敗もして欲しくない。
確実に成功する道を歩んで欲しいと思うんですよね。
それは、子どもを愛しているから、親としての愛情でもあるはずです。
でも、
「どうしても!絶対に!こうしなければ!きっとこの子は、しあわせになれない」
というような思いが拭えなかったり、
また、自分の子どもの頃の苦労を、この子も経験すべきなんじゃないかと、
つい厳しくしてしまうような時には、是非、こんなことに、気が付いていただけたらと思います。
・未消化な思いが隠れていることもある
自分が、子どもの頃に体験した怖いこと、困ったこと、悲しかったり、悔しかったりしたこと、我慢してたことが、
自分の子どもを前にして、次々と思い出され、
それが、この子にもまた、起こるのではないかと恐れているのかもしれない。
また、これは、私の感情で、しかも、今のものではなく、私が子どもの頃に感じたものかもしれない。
いろんな理由で、湧き上がった感情は、ちゃんと感じたり、ちゃんと怒れたり、泣けたり、誰かに受け止めてもらえたり出来なかった、未消化の思いということが多いんです。
■本人をちゃんと見るために
私たちが、誰かに、その人でない人を重ね合わせている事って少なくありません。
これを、「投影」するっていいます。
自分の子どもに、自分の子ども時代を。
夫に、父親を。
年上の女上司に、母親を。
今の彼に元カレを。
などなど、挙げていったら、ほんとにたくさん、それぞれの投影があるんです。
そして、そうやっている時には、投影しているものばかり見ていて、本当のその人をちゃんと見て、理解していないことが多いんです。
その人との関係が大切なのに、これだとうまくいきませんよね。
・投影を取り戻す
相手のことを、ちゃんと見てあげる。
そして、ちゃんと分けることです。
例えば、ピアノが苦手だった私と、目の前にいる子どもは同じではないこと。
私は、人見知りで、友だちが少なかったけど、子どももそうとは限らない。
良い学校に入らないと、将来、苦労するとも限らない。
うちの子がわがまま過ぎて腹が立つのも、子どもがわがままなのと、子どもの頃にそんなふうにできなくて、悲しかった私とを分ける必要があるんです。
そして、悲しかった私を理解し、癒すことができたら、目の前のママにわがままが言える、そんな幸せなあなたの子どもに、腹を立てることもなくなるはずです。
わがままが言える。
甘えられる。
悪態がつける。
反抗する。
そしてどれも、愛されてると知っているからできること。あなたの愛が、子どもの心の深いところに届いている証拠です。
そして、それは、あなたの願いだったのではなかったでしょうか。
■適正な距離をとるために
産まれてすぐの、何もできない小さかった子どもとあなたとの距離から、
だんだんと成長していく子どもとあなたの適正な距離は、変化していくはずです。
いつまでも近いところにいては、子どもには、鬱陶しいでしょうし、
「子ども扱い」というのは、私たちも嫌だったものですよね。
子どもに自分の子ども時代を投影すると、自分と子どもとの境界線があいまいになってしまいやすく、
自分に対してはとてもきびしくすることが多く、自分と一体になっているような存在の、子どもにも、自分にするようにきびしくしてしまうのです。
子どもにきびしい時には、自分にもきびしい時です。
そして、自分のことを、良い母でないと責めていることもまた、同時に起こっていて、抜け道がみつからないくらいしんどい思いをすることもあるのです。
・最初は物理的な距離から
子どもとうまくいかない、煮詰まるような時には、子どもとの距離が近すぎないかなって思ってみてください。
この距離というのは、心理的なものなのですが、手っ取り早いのは、物理的に離れてみることです。
子どもがいる部屋とは別の部屋へ行く、というレベルから、夫や実家に預けて出かけてみる、家族以外に自分の居場所を作るのもいいと思います。
(趣味や友人関係、カウンセリングなど)
親子ですから、四六時中一緒にいることもできてしまいますから、子どものことを、言い方はわるいですが、考えない時間、忘れている時間を作る工夫をするということです。
子どもと自分が、別々の生きものであると思い出すと、お互いにベストな距離を掴めるんじゃないかと思います。
一心同体だった間柄の子どもと、適正な距離をおくというのは、なかなかむずかしいと思いますが、少し離れてみることで、見えやすくなる景色がありますよ。
何かお役に立てることがあれば、嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
来週は、いしだちさカウンセラーです。
どうぞお楽しみ。