[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
自分がお母さんになってから、子育て中の親御さんのお話をたくさん聴かせて頂くようになりました。
そんなご相談の中でも、話すにはとても勇気のいることをご相談して下さる方も大勢おられます。そのひとつが、
子どもの性のこと
なんですね。
「小川さんとこのお子さんは男の子ですよね。いくつくらいから異性の身体に興味持たれましたか?」
「女の子なんですが、少し前から私に隠れてこういう画像を見るようになったんです。」
・子供の好奇心と親の戸惑い
ちなみに我が子は今15歳です。
小学校3,4年くらいからですね。
異性…というか、まだ子どもなので自分と女の子と自分の体の違いに興味があったり不思議な部分もあって、気になりだしたんだと思います。
私のパソコンで、映画やアニメを観てる…と思いきや、閲覧履歴にいろいろ…その…えっちぃな画像が残っているわけですよ。
私は今52歳ですが、私も子どもの頃、異性の身体に興味を持つのは小学生半ばくらいだったと思います。
でも今と違っているのは、昔は興味があっても動画はもちろんのこと、写真だってほぼ見る機会はありませんが、今の時代はパソコンがあり、スマホがありと、ネット社会ですので、子どもでも閲覧はいくらでも出来ますね。
いくらでも見れるものだから、子どもの好奇心なんて止めようがないし、その興味もどんどん広がってしまうことだってあると思います。
そんな子どもたちに親はどう関わっていけばいいのか。
多くの親後さんが困惑や戸惑いを持っても不思議ではありません。
では、一つずつ考えて行きましょうね。
■子どもの性のめざめ
そもそも私たちがまだ小学校満たない頃というのは、男の子女の子と大人は分けて行きますが、子ども本人に異性の意識はありません。
これは、男性ホルモンと女性ホルモンの量も少なく同じだからだそうです。
だけど、小学生くらいから男の子は男性ホルモン、女の子は女性ホルモンが少しずつ増加していくんですよね。
ここからの成長度合いで、個人差はありますが現れて来るのは、
女の子だと、大好きなお父さんと一緒にお風呂に入ってたのに、それが気持ち悪くなったり抵抗感が出て来て嫌がったり。
男の子だと、下ネタを言い始めたり、スカートめくりだったり、お母さんや先生など、近しい大人の女性の胸を触ったりね。
お父さんは、娘のこういった娘の行動にショックを受けることもあるかもしれませんが、これは必然だと思える方が多いんじゃないかな。
ところが男の子のこういった性の目覚めって、お母さんにとってはちょっと衝撃を受けるかもしれませんね。女の子の場合でも、小さい頃に性の行動があった時は、戸惑ってしまうと思います。では、その対処を考えて行きましょうね。
■親の対処法
女の子で性の自覚をするのって、分かりやすくは、下に毛が生えてきたり生理が始まったり、ブラを付ける頃かもしれませんね。
こういった現象についてはお母さんと一緒に整理用品やブラを買いに行くことで、いろいろ教えられることもあると思います。
男の子の場合も下の毛が生えだしたり、後は射精ではないでしょうか。そういう現象に対しては、なかなか親に言えないと思います。
だから男の子の場合は、性にめざめても一人で考え抱え込む場合が多いのかもしれません。
そういった現象へのフォローも大事だと思いますが、同じように大事なのは、性に興味を持つようになった子どものこころです。
・性の話がタブーになっていませんか?
今はそれほどではないと思いますが、日本の昔の教育では、どうも性のことを隠したり、汚いものにしたりするところがありました。
例えば私たち親がついやっちゃうのは、男の子が自分のおちんちんを触り出した頃、
「そんなんやめなさい。」
って、子どものその手を払っちゃう。
それを繰り返すと子どもは、「おちんちんは汚いところで触れるものではない。」と学んでしまいますね。
確かに事実、清潔にしなければならないところではありますが、それよりも、
命につながっている場所で、大切なところ。
ということを教えるのが大事だと私は思います。
言うのなら、
「とっても大事なところだから、人前であまり触っちゃいけないよ。」
じゃないかな。
女の子の性器や胸、お尻も同じです。
性器やお尻は、自分の子宮や卵巣がある、命を育てる場所であり、胸は心臓を守ります。
だから女の子に伝えるのも同じですよね。
「女性の生理が始まるところやブラを付けるところは、命につながる大事な場所。
ここは自分で守ること。もしこの場所で嫌な思いをするようなことがあれば、
あなたの命と同じくらい大事なのだから、はっきり “嫌だ” って言って守ろうね。」
と。
男の子なら、成長していく過程でえっちぃな画像は多分いっぱい見ます。
とことん見ます。母親として不快に感じるほど観ることもあります。我が家はその真っただ中でございます。
・親に話づらい性のめざめ
だけど、見方を変えてみると、親に相談出来ないし、親にそんな現象に関わられても当然嫌だと思いますし、友達にも言いにくい。
そんな時、じゃあどこで学ぶ?
今はほとんどスマホに頼らざるを得ません。
そうやって自然と学んでいくんだと思います。
後は、もしお母さんが気になったのなら、お父さんにお任せするのも手ですね。
我が家では、そういう閲覧がすごく多くなった時、一度夫と話したことがあります。彼は言いました。
「母親にはそんなん絶対関わられたくないで。ほっといて欲しいに決まっとるやん。どれだけ見ててもほっとけほっとけ。」
と。
そして、もしそういうのを見てるのを彼自身が知った時は、
「お~。お前も立派に男へと成長しとるわけやな。感心感心。
だけど女子にはそういうのは隠せよ。
かーちゃんも一応(←ひでぇ)女子や。女子はめちゃめちゃ抵抗して当たり前の動物やからな。何かあれば俺に言うがよい。」
と、性に目覚めたことに対して否定するでなく、OKなんだということを伝えるようにしてくれているようです。
・居場所があると心が安定する
ネット世界のそういう閲覧は過激なものが多くて、親御さんの中には心配で不安でという方もおられると思いますが、私たちのほとんどが、暴力的な表現の映画を見て暴力を起そうとは思いません。
あくまで非現実的なストレス解消や刺激です。
子どもも同じです。
でもそのために私たち親が意識していたいのは、
日頃、自分たちが子どもが安心できる場所となり、時には一緒に笑い合う時間を持つこと。
家庭内に喜びや嬉しさ、楽しさ。
それがあれば、例え過激なものを閲覧していても、子どもは健康に育つものだと私は思います。
それでもこういった子どもの性の悩みは千差万別ですので、またその都度何か心配事が起こりましたら、よろしければ私たちにご相談してくださいね。
日々子育てに奮闘される多くの親御さんの、楽な子育てのヒントになれば幸いです。
2月25日(金)は、高塚早苗カウンセラーです。
どうぞお楽しみに。