転職を考え始めた時、それは自分を変化し成長させるチャンスかもしれません
仕事に行き詰まった時というのは、いろいろな理由があるものですが、本当にその仕事を辞めたいと思っているのか、もう少し続けて行く方がいいのかで迷っている時に役に立つ視点を、今回は以下の例を使って説明していきたいと思います。
例えば、今の職場にこんな気持ちを持っていたとしたら。
- 仕事に行き詰まっていて、もう転職するしかないと感じる。
- 理由は、同じセクションの人たちにすごくイライラするから。
- 周りの人たちは、わたしにどんどん仕事をふってくる。
- 何でもやってくれる人、雑用係と思われているんじゃないかと感じるし、適当に怠けながら仕事をしている人にすごく腹が立つ。
- でも、転職したい思いは日々つのるけど行動に移す気持ちになれない。
こうした思いを持っている時は、次の視点で自分のこと、周りのことを見直してみてください。
1.自分ばかり仕事を頼まれる理由は何だろう
仕事を抱えすぎていたり、頼まれることが多い場合、周囲が無茶振りをしていることもありますが、もしかすると「自ら引き受けている」「余裕がないことを周りに伝えられてない」のかもしれません。
もしそうだとしたら、周りの人があなたの余裕のなさ、大変さ、そして苦しい胸のうちに気づいていない可能性が出てきます。
そうだとしたら、あなたが誰かに手伝ってもらったり、頼むことができたら、その人は喜んで応えてくれるかもしれません。
今までそれだけのことをあなたは周りの人にしてきているのではないでしょうか。
2.自己評価と周囲の評価にズレがないか
周りからどんどん仕事がふられたら、何でもやってくれる人、雑用係と思われているような気がしても無理はありません。
こうした時は、自分が大切にされていない、評価されてない、蔑ろにされている気持ちになるものです。
しかし、もし周りの人があなたのことを評価して、職場に欠かせない人だと思っているとしたらどうでしょう。
自己評価を厳しく、低く設定してしまっていると、周りからも同じように思われていると感じやすくなります。
周りで適当に怠けて仕事をしている人に腹が立つのは、あなたが仕事に手を抜けない、きちんとしているからかもしれません。
だとしたら、あなたはいつも仕事をきちんと丁寧にこなしてくれる優秀な人材ということにならないでしょうか。
自分に厳しすぎるかもしれないという視点を持ちながら、周りは思っている以上に評価してくれている可能性に目を向けてみましょう。
3.イライラの原因は自分へのダメ出し
イライラの原因は周りの人たちが自分を大切にしていないからと感じるものだとしたら、ここまで見てきた視点で見直してみるとイライラを減らすことができます。
周りの人は自分を評価してくれているけれど、自分の評価が厳しいから周りが敵に見えてくるのかもしれません。
そんな風に自分の価値を感じられないと、常に自分にダメ出ししてしまいます。
イライラは周りへのものではなく、ダメな自分に対してだとしたら。
もっと自分の価値に気づき、まずは自分自身を大切に感じてあげることがイライラを減らしていくきっかけにもなります。
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転職したいけど行動にできない時は、それを止めるきちんとした理由が自分の中にあるものです。
もし自分の価値に気づいていなければ、他の会社に移る不安は大きくなります。
そして、今の職場で何かしらのやり残しを感じている時にも動けなくなったりします。
やり残しは周りの人たちへの恩義や関わっている人たちへの愛情、やっている仕事への愛着などもありますが、どこかで今の自分を変化させていく必要を感じているところから感じる場合もあります。
転職したいという思いを持ち始めた時、今の自分のままでは進んでいけない、大きなシフトチェンジをするチャンスがやってきているかもしれないのです。
今回のケースで言えば「自分の価値を知り、一人でやらないで周りの人と一緒に進んでいける」ということ。
自分一人で抱えないで誰かに頼むレッスンを、小さなことでいいから周りの人に手伝ってもらう、頼んでみる練習をしてみるところから始めてみてください。
また、自分の気持ちを伝えるレッスンとして、この苦しい胸のうちを相談できる信頼できる人を探して、話してみることも大切な方法の一つです。
そもそも、こうした内容で悩んでいるということは、あなたが周りの人にイライラしてしまう自分のことが嫌いだからかもしれません。
だとしたら、それは優しさ愛情がある証拠ですし、そんなあなたの優しさ愛情を知っていて評価や応援してくれる人が必ずいるはずです。
このことがあなたに価値がある何よりの証となります。
この視点を持って、今の仕事を、周りの人を、状況を見直してみましょう。
見え方感じ方が違ってきて、本当に転職したいのか、このまま続けていきたいのかという気持ちを知るヒントになります。
この苦しみは、自分が変化し成長する大きなチャンスと捉えた時、新しく見えてくるものがあります。
(完)