みなさんは褒め言葉の「さしすせそ」ってご存知でしょうか?
「さ」=「さすがですね」
「し」=「知りませんでした」
「す」=「すごいですね」「素敵ですね」
「せ」=「センスいいですね」
「そ」=「そうなんですね」
これは男性が喜ぶ褒め言葉として恋愛テクニックや婚活テクニックで取り上げられることが多いのですが、実はビジネスシーンにも使えるのです。
「褒める」という行為は、相手の美点を認め、伝えることです。
大人になると褒められて照れくさかったりしますが、多くの方は嬉しく感じるのではないでしょうか?
褒められて嬉しいのは、相手が自分のことを「よく見てくれている」「理解してくれている」と感じるからからなんですね。
しかも自分の美点を見てくれているので、褒めてくれた相手には好印象を持ち、「返報性の法則(相手から受けた好意などに対し「お返し」をしたいと感じる心理のこと)」で自分も相手に好意的に接しようとする心理作用が働きます。
お互いが好意的に接することで、人間関係もうまくいきやすくなるので、「褒める」というコミュニケーションはビジネスにも有効なのです。
また子供の頃、誰かに褒められて「もっと頑張ろう!」とやる気が出た経験はありませんか?
大人であっても褒められるとモチベーションが上がったり、自信を得たりするものだと思います。
つまり相手に頑張って欲しかったり、積極的に動いて欲しい時に、「褒める」という行為は有効であり、ビジネスシーンにも大いに使えるのです。
「ビジネスでも褒めることは有効」とわかっても、どうやって褒めていいかわからない方もいらっしゃると思います。
また日本人は外国の方と比べると、人を褒めることが苦手な方も多いと言われています。
今回は、そんな褒め下手な方でも取り組みやすい褒め言葉「さしすせそ」の使い方やポイントをご紹介します。
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◎褒め言葉「さしすせそ」の使い方(事例)
◆「さ」=「さすがですね」
「さすがですね」という言葉は、相手の振る舞いや考え方などを承認する言葉になります。
相手の仕事ぶりを見て「さすがですね」と伝えるだけでも相手のを褒めることになりますが、「こんなに早く対応してくださるとは、さすがですね」などと具体的な内容を付け加えるとより効果的です。
ただし「さすがですね」を多用すると、嘘っぽく聞こえるので気をつけましょう。
◆「し」=「知りませんでした」
自分が耳にしたことがないことに対して「知りませんでした」と言うことにより、相手は「知らなかったことを教えてあげた」という満足感や優位性を感じるので、使い方によって「知りませんでした」は褒め言葉になります。
会話の内容により「知りませんでした」の後に「もっと詳しく教えてください」「そのお店行ってみたいです」など付け加えると、相手の話に興味があることを示せます。
自分の話に興味を持たれれば、さらに話したくなるものなので、会話も弾みやすくなるでしょう。
◆「す」=「すごいですね」「素敵ですね」
「すごい」は相手の成果や成功を最上級に褒める言葉であり、「素敵」は相手の優れているさまや素晴らしさを褒める言葉です。
どちらも相手を尊敬している気持ちを表す言葉なので、感情を込めて言うことが重要です。
「すごいですね」は使いやすい言葉ではありますが、連発すると言葉に重みがなくなるので注意しましょう。
◆「せ」=「センスいいですね」
これは相手の服装や身につけている物、あるいは相手がチョイスしたものや仕事のこなし方などを褒めるときに使えます。
相手のセンスをたたえる気持ちを込めて言うことで、言われた相手は、自分の感性を理解してくれているように感じるので、嬉しくなるものです。
ただ相手によっては上から目線に受け取られてしまうので、「センスがよくて憧れます」「センスいいですね。勉強になります」のように表現すると良いでしょう。
◆「そ」=「そうなんですね」
これはあいづちを打つ時や、会話を続ける時の枕詞として使うと便利です。
「そうなんですね」とあいづちを打つことで、「あなたの話をちゃんと聞いてます」というサインになりますし、相手の話になんと答えて良いか分からない時などは「そうなんですね」を使うことで、次の会話を探す時間稼ぎにも使えます。
「そうなんですね!知らなかったです」「そうなんですね、さすがです!」と他の言葉と組み合わせて使うにも相性のいいフレーズです。
◎褒め言葉「さしすせそ」を使うときのポイント
褒め言葉の「さしすせそ」は使いやすい反面、使い方やタイミングを間違えると逆効果だったり、印象を悪くしてしまったりすることがあります。
上記の「使い方」でも多少触れましたが、次のポイントを押さえて、相手が喜ぶ「さしすせそ」を使いましょう。
◆気持ちを込める
◆具体的に褒める
◆人と比べない
◆多用しない
◆嘘は言わない
◆さらっと言う
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褒め言葉の「さしすせそ」は、相手がお客様であっても、上司や同僚、部下であっても使えます。
営業トークや雑談が苦手な方、職場の人間関係でお悩みの方は、ぜひ褒め言葉の「さしすせそ」を使ってみてくださいね。