相談者名 | サラ |
はじめまして。 どうぞよろしくお願いします。 私の悩みというか気になっている事は、他人の視線です。 視線が嫌で私はわざとらしくなにか気になるものを見つけた感じを装って視線をそらしましたが、今回に限らず今までも何度もじーっと視線を送られることが多々あります。 嫉妬の視線はじとーっとしていてよく分かります。 嫉妬以外にも電車に乗っていると目があうとこちらが視線を逸らすまで離さない人もいて嫌な気分になります。 わたしが人を無意識に見ているという事は絶対ありません。 どうしてじーっとみるのでしょうか? | |
カウンセラー | 近藤あきとし |
サラさん はじめまして。 今回担当させていただく、心理カウンセラーの近藤あきとしと申します。 どうぞよろしくお願いいたします。 メールを読ませていただきました。 > 私の悩みというか気になっている事は、他人の視線です。 応援されているとか、見守ってくれているような目に見られているのであれば、安心感を感じられたり心が温かくなったりもしますが。 もし嫉妬をする側だとしたらイライラしても自分の問題だと自覚しやすいですが、嫉妬されている側は理由が不明ななだけに対処の仕方も分からなくて困ってしまいますよね。 > 嫉妬の視線はじとーっとしていてよく分かります。 サラさんは嫉妬の視線を向けられることが昔から多かったのでしょうか? 人の視線、見られることへの嫌悪感を感じる場合、たとえば「嫌われている」「責められている」ような目で見られたりして、否定的な理由が分かっているケースもあります。 ただ、サラさんのように「嫉妬される」、つまり「うらやましがられる」ことで不快な気持ちになることも少なくないのです。 他人事として聞くと、良く見られるのだから別に構わないのでは?と考えてしまいがちですが、無価値感という感情を強く持っていると「私なんてそんな良いもんじゃないですよ」と感じたくなってしまうんです。 自分の見ている自分の姿と、周りが自分に向けている目に映る姿にギャップを感じてしまうんですね。 時には「わたしばかり良いように見られてごめんなさない」などの罪悪感として感じてしまうこともあります。 嫉妬されることを怖く感じる人は少なくないはずですが、そこには「自分だけが幸せになる・成功する」ことで周りから叩かれるのではないか?という怖れの感情が隠れているようです。 一人だけ目立ってしまうと攻撃されるんじゃないか?という恐れを感じると、その分だけ人目を気にし過ぎてしまうことも起こり得ます。 私たちはまったく関係のない相手には嫉妬することはないので、何らかの関係性があるか、または同じ要素を持っているにもかかわらず「自分には足りない・持っていない」と思っている場合に、相手に対して妬みを抱いたり、競争する意識が働いてしまうんです。 「わたしもあなたの◎◎が欲しい」「同じになりたい」という想いが嫉妬には含まれているのですが、サラさんを見つめてくる人たちも同じだとすると、何だか纏わりつかれるような、絡まれるような感じがして不愉快に感じるのかもしれないですね。 また、こうした想いを向けられると相手との心の距離が近づくような感覚になるので、「あなたになりたい」「あなたの魅力が欲しい」という気持ちが自分の中に入ってくるような感覚がして、不快に感じたり嫌な気持ちがするのかもしれません。 こういったお悩みのケースでは、周りとの心の距離が近くなり過ぎたり、相手との心の境界線が不明瞭になりがちな課題があることが多いのですが、サラさんはどうでしょう? 仮に当てはまっていたとして話を進めると、 周りから求めらるような期待を感じてしまい、つい「応えられない私が悪いのかな?」と感じるパターンがあったりはしないでしょうか? この罪悪感を感じさせられるのが嫌で、周りの視線に腹が立ってしまうことも考えられます。 もし、どこか思い当たるところがあるとしたら、きっとサラさんは相手の問題や悩みを見てしまうと、何とかしてあげたくて手を差し伸べようとする人なのだと思います。 だとしたら、サラさんの人への優しさと思いやりは持ったまま、つい感じてしまう罪悪感だけを手放す方向へ進めると、この問題の出口にも進めるはずです。 視線を感じるのは見ず知らずの人のようですが、まずは身近な人たちにこんな見方で接するようにしてみてください。 相手の中に問題を解決できる力があることを「信頼」する。 こうした取り組みは罪悪感を減らすと同時に、自分と相手との線引きをする練習にもなります。 サラさんの内面での感じ方が変化した分だけ、周りの視線の受け止め方も変化してくるはずですよ。 また別のアプローチでは、「周りからの嫉妬は、自分が自分の魅力や価値に気づいていないから」という見方があります。 どうやら私たちは自分の魅力を自覚していない時ほど、相手の嫉妬を煽ってしまうような言動をしてしまうようです。 自分の価値を受けとれてないほど、周りは嫉妬を強めるという結果になってしまうとしたら皮肉ですよね。 とはいえ自分の価値って自分では分かりにくいものです。 今回送っていただいたメールからは、サラさんは大きな人間愛と思いやりと優しさに溢れた人だと言うことが伝わってきました。 ですが、サラさんも知らない魅力がもっとあるはずですから、ちょっとした心理学のテクニックを使って価値を受けとってみてはどうでしょうか? 「わたしの魅力ってどこですか?」と、周りの信頼できる人たちに尋ねてみてください。 そもそも嫉妬と言うのは相手が魅力を見てくれているから起こるものなんですよね。 この問題は、あなたはあなたが思う以上に素晴らしいのに、その素晴らしさに気づいてないことを教えてくれているのかもしれません。 サラさんが本来の魅力を発揮して、人生を100%楽しむことができるよう祈っています。 今回はありがとうございました。 |