目の前が真っ暗で先が見えないのは、あなたに強い光が当たっているせいなのかもしれない

私は散歩をするのが好きです。

特に好きなのは、朝に散歩すること。
寒いですけど、冬の朝が一番好きかもしれません。

だいたい6時〜8時ぐらい。正直めちゃくちゃ寒いです。
でも空気が澄んでいて、空も澄んでいて、朝陽がとても綺麗で。
心がスッと軽くなります。

風水の世界では、朝陽は人間に生きる活力を与えるものとされているそうです。

それを知った時、「だからか!」と腑に落ちました。
朝陽を浴びると、なぜか自然と「今日も頑張ろう!」という気持ちになるんですよね。
だから私は心の栄養補給のために、積極的に朝陽は浴びるようにしています。

当たり前なこと言うようですが、太陽の光ってめちゃくちゃ眩しいですよね。

眩しいがゆえに、直接当たると前が見えません。
夏の日のドライブとか、日差しが眩しいからサングラスをかけたりしないでしょうか。

つまり、強い光というのは視界を悪くするんです。

私は日の出の時間あたりに散歩をするので、歩いているとよく朝陽が顔に直撃するんですね。
そうすると、まったく前が見えなくなって途端に歩きづらくなります。
前が見えないので、一歩ずつゆっくり歩くことしかできません。

その時、ふと思ったことがありました。

「真っ暗な時と同じだな」

もう一度当たり前なことを言いますが、真っ暗なところって何も見えないですよね。

何も見えないがゆえに、一歩ずつゆっくり歩くことしかできない。
真っ暗な部屋の中、壁の電気のスイッチを探す時というのは、太極拳並みに動作がゆっくりにならないでしょうか。

つまり、強い光を浴びている時も、暗闇にいる時も前が見えないんです。

だからね。もしあなたが今。
人生真っ暗、もう先が見えないと苦しんでいるのなら。

それは暗闇ではなく、もしかしたら強い光の中にいるのかもしれないですよ。
暗闇ではなく、強い光に向かって歩いているから、先が見えないって誤解してるのかもしれないんです。

強い光というのは、眩しくて直視できないくらい、あなたにとってキラキラ輝いているもの。
本当はとっても欲しいものだと思ってみてください。

それは、夢を叶えることかもしれません。
成功することかもしれません。
幸せなパートナーシップを持つことかもしれません。

その光が本当に欲しいものであればあるほど、光が強すぎて前が見えなくなるんです。

前が見えなくなるから、恐れや不安は大きくなる。
だから身動きが取れなくなる。
それで絶望感を感じることもあるでしょう。

私も以前、振り返るとあれは強い光の中にいたんだなという経験をしたことがあります。
それはプロカウンセラーとしてデビューするまでの1年前のことです。

私は2017年4月1日にプロデビューしました。
その一年前の2016年4月1日の私はどうしていたかというと、人生に絶望していました。

4月1日未明、私は救急病院にいたんです。
なぜかというと、当時働いていた会社の上司の折り合いが悪く、ハードワークとストレスで急性胃腸炎になったからです。

そして病院の帰り道、「もうこの会社で働くのは無理だ。もう辞めよう。」と決意をしました。

と、同時に。
本当はプロカウンセラーになって会社を辞めたかったけど、現状いつデビューできるかわからない。
私の人生プランは終わったなと絶望していました。

翌日、勇気を出して会社に辞意を伝えましたが慰留されました。
そして会社の産業医がいる心療内科に通うことになりました。
それから2ヶ月後、「適応障害」と診断され、会社を休職することになりました。

休職されたことがある方はわかると思うんですが、休職中ってやることがないんです。
休むのが目的ですからね。
だから時間は沢山ありました。
そこで私は、今まで仕事が忙しくてなかなかできなかったカウンセリングを思う存分やることにしました。

私の場合、カウンセリングは大好きなことだったので、何もせずにゆっくり休むよりもいいリハビリになりました。
そのおかげで私の心は徐々に回復していきました。

結果的に私は約半年ぐらい休職し、そのまま会社を退職しました。
心療内科の先生にも恵まれたおかげで、その頃には適応障害もすっかり治っていました。

なぜ復職ぜずに退職したのかというと、休職期間中にプロカウンセラーとしてデビューすることが決まったからです。

そして人生に絶望したあの日からちょうど一年後。
2017年に4月1日に私はプロカウンセラーとしてデビューしました。

「幸運の女神は、不幸の顔をしてやってくる」と言いますが、私が人生に絶望した日は、暗闇に突き落とされたのではなく、強い光の中に包まれた最初の日だったのかもしれません。
夢を叶えることが怖すぎて身動きができない私に、神様がちょっと強めに(手荒に)私の背中を押してくれたんだと思います。

もしあなたが今、目の前が真っ暗で先が見えないと思っているのなら、それは絶望ではなく、幸せに向かって歩いているのかもしれません。

目の前が真っ暗で、身動きが取れないとしても。
足元を確かめながら、小さくてもいいから、一歩進んでみてください。

途中で立ち止まってもいいです。
ゆっくりでもいいから、一歩ずつ、一歩ずつ進んでみてください。

きっとその先に、あなたが想像もしなかった幸せと出会うかもしれませんよ。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

コミュニケーションの問題の改善、クライアントが本来持っている才能を引き出すことを得意とする。心理分析や解説など、説明のわかりやすさには定評がある。明るく親しみやすい雰囲気と、論理的な思考をあわせ持つため、幅広い世代(10代〜70代)に支持され、LGBTの方からの相談も多い。