ないものは見えない。あなたの魅力は人の中に見える。

周りが魅力的に見えるとき、その魅力はあなたの中にあるのです。

周りに憧れたり、羨ましがったりするばかりで、自分には魅力はないと思う時、周りに見えている魅力は、自分にも備わっているのだとというお話をさせていただくことがよくあります。これは投影の法則なのですが、どういうことなのかを例えを出して説明していきます。

今回、担当させていただく大門昌代です。
どうぞ、よろしくお願いします。

今回は、魅力についてのお話です。

「自分には、魅力がない」とおっしゃる人は、たくさんいらっしゃいます。

もし、本当に魅力がないのであれば、「あの人は、いいよな」「この人みたいになりたいけれど、無理だ」とも思わないのです。

「あの人は、いいよな」「この人みたいになりたいれど、無理だ」と思っているということは、その人たちの中にある魅力に気づいていてるということで、その魅力は、自分の中にもあるということになります。

投影の法則ですが、自分にないものは見えないのです。
ですから、誰かに憧れたり、羨んだりする時点で、自分の中にある魅力を、その人たちに映し出して見ているのです。
でも、自分ではなかなか受け入れられない。

「いや!ないから羨ましいのだし、憧れるのだ!」と思いますよね。
でも、なければ気づかないのです。
その人たちの中に、そのような魅力があると、気づくことすらないのです。

例えば、「551」という数字を見て、あなたはどう思いますか?
関西の人は、もしかしたら「ある時!ない時・・・」とすぐに反応してくださるかもしれませんが、他の地域の方からすると、意味が分かりませんよね。

これ関西で流れているテレビCMを知っているかどうかなんですね。
関西地区の方は、一度くらいは見たことがあるかもしれませんが、それ以外の地域の方はそのCMを見たことがないかもしれない。
そうすると「551」という数字を見ても、特に反応を示さないことが多いものです。
反応したとしても、「何の数字だろう?」くらいかもしれません。

私が大阪在住なので、このような例えになってしまいましたが、私にとっては「551」といえば、豚まんのCMであり、「ある時!ない時・・・」というセリフをどうしても発したくなってしまう。
これは、そのCMを知っているからなのです。
私の心の中にあるからです。(記憶の中なのかもしれませんけどね)

妙な例えになってしまいましたが、自分以外の人の魅力に気づくのは、それが自分の中にあるからなのです。
なければ、特に反応しないのです。

ただ、魅力があると言っても、それらを自覚しているか、表現しているか、発揮しているかは別の問題になってきます。

セミナーなどで、「あなたが素晴らしいと思う有名人やキャラクターの魅力を、熱く語ってください」とお題を出すことがあります。
そうすると、好きな歌手や俳優さんや、アニメのキャラクター、歴史上の人物などについて皆さん熱く語ってくださいます。

「歌手の○○さんは、歌がものすごく上手くて、歌声を聴いているだけで感動するんです。コンサートの時に話すことも、とても面白くて、人を惹きつける人なんです!」

「△△というキャラクターは、仲間を大切にしていて、困った人がいるとすぐに助けてに行くんです。それに、どんな困難にも立ち向かっていく勇気があって、本当にカッコいいんです!」

という感じで、その人や、キャラクターの魅力を語ってくれるのですが、「その魅力は、あなたにもありますよ」とお伝えすると、大抵の人は「それは、ないです」とおっしゃいます。

でも、なければその人やキャラクターの魅力に気づかないんです。

例えば、有名アニメキャラといえば、ドラえもん。
あなたは、ドラえもんの素晴らしい要素がどこだと思いますか?

優しさ、面倒見の良さ、少し間抜けなところ、友達想いという人もいれば、勇気がある、自由、ハッキリものを言うところ、決断力という人もいるかもしれません。

私たちが見ているドラえもんは、人それぞれ違います。
ドラえもんはドラえもんですが、見え方が違うのです。
もちろん作者は、色々な魅力を織り交ぜてキャラクターを生み出しておられるわけですが、人それぞれ見え方は違うのです。

そして、どうして見え方が違うかは、私たちがそれぞれその要素を持っていて、それが魅力で素晴らしいと思っているからです。

なぜなら質問は、「あなたは、ドラえもんの素晴らしい要素はどこだと思いますか?」です。

ドラえもんにみる素晴らしい要素は、あなたが素晴らしいと思っている要素であり、あなたの中にあるから気づくことができるものだからです。

自分に魅力がないと、もし思ってしまうのであれば、自分の周りにいる人の魅力を探してみてください。
その人の素晴らしさを探してください。

「あの人は歌がうまくて素晴らしいけれど、私は音痴なので、歌で人を魅了するという魅力はない」と思わないでください。

歌が素晴らしいと感じるならば、その歌を聴いたときにあなたはどんな気持ちなりますか?
その歌声を聞くと、安心するのだとすれば、安心感を与えてくれるその歌声に魅力を感じていて、それを素晴らしいと思っているのです。
音程が外れないとか、声量があるとかが重要なのではないのです。

つまり、安心感を人に与えるという魅力が、あなたにもあるということなのです。

あなたの周りの人の魅力を、たくさん探してくださいねと、自己肯定感を上げていくときにお話しするのは、そのためなのです。

人の中に見える魅力は、あなたの中にもあるのです。

簡単ですけれど、参考になりましたら幸いです。
ありがとうございました。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。