久しぶりの社会復帰。
自分は社会に受け入れられるのだろうか…仕事についていけるのだろうか…そんな怖れや不安が過ぎることありますよね。
そんなとき、あなたはあなたに対して厳しく接してはいませんか?もしかしたら、その自分に対する厳しさが社会に関わろうとするあなたの怖れや不安を作っているかもしれません。あなたの中にある厳しさや自己攻撃を見直すことで、社会と関わりを持つことへの不安や怖れを軽減することができます。
怖れや不安で動けない状況に対して、行動していくことを意識づけしていくことによって、自分の中にある行動力を認識して使って成功体験を重ねることが私たちの自信を育ててくれます。積み重ねられた成功体験は、私たちの次なるチャレンジの意欲も育んでくれます。
◎リクエストを頂きました◎
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いつも興味深く読んでおります。
訳あって2ヶ月休職したのですが、再度社会に出ることにとても恐怖があり、仕事に行こうと起きても怖くて動けない‥という情けない日々です。仕事という響きだけで怖いです。今までどの職場でも、のんびり屋、悪く言えばトロい自分を封印しないといけなかったため、復帰を考えると、2ヶ月の空白も合わさって苦しくなります。仕事は男性性の分野と言いますが、私は女性に生まれ、料理やお掃除、お家のことが好きで、可愛い物や優しい物が好き、戦いや競争は怖い(戦い系のゲームも泣いてしまってできない程)と、おそらく女性性が強めです。男女問わず、男性性・女性性どちらも併せ持っていると知りましたが、私が男性性を強める(のが正しい方法か分かりませんが‥)には、どうしたらいいのでしょうか。
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リクエストいただき、ありがとうございます。
今回は、リクエストを基に再び社会と関わるための心作りをテーマに講座を進めて行きたいと思います。
仕事を休職するまでの経緯や背景は違えど、休職した方にとって再び社会に戻ることは多少なりとも構えてしまうものです。
「仕事に復帰して、私は馴染めるのだろうか」
「職場に受け入れられるだろうか」
「長らく休んでいたけれども、仕事についていけるのだろうか」
そんな怖れや不安が過ぎります。
心の中では、どんなことが起こっているのでしょうか?
自己攻撃が作る怖れ
休職されている方や職場復帰されるにあたって怖れや不安を持たれている方は、とても真面目な方が多いんです。
それ故に、休職するまでに至った自分のこと、今現在休職している自分のことを責めたり、自分に厳しくされたりする方も多いです。
そうやって、自分のことを責め続けていると、そんな心の状態が周りの人や社会に映し出されて(投影)、周りの人や社会も自分を責めているように感じますから、そんな自分を社会が快く受け入れてくれるようには到底思えません。
そのような心境で再び社会と関わるということは、自分を責めていると感じる人や社会に向き合わないといけないように感じますから、自己攻撃が強ければ強いほど怖れもたくさん出てきますし、動く気になれないというのも無理のない状況なのです。
…とはいえ、自己攻撃が社会に関わる怖れを作っているわけですから、自己攻撃を軽減を図ることによって、社会に関わる怖れを軽減することも可能なのです。
自己攻撃を軽減するために~現状の自分を受け止める~
休職をされて、再び社会に関わろうとするときに問題を抱える方の多くは、休職に至った自分のことや休職をしている現状の自分にダメ出しをし続けています。再び社会に関わろうとするときに二の足を踏む自分にも、追い討ちをかけるようにダメだしをすることさえあります。
でも、少しだけ立ち止まって考えていただきたいことは…
あなたが休職をせざる終えない状況であったこと。また、休むことが必要な状況であったということです。
そんな休職をせざる終えなかった自分でさえ、たくさん責めてしまうほど頑張ろうとしていたあなた、頑張りたかったあなたがいるということではないでしょうか。
それらの状況を踏まえても、なお、あなた自身を責め続けることは出来るでしょうか?
もし、あなたの大切な人があなたと同じ状況に立たされたとしたら、あなたはどのように接し、どのような声かけをするでしょうか?
あなた自身も、あなたにとっての大切な人のひとりです。
あなたがあなたを、あなたにとっての大切な人を扱うように、自分を責めることに注力するのではなく、あなたの今の状況を受け入れたり理解したりすることに変えていくことによって、その変化が社会や周りの人に対して映し出(投影)されるので、社会や周りの人が自分を受け入れてくれるような、理解してくれるような気持ちに変化していきます。
成功体験を増やす~男性性を育てる視点から~
再び、社会に関わろうという気持ちがあるけれど動けないとき、自信を持つことができませんよね。
そこで、注目されるのが男性性です。
私たちは、自分の性別に関係なくすべての人が男性性・女性性という要素を持ちます。
男性性とは…行動力、決断力、パワー、理論性、父性、与えることなど。
女性性とは…受容性、感覚的、育む力、感情を感じ表現する力、母性、受け取ることなど。
これらの男性性と女性性のバランスが、私たちの個性を作っているわけです。
動きたいけど、動けないと感じるとき、男性性を育てることを意識を向けていきます。言い換えれば、出来ていないことや出来ないことに注目するのではなく、「行動していく」ことに意識を向けて行動していく力を育てていくことを指します。
それが出来ないから、苦労しているんじゃないか!!という声も聞こえてきそうですが…、それは必ずしも仕事である必要はありません。ここでは、行動していくことに意識を向けることや実際行動する力を持っていることを認識していくことが目的ですから。もちろん、仕事でそれが出来ればそれに越したことはありませんが、そこはあくまで最終目標として、まずはあなたの取り組みやすいところから始めてみましょう。
思い立ったことを行動に移してみませんか?
「今日は、玄関の掃除をしよう」
「○○まで、ドライブしてみよう」
「ニュースを見てみよう」
「週1回の仕事を入れてみよう」
「家族に美味しい料理を作ってみよう」…など。
そうしていくことで、あなたの中に確かな行動力があることに気づくことができます。
取り掛かり始めのポイントは、「出来ることを出来るだけ」取り組むことです。
そうすることで、成功体験を積み重ねることで自信ができるので、次なるチャレンジに取り組む意欲を持ちやすくなります。
社会と再び良い関係性が作れますように。
お役にたてば幸いです。
(完)