離婚問題で夫婦関係を修復したい 〜執着を手放しつつ修復にトライする〜

執着を手放しつつ修復にトライする

離婚問題を抱え夫婦関係を修復したいと望まれている方とカウンセリングをする際に執着を手放すアドバイスをさせていただくことがあります。それは離婚を受け入れ修復を諦めるということではありません。執着を手放すことで心の負担を減らし、修復に向けてトライしやすくなる為の提案です。

■執着を手放すアドバイス

パートナーから離婚を切り出されて、修復の道はないかと模索されている方からご相談をいただくことがあります。

離婚を切り出されたことで心にダメージを受けて、まだその心のダメージが癒えて無いまま、修復に向けて頑張られている方がほとんどです。

身体の症状に例えると、熱がでたまま頑張る、骨折したまま動こうとするようなもので、お話を聞かせていただいて本当にお辛いだろうなと思います。

中には調停中で陳述内容にパートナーからの離婚したい理由が身に覚えが無いことばかり述べられていて、「こうまでして別れたいか・・・」とショックを受けているお話もきかせていただくことがあります。
それでも、ショックが癒えないまま離婚の回避、修復に向けて頑張られている方からのお話をきかせていただきます。
辛いですよね。

そんな修復に向けて頑張られている方とお話をさせてもらっているさいに、お話ししている人によっては、執着を手放すアドバイスをさせていただくことがあります。

えっ!修復したいと頑張っている人に、修復を諦めましょうというアドバイスっていうことなの?
と、思われた方もいるかもしれませんね。

それとは違うのです!
そういう意味あいではないのですね。

■執着とは何か?

執着とは何かに固執している心の状態です。

“どうしてもこういう結果にならないと嫌だ”

とか、

“それ以外の結果は嫌だ”

とか、

“これ以外の結果は受け入れられない”

など、
心が何かに固執している状態のことです。

離婚を回避して、夫婦関係を修復したいというご希望は、持って良いことだと思います。
私も、それを応援したいと思います。

しかし、その思いが強くなりすぎて、
「夫婦関係を修復できるような未来以外は嫌だ」
「パートナーが修復する方向に気持ちが変わる以外の答えは嫌だ」
「それ以外の結果は受け入れられない」
などのように、
離婚を回避できて修復していく結果になることに執着(それ以外は受け入れられない状態)してしまうことがあります。

執着している時はそれ以外の答えは受け入れらないと心が縛られています。

そうすると、離婚を切り出しているパートナーから執着している結果に結びつきにくい言葉を貰ったり、また執着している結果に結びつきにくい流れの時に心に負荷がかかりやすくなったり、追い詰められやすくなったりします。

例えば、
「夫婦関係を修復できるような未来以外は受け入れられない」ということに執着をしているとします。

執着しながら、パートナーと話しあいをしたところ、パートナーから
「私は気持ちは元に戻れる自信がないから離婚したい」
という答えが返ってきたとします。

すると、
「夫婦関係を修復できるような未来以外は受け入れられない」
と思っているのに、パートナーからは受け入れられない内容の答えが返ってきているので、文字通り心は受け入れられず高い負荷(高ストレス)を感じてしまいます。

また、別の例えでいうと、
「パートナーが修復する方向に気持ちが変わる以外の答えは嫌だ」
と執着しているとします。

別居しているパートナーに、修復に向けての話し合いをしようとメールをしているのに返信は無く、電話をかけてもでないなどの音信不通状態だとします。

「パートナーが修復する方向に気持ちが変わる以外の答えは嫌だ」と心の状態は固執しているのに、パートナーからは修復の方向に気持ちが変わる兆しが見受けられない流れだと、それ以外の答えは嫌だと思っている答えを感じてしまうので、心高い負荷(高ストレス)を感じてしまうことがあります。

修復していきたい!と望みを持って良いことなのですが、それに執着してしまうと心がしんどくなりやすくなってしまうことがあるのですね。

そんな時は、
執着を手放したほうが心への負担を少なくできることがあります。

そして、
心の負担を減らしつつ修復に向けてトライしていくのです。

■執着を手放しつつ修復に向けてトライしていく

執着を手放すというのは、修復を諦めるとか、別れるというものではありません。

執着を手放すというのは、
固執している思いを緩めて、固執しないようにしていこうということです。

例えば、
「夫婦関係を修復できるような未来以外は受け入れられない」
ということに執着をしているとしたら、

“色々話し合った結果、離婚が二人の幸せにつながるのなららそれも受け入れる、だけど今は修復の可能性に向けてベストをつくしたい”

とか、

“幸せなパートナーシップという未来を手に入れるならば隣いるのは必ずしも今のパートナーじゃなくてもいいかもしれない。だけど今はこの人が隣にいる未来に向けてできるだけ頑張りたい”

などなど、

それ以外は嫌だ、それ以外は受け入れられないという思いを緩めることなんですね。

そして、その上で元より望んでいる修復に向けてトライしていく考えをしていくのです。

そうした方が、心の負担が軽くなったり、追い詰められにくくなったりすることがありますから。

もし、パートナーシップの関係修復に取り組まれている方がいらっしゃいましたら、執着を手放しつつ修復に向けてトライしていくという考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか?

あなたの望む未来につながるといいですね。
応援していますね。

(続)

 

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この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。