より良い状況にしていくために”心理パターン”を見つけよう
■心理パターンとは
カウンセリングでは、クライアントさんが現在悩んでいるお話を聞かせていただくことがあります。
クライアントさんに話してもらうことにより心に溜まっている感情を外に流してもらい心にかかっている負荷を軽くしていったり、また第三者の意見も参考にしたいというクライアントさんにはカウンセラーからの意見、アドバイスなども伝えさせていただくこともあります。
カウンセラーはクライアントさんのお話をお聞きしている内に見つけた心理パターンというものをクライアントさんにお伝えすることもあります。
心理パターンとは心の動きの傾向のことです。
ある状況の時に心がある一定の考えになりがちとか、ある反応になりがちなどの、心の動きの傾向というものを持っていることがあります。
このような心の動きの傾向を心理パターンと言っています。
心の癖のようなものと言ってもいいかもしれません。
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仮に、あなたは歩道を歩いていたとします。
すると前から自転車がやってきます。
自転車はベルを鳴らします。
自転車に乗っている人は、ベルを何回も鳴らしながらコースを変えずまっすぐ進んできます。
このままではぶつかると思ったあなたは道の端に寄ることで、ぶつからずに、すれ違うことができました。
すれ違いざま、自転車に乗っていた人の舌打ちが聞こえました。
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こんな時、あなたはどんな反応をすると思いますか?
このようなシチュエーションの時に、人それぞれでてくる反応は違うものがあると思います。
・何だか自分が悪い気がしてしまい「すみません」と言って、すれ違う自転車を見送る。
・特に何も思わずスルーする。
・自転車なのに歩道を走るなよ!と腹が立つ気持ちになるが口にださずに我慢
をする。
・戦闘モードのスイッチが入り自転車を追いかけて、舌打ちしたことについて問い詰める。
このように人それぞれ反応は違ってくると思います。
例えば、
“「すみません」と言って、すれ違う自転車を見送る。”
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歩行者が歩道を歩いている、車は車道を走らず歩道を走っている。
理屈的には歩行者は悪くないですよね?
よくよく考えれば歩行者は悪いことをしていないのですが、なんだか自分が悪い気がしてしまい「すみません」と言ってしまっています。
これは自転車とのすれ違いのシーンでしたが、それ以外のシーンでも、自分が悪くいことをしていなくても、なんだか自分が悪い気がしてしまい「すみません」ということを、よくしているようであれば、自分が悪いと思い込んでしまいやすい心の動きの傾向を持っていることになるわけです。
堅い言い方をすると罪悪感を抱きやすい心理パターンがあるという言い方もできます。
■無自覚な心理パターンはありませんか?
話は変わりますが、癖というものを持っている人がいます。
よくあるようなものだと・・・
・ほおづえをつく
・貧乏ゆすり
・口癖で「要は・・・」と言いがち。
などなど。
なかには無自覚のうちにしてしまう癖というものもあります。
例えば、ストレスが溜まると無自覚の内に歯を食いしばる癖があるというようなものです。
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心理パターンの話に戻りますが、先ほど、心理パターンは心の癖のようなものと書きました。
心理パターンも無自覚でしてしまうということがあるんですね。
この無自覚にしてしまうことがあるというところが問題になりやすいのです!
なぜ、問題かというと、無自覚なものは、気を付けようがないからです。
例えば、
先ほど、自転車とのすれ違いで悪くもないのに自分が悪いと思い込み「すみません」と言ってしまう話を書きましたが、罪悪感を抱きやすい心理パターンがあるという自覚症状がないと、他のシーンでも悪くもないのに誤ることを繰り返してしまい、損をしてしまうこともでてくる可能性がでてきます。
しかし、自分には罪悪感を抱きやすい心理パターンがあるということに気づいていると、
「私は悪くもないのに自分が悪いという気になっちゃうところがあるから、すぐに、すみませんと口に出さないように気を付けよう。
もし、すみませんと言いそうになったら、本当に自分が悪いのか?と自分に問いただすようにしよう」
などのように気をつけようとすることができます。
すると、
自分が悪くもないのに「すみません」と言ってたのが10回中10回あったところが、10回中9回になれたり、10回中5回になれたり、10回中0回になれたりと、悪くもないのに自分が悪い気になってしまうことを防げるようにしていけます。
そうすると、
嫌な思いをせず、より心地よい気持ちで過ごせる時間が増えていくことにもなっていきます(よりよい状況になるわけです)
このように心理パターンを知っておくことで、否定的なことから防御しやすくなり、より心地よい気持ちですごす状況に持っていくために役立てられるわけなのです。
“心理パターンに気づいていると、気を付けようがある!”という意味で自分の心理パターンを見つけておくというのはメリットがあります。
■自分の心理パターンを見つけてみよう
無自覚的にしているものに気づいて、見つけておくというのは難しい話ではありますが、自分の心の動きを観察しようと意識して生活すると、
「こういうシチュエーションでは、こう思うことが良くあるなぁ・・・」
「こういうシチュエーションでは、私はこう反応してしまうことが良くあるなぁ・・・」
など気づきやすくなるものです。
この話にご興味がわいた方は、自分の心の動きを観察しようと意識してみてはいかがでしょうか?
心理パターンに気づき、損をすることを防ぎ、良い状況に持っていくことが増えるかもしれませんから。
何かのヒントや、参考になれれば幸いです。
読んでいただきましてありがとうございました。
(続)
- 心理パターンを見つけよう〜より良い状況にしていくために〜
- 期待に添おうとする心理パターンを緩めよう
- 犠牲のパターン〜嫌な気持ちを飲み込む優しい人のパターン〜
- 責められていると解釈するパターン〜自分を責める心理が正体〜