みなさんは「あなたが変われば世界が変わる」ってフレーズを聞いたことはありませんか?
心の世界では、あなたが心の中で思っている世界観が、あなたの外の世界に自動的に映しだされる投影の法則と一緒に良く言われるフレーズかもしれません。
例えば、自分のことをろくでもない人間だと思っていると、回りの人も自分のことを嫌うはずだ、初めてあなたに出会った人はあなたの情報は白紙のはずなのに、わたしは絶対嫌われると確信している状態になるようなものです。
私は初めてこのフレーズを聞いた時、素直に「私が変われば世界がかわるのか~じゃあ変えて見よう!」なんて思えませんでした。
私が思ったのは「あなたが変われば世界が変わる、そうか私が変われないから世界が変わらないんだ、私が出来ていないから駄目なんだ」でした。
その当時の私は、例えのとおりの自分を嫌っている状態で、自分の出来ない部分ばかりに意識がいってました。
そりゃ自分を好きになれたら回りの人を好意的にみられるようになり、楽しい時間が増えて幸せになるんだんだろうな~
でもそんな大それたこと私には無理だ、今の自分が一気に成長して別人にでもならないと無理だ、
今の自分にはハードルが高すぎると感じていました。
ある時、「あなたが変われば世界が変わる」というフレーズを違う角度から考える機会がありました。
「あなたの記憶が変われば世界が変わる」???記憶?
過去の記憶なんて今更変えられないし何を言ってるんですか?と思われることでしょう。
ひょっとしてあなたは人の記憶は全て頭の中でキレイに整理されていて、事実をありのままに記録していると思っていませんか?
今、あなたの頭の中にある、あなたが思い出すことができる記憶が真実で、絶対間違いは無い、だって私の記憶だから、と思っていませんか?
私も昔は自分の記憶は絶対で、私が思い出していることが間違ってるなんて思いもしませんでした。
しかし、どうやら真実は違うようでした。
確かに、頭の中には過去の全ての記憶が正確に記録されています。
でもその記録を、あなたがいつでも好きなように記録ボックスから引き出すことが出来る訳ではないみたいなんです。
記憶は、人の脳の中で、感情の種類ごとに保管されているみたいです。
例えば、悲しい感情のフォルダーにはあなたが悲しいと思った記憶ばかりが保管されています。
ワクワクする気持ちのフォルダーにはあなたがワクワクしたことの記憶が保管されています。
カウンセリングをさせていただいていると、クライアントさんが時々こうおっしゃることがあります、
「私小学校の頃の記憶が思いだせないんです」とか
「私、母の笑顔が思い出せないんです」とか。
もし、あなたの脳に全ての記憶が正確に保管されているとするなら、思い出せないなんてことにはなりませんよね?
感情の種類ごとに記憶は保管されている、それもあなたが選択した感情の種類ごとにです。
また、人の心にはこんな法則があります。
「あなたが心で思っていることと異なる種類の記憶を無かったことにする。」
例えば、あなたが自分のことをろくでもないと思っているとします、
そんなあなたのことをいつも褒めてくれていたおばあちゃんがいたとします。
あなたの心の中ではあなたはろくでもない、でもおばあちゃんはあなたのことを良い子だ良い子だっていつも褒めてくれる。
「ろくでもない私」と「良い子の私」は相反するものです。
この状態になると、私たちは自分が確信している「ろくでもない私」を優先して、「良い子の私」であるおばあちゃんから褒められた記憶は無かったことにされるんです。
そして、あなたの記憶の中からおばあちゃん自体が思い出せないものになっていきます。
だって、思い出すと心と反することなので、あなたの自己イメージとの一貫性がとれなくなるので、心が混乱するので、無かったことにしてしまうんです。
あなたがすぐに自分を好きになることまでは出来ないとしても、今のあなたが少しだけ心の中の「楽しい」っていう感情にフォーカスすると、
「そういえば過去にも同じ感情を感じた気がする、でもよく覚えていない」ということになり、あなたの頭の中の楽しい記憶フォルダーが少し開きます。
こうなると、わたしはろくでもないけど過去に楽しいこともあったかもしれない、わたしは過去からずっとろくでもないと思っていたけど、少し違うのかもしれないなんて感じるかもしれません。
「あなたの記憶が変わる」→「あなたの自分の認識が変わる」→「あなたの世間に移し出すものが少し変わる」→「あなたの世界が少し変わる」
感情から入って記憶を思い出すことが、あなたの自分の見方を変え、次にあなたの回りへの見方を変えていくんです。
じゃあどうすれば「楽しい」「嬉しい」「幸せ」の感情ににフォーカスすることができるのでしょう?
それには、あなたが何を感じて表現しても罰せられることがない安心できる環境で、あなたが信用している人と感情を共有する。
定期的に、なんでも話せる信用できる人と過ごす時間を過ごす。
こんなことが出来たら良いと思います。
あなたの頭の中の「楽しい」「嬉しい」「幸せ」の感情にアクセスする時間が増えれば、あなたの「楽しい」「嬉しい」「幸せ」の記憶がよみがえり、あなたがあなたを見る視点が、「ろくでもない私」から「ろくでもないだけではなかった私」に変わり、「絶対嫌われる」から「嫌われるとは限らない」に変わります。
こうなるとあなたの世界は少しだけ変わっていくと思いませんか?
「あなたが変われば世界が変わる」を感情の記憶から紐解いていくと実行しやすいと思います。
みなさんも実現できる小さな一歩から試してみてください、
そうすれば少しずつあなたの世界は変わっていくと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。