「仕事と子育ての両立ができない」と自分を責めすぎないで

■「仕事と子育ての両立」がうまくできないと悩んでいませんか

仕事をしながら子育てをしているお母さんから、「仕事と子育ての両立について」のご相談をいただくことがあります。

「仕事、仕事で、子どものことをちゃんと見てあげられてない気がするんです。」

「子どもが小さくて、熱を出したり、体調を崩したりするたびに、保育園から電話。職場の人の目が気になって・・。申し訳ないなぁと思いながら働くのがしんどいんです。」

「子育ても仕事も全部中途半端。そんな自分が嫌になるんです。」

「忙しくて子どもの怒ってばかり・・。こんな母親ってサイテーだと思うんですけど・・」

「母親」としての役割と「仕事」での役割。
このふたつの役割をこなすのは、本当に大変です。(実際には、母親業以外の家庭での役割(仕事)もありますしね。)

物理的に、同時に二つの役割をこなせないことも多々あります。例えば、職場で仕事をし続けながら、同じ時間に保育園にお迎えに行く、だなんて、物理的には絶対不可能であるというように・・。

こちらを立てれば、あちらが立たず・・。
どうしたらいいんだろう?
と、途方に暮れる気持ちにもなるのも当然だと思います。

もっと、きちんと仕事をしたいのにできていない自分。
職場の人に迷惑をかけているなと感じる自分。
もっと、子育てをちゃんとしたいのにできていない自分。
子どもに寂しい思いをさせているなと感じる自分。
こんなふうに、どこを見ても、「できていない自分」を感じてしまうとしたら、それは、とても苦しいことです。

 

■うまくできないと悩んでいること自体があなたの愛情の証

子どもが小さい頃、同じように悩んでいたわたしに、保育園の園長先生がこんなことを言ってくれました。

「子どものことで、いっぱい悩んでるあなたは、立派なお母さんよ。」

この言葉を聞いたときには、正直、そんなことを言われても、実際できていないことだらけだし、母親失格じゃないの?と思っていましたが、それでも、少し心が軽くなったように思います。

そもそも、両立ができない・・と悩むのは、なぜなんでしょう?

もっと仕事をこなしたい。
周りに迷惑をかけたくない。
もっと子どもに手をかけてあげたい。
もっと子どもと遊んであげたい。

「本当はもっとやりたい」「本当は、もっとしてあげたい」という気持ちが根底にあるからではないでしょうか?

もっとやりたい(してあげたい)のにできないから、悩んで、自分にダメ出しをしてしまうのです。そして、職場の人にも、家族にも「できていなくて、ごめんなさい」という気持ち(罪悪感)ばかり感じるのです。

罪悪感を感じているときには、「これ以上責められたくない」という防衛が働くため、心の扉を閉めがちになってしまい、周囲にある「援助」や「愛情」を見逃してしまいます。

そして、援助や愛情の代わりに、孤立感や自己嫌悪ばかりを感じて辛くなるのです。

 

■仕事と子育ての両立は「自分を責めすぎない」からスタート

だとしたら・・

不要な罪悪感を手放して、あなたの心の中にある「愛」に意識をフォーカスすることは、仕事と子育てを両立していくために、とても大切なことだと言えるのではないでしょうか。

「仕事と子育てをうまく両立できない」と悩むということは、で、結果としては「うまくできていないことばかり」であったとしても、あなたの心の中には「与えたい愛」がいっぱいある、ということ。

昔、保育園の園長先生がわたしに伝えたかったのは、「自分を責めすぎずに、自分の中にある愛情を認めてあげていいよ。」ということだったのです。

もしあなたが、今、仕事と子育てに悩んでいるのだとしたら、まずは、自分の中にある「愛」(してあげたい気持ち・やりたい気持ち)にフォーカスして、その気持ちを認めてあげてみませんか?

そうして、いっぱい頑張っている「わたし」をぎゅうぅぅぅって、ハグしてあげてください。

わたしが、わたしを大切にする。
わたしが、わたしを認める。

仕事も子育てもここからスタート。

自分を承認したり、愛したりできた度合いだけ、周りの援助や愛情を受け取ることができますから・・。

次週7/22(金)は池尾千里カウンセラーが担当します。
お楽しみに。

 

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