関係性の距離は、あなたの感じている感情によって決まるのです!
今回は、あの人と距離を縮めたいときの心理学と銘打って、心理学講座の筆を進めているわけですが、あなたにとってのあの人とは誰のことでしょうか?今回は、そのあの人を思い浮かべながら、読み進めていただければと思います。
■ 距離を縮めたい想いを叶えるために必要なこと
人と距離を縮めたいと思うとき、あなたは人と距離を縮めたいという願望を持っている状態であり、それが叶っていない状態です。
例えば、部屋を片づけたいと思うとき、部屋を片づけたいという願望を持っているけれども、それが叶っていないため、部屋を片づけたいという願望のままの想いが存在しているといった感じになっています。
それを叶えるためには、何かしらの行動を起こす(この場合であれば、“片づける”)という行動が必要です。しかし、そもそも行動を起こすことが出来ていれば、「部屋を片づけたい」⇒「部屋を片づける(行動)」⇒「片づいた(願望達成)」となり、「部屋を片づけたい」という願望は、願望という形から達成に変わっているはずなのです。
ですから、「あの人と距離を縮めたい」という願望があるとき、何かしらの行動が必要な状況であり、達成できていない状況であり、何かしらのアプローチ(行動)が必要であり、大切なポイントになります。
そんなことは分かっているというお声をいただきそうですが、この「行動に移す」ということは、それだけ大切なポイントでもあるのです。
■ 行動に移すことを邪魔しているもの
願望の状態からそれを叶えるために「行動に移すこと」が大切なポイントであることをお伝えしましたが、それが出来れば願望はすでに達成されており、苦労はしないものですよね。それが叶っていないとき、それを叶える(行動)ことが出来ない理由というのが心には存在します。
「あの人との距離を縮めたい」と感じているときは、「距離を縮めたい」と感じているにも拘らず、縮めることが出来ないでいる状況です。距離を縮めたいと思うくらいなので、恋愛感情であれ、そうでないものであれ、少なからず相手のことを好意的に感じているに違いありません。
好意的に感じている人に近づけるということは、嬉しいことであり、喜びであるはずなのですが、多くの方が足踏みをしてしまいます。足踏みをしてしまうとき、私たちは「傷つきたくない」「拒否されたくない」といったネガティブな思いに囚われています。
それは言い換えれば、「断られること」すなわち「私は愛されない」ということを強固に信じている状態であり、近づくことは「断られること」と認識されます。
無論、断られることを望んではいませんから、「断られる」ことを回避するために近づくことが出来ないでいる訳です。
■ 関係性の中で感じる感情によって、人との距離が決まります。
人は関係性において、どんな感情を感じるかで相手との距離が決まっていきます。
例えば、どれだけ大好きな相手だったとしても、その人に近づこうとしたときに、「私は愛されない」という信念があなたの中にあると拒絶されるにちがいないと思いますから近づくことに怖れを感じます。
そうすると、大好きという想いがあるにもかかわらず、相手に近づこうとすればするほど怖れを大きく感じるため、それ以上近づくことが出来なくなります。
もし、「私は愛されない」という信念がなければ、どうでしょうか。
拒絶される怖れを感じることはありませんから、近づきやすくなる気がしませんか。
このように私たちは、相手に意識を向けたときに感じる感情によって、距離感が変わっていきます。
では、もっと近づきやすくなるためにどんな感情を持てるようにアプローチすればよいかを見ていきましょう。
愛され上手の代表格にペットや赤ちゃんが挙げられます。ペットや赤ちゃんは、私は愛されないなんて露とも思っていませんから、大好きな人に近づくこと=愛されると認識されています。
愛されることというのは、嬉しさや喜びを伴いますから、大好きな人に近づくこと=嬉しさや喜びに近づくことになります。嬉しさや喜びは、私たちにとって、感じたい感情ですから、より近づきやすくなるのです。
■ あなたは愛される存在である
「私は愛されない」と「私は愛される」といった、信じているものの違いによって、同じ状況下であっても、感じる感情が変わります。
あなたが距離を縮めたいと思う相手との距離を縮めるには、あなたが愛される存在であるということを思い出す必要があります。そうすることで、拒絶される怖れを軽減することが出来ます。
今までにあなたに愛情を注いでくれた人は、誰でしょうか?
その人はどんな風にあなたを愛してくれましたか?
今日は、今まであなたに注がれた愛情を改めて受け取って、あなたが愛される存在であることを思い出す日にしましょう。
よろしければ、お試しくださいね。
(完)