自己嫌悪を癒すために

自分にちょっとおしゃれをさせてあげましょう

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

長い間、男女関係のカウンセリングをしていると、離婚問題や男女関係の別れの原因の多くが、セックスレスやセックスに関する問題を含んでいることが多いことに気づきます。

セックスというものは肉体的な行為であるわけですが、そこに至るプロセスの多くは、内面的なものといえます。

たとえば、「なぜ、セックスしたいのか」とか「なぜ、セックスしたくないのか」という問題は、肉体的要因よりも心理的要因が圧倒的に大きいわけです。

そして、セックスに関することは、その人の自己嫌悪ととてもつながりやすいものです。

たとえば、奥さまはただ疲れていてセックスを拒絶しただけなのに、だんなさまは「セックスを拒絶された」ではなく、「自分を拒絶された」と感じてしまいます。

そして、自分を拒絶した奥さまを、こんどはだんなさまがいろいろな形で拒絶するということが起こりがちです。

また、だんなさまからのセックスの誘いが少なくなったり、なくなったりしたとき、奥さまは「きっと、自分の価値や魅力がなくなってしまったんだ」と感じます。

そして、「自分はもう、昔のように愛してもらう価値はないんだ」という思いから、魅力的な自分になろうとすることを放棄してしまうような例も、とてもたくさんあるのです。

恋愛しているとき、女性のみなさんは大好きな彼の目を意識し、自分の女性性をより引き立たせようするものですが、それを放棄してしまった奥さまは、だんなさまから「化粧ぐらいしたらどうだ」などとどれだけ言われようが、お化粧にもおしゃれにも意味がないように感じてしまいます。

そして、奥さまが自分の女性性を粗末にすることで、だんなさまもそんな奥さまにはより魅力を感じなくなってしまったりします。

その最終的な結果が、セックスレスという形として出てくることがとても多いような気がします。

つまり、セックスレスやセックスの問題を心理的に考えるとき、自己嫌悪や無価値感の問題は避けて通れないということになるのです。

私たちは、どこかで、セックスというものを変な角度からのみ見ているようです。

しかしながら、大好きな人ともっと深く知り合い、もっと自分の近くに感じ、愛し合いたいと思うとき、セックスは二人の間にとても強い親密感をつくる行為です。

つまり、この行為は心の表現であるといってもいいでしょう。

結婚生活やおつきあいが長くなり、マンネリ化したカップルによくおすすめする、とても簡単で効果のある方法があります。

それは、奥さまや彼女におしゃれをしてもらうというものです。

みなさんのおかあさんは、ひょっとしたら、あなたが高校で着ていたジャージを、いまだにはいていたりしていらっしゃいませんか?実際、同棲生活が長かったり、結婚生活が長くなったりしてしまうと、女性は自分にあまり投資しなくなります。

そんな奥さまや彼女に、おしゃれ着や化粧品を、だんなさまや彼からプレゼントしてあげるのです。

われわれはカウンセラーですから、内面を変えるお手伝いをするのが仕事であるわけですが、ときとして、内面を変えるために、外側から入っていくこともあるわけです。

多くの女性は、おしゃれをするようになると、自分のことを意識しはじめ、より美しくなりたいと思うようになるようです。

そして、自分は以前より美しくなったと自覚することにより、だんなさまや彼の目をあらためて意識しはじめて、そうすると、ほとんどの女性が恥ずかしがったり、照れたりされるようになります。

だんなさまから「きれいになったじゃないか」などと言われると、奥さまは「もう、いやだわ」と、けっして否定はせず、恥ずかしがったりします。

そのふるまいは、ものすごく男性陣を刺激します。

「とんでもない好みのファッションを押しつけられてしまうのではないか」という恐れが出る人もいるかもしれません。

しかし、だんなさまや彼がどんな服装が好きなのか、リクエストを聞いて、それを叶えてあげるというのも、殿方をその気にさせるには意外と効果があるのです。

心理学ではよく、「自己嫌悪を癒しましょう」、「自分を大事にしましょう」といいますが、いちばん簡単な方法は、「自分にちょっとおしゃれをさせてあげましょう」ということだともいえそうです。

たったそれだけのことで、あなたの意識が変わり、よりよい自分をアピールしようという気になるのです。

その結果、自己嫌悪ばかり見ていた意識が、あなた自身の美しさや素晴らしさを表現しようという方向に変わります。

そうして、あなたはほんとうに美しくなっていくのです。

 

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。