自分のことって、私たち、あまりわかっていないようなんです。
いいところよりも、キライなところばかり目につく、なんてことはありませんか。
ほんとに、びっくりするほど、私たちは自分に辛口で、手厳しいんです。
すると、私たちは自分という人を、バランスよく把握できないんですよね。
■短所だと思っているところ
長所と聞くと、なかなか出てこないのに、短所だと、スルスル出てくるなんてこと、あるあるですよね。
自分だけが知っている、よろしくないところというのが、私たちにはいっぱいあるんです。
隠しておきたいし、なるべくバレないようにしてきたもの。
もしバレたら、絶対に嫌われる、批判される、仲間外れにされそう!なんていう、ダークストーリーもくっついているかもしれません。
そしたら、余計にその部分を嫌って、隠してしまいますよね。
では、ちょっと考えてみてください。
1つだけ、自分の短所やキライなところを挙げるとしたら何ですか。
そして、その理由を考えてみて欲しいんです。
自分には、あれもこれもよろしくないことがある、と思っている中で、NO.1に上がったものなんですから、それなりの理由がきっとあるんじゃないかなって思うんです。
■どうしてキライなんだろう
誰かに叱られたから、
からかわれたから、
迷惑をかけてしまったから、
常識として、ダメだと思うから、
みんなとちがうから、
ほんとはこうしたいのに・・
などなど、あなただけの理由が見えてくるんです。
そのせいで、その部分を嫌ってしまったんですね。
■嫌うと切り離してしまう
私たちは、いろんな理由で、その部分を「短所」と認定し、キライになってしまいます。
そして、嫌えば嫌うほど、その部分と自分を切り離してしまうんです。
だって嫌ですもんね。
遠ざけて、遠ざけて、私のじゃありません!って切り離しちゃうんです。
ほんとは、その部分も、自分なのに。
あなたの一部が切り離されていたら、あなたらしさも、同じように、切り離されてしまうんです。
とっても、もったいないんですよね。
■あなたらしさが詰まってる
先ほどあげていただいた短所への理由の中には、ほんとうにたくさんの「あなたらしさ」が詰まっているんです。
ちょっとびっくりかもしれませんね。
苦手だったり、嫌いな理由に、「あなたらしさ」があるなんて?!
あなたの感覚、価値観、こだわり、嗜好、思い・・
そして、その多くは、とってもユニークです。
おもしろいという意味よりも、他の人にはない、唯一のもの!という感じです。
それこそが、あなたらしさだと思いませんか。
あなたは気がついていなくても、周りからみると、あなたはとても興味深く、魅力的なんですよ。
■誰かにみつけてもらう
自分のことを知りたかったら、ひとりでやらないことです。
自分と向き合うことが、必要な時もあるかもしれませんが、あなたらしさを見つける時や、良いところを見つける時は、誰かにみつけてもらうのがいいんです。
なかなか実際には、むずかしいかもしれませんが、その誰かというのは、あなたをよく知っている人でも、もちろんいいですし、たとえば、あなたを知らない初対面の人でも、みつけてもらうことができるんです。
おもしろいですよね。
あなたがあげた理由の中に詰まった「あなたらしさ」は、実は、あなた以外の人からは、よぅく見えているということなんです。
逆の視点で言えば、誰かの「その人らしさ」というのを、あなたもまた、みつけられるということです。
もしかしたら、あまり知らない人なんだけど、その人の良いところが見えて、いいなって思ったご経験があるかもしれません。
■もう一度受け取る
「あなたらしさ」というのも、良いところも、あなたから失われた瞬間など、一度もないんです。
でも、嫌って、遠ざけて、切り離してしまうということをしていると、あなたの中にあるのに、ないような扱いになってしまうんです。
もう一度、受け取って、ちゃんとあなたのものにしてくださいね。
あなたらしさが増し、それを生かしたり、役立てることができるようになります。
■受け取ったら、売りになったお話
私の夫は、池尾昌紀というカウンセラーで、トレーナーです。
出会った頃、高校生だった彼は、とても不思議な人でした。
顔は暗いし、いつも悩んでるけど、話すことは、独特の視点で面白くて、どこか人懐っこい、親しみやすさがありました。
私は、興味津々だったものです。
でも、彼は、そんな少々変わった自分のことが嫌いで、ちっとも良いものだとは思えていなかったそうです。
そこから、何十年も経ってからですが、彼は、心理学を学び始めました。
すると、彼は、自分のことを、少しずつ良いものの認識し始めたようでした。
人生の誤解を解き、癒し、またたくさんの方に、これでもかと価値を伝えてもらったおかげだと思います。
そして、彼はカウンセラーになり、トレーナーになり、彼がずっと嫌っていた、変わってる自分を売りにして、楽しそうに生きています。
彼は、変わりました。
でも、私から見た彼の面白さは、あの時から、何ら変わっていません。
あなたの中にも、そんな変わらないギフト(才能や魅力)があります。
これまでも、そして、これからも。