あなたが思うようにあなたの現実が変わっていく
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
一般には“思い込み”といわれることを、心理学用語では“判断”といいます。
私たちは、判断をとてもたくさんしているようです。
たとえば、「男とは、こういうものだ」とか「きっと男は浮気する」など、異性や自分のパートナーに向けたものもよくあります。
また、自分自身についても、「自分はモテるはずがない」とか「自分は子どもじみていて、色気などまったくない」といった、さまざまな判断があり、それがあなたの人生を制限してしまうこともよくあるようです。
当然なのですが、ポジティブな判断というものも存在します。
たとえば、「きっと、うまくいく」とか「なにをやっても、私はツイている」などの思い込みは、あなたをいい方向へと導くものとなります。
そして、恋愛に関して、いちばんよくある判断はネガティブなもので、それは、“男性不信”です。
よくご相談いただくケースとしては、おつきあいの当初から、彼女がとても嫉妬深く、彼にとっては、「彼女を安心させてあげる」ことが最重要項目になっているというものがあげられます。
この状況にある男性は、ほとんどの場合、こう考えます。
「結婚したら、彼女の嫉妬もきっとおさまり、僕のことを信頼してくれるようになるに違いない」。
ところが、結婚することにより、女性はこんどは“離婚”という大きなリスクを背負うことになります。
すると、そのリスクを避けようという気持ちから、嫉妬心がより強化されるということが往々にして起こり、ご主人のことを、「男はきっと浮気する」という疑いのまなざしでいつも見るようになったりするわけです。
当然、ご主人はウンザリとしてしまうわけです。そして、「どうせ疑われるのなら‥‥」と感じてしまい、まるで奥さまに洗脳されたかのように、実際に浮気を始めるケースもしばしばあります。
いわば、奥さまがご主人の背中を浮気のほうに押しているようなものではないでしょうか。
これとはまったく逆の判断が“信頼”です。
身近な例では、みなさんも見かけたことがあるのではないでしょうか、最近、飲食店などのトイレに、「いつもきれいに使っていただき、ありがとうございます」という貼り紙があることがありますよね。
こう書いてあると、なぜか、きれいに使いたくなります。
これは、自分のことを「トイレをきれいに使う人」と判断づけされたので、ついつい、きれいに使ってしまうようになるのです。
そういえば、私の家の近所の喫茶店なのですが、トイレの窓がどうも壊れているようで、そばを通りがかると、「さわるな! この窓、壊れています。さわって壊したら、弁償してもらいます」という貼り紙あるのが目に入ります。
が、この貼り紙はもう1年近く続いているんですね。
さすがに、「いいかげん、修理しろよ!」と言いたくなってきます。
しかも、心の中では「窓」、「壊れる」、「弁償」という3つの言葉が強く共鳴しますので、この喫茶店はイメージ的にもよくないものとなっています。
実際、お客さんもあまり入っていない雰囲気です。
また、女性が男性におねだりするときなどの魔法の言葉としてよく紹介するのが、「やさしいあなたに、お願いがあるの」というものです。
これは、「あなた=やさしい人」と定義してしまうことで、彼のほうもその「やさしい」という言葉にとらわれてしまい、あなたの頼みを断ったり、あなたに冷たくしたりすることがなかなかできなくなってしまうのです。
同じように、苦情処理の担当者がよく使うテクニックとして、クレームを寄せてきたお客さんに、こんな応対をすることがよくあります。
「いやぁ、あなたでよかったですよ! もし、これがほかのお客さまだったら、大問題になっていたところでした。いいお客さまで助かりました。ほんとうにツイていました!」。こんなふうに言われると、お客さんも怒りにくくなってしまうわけです。
私たちの心には、どうも、強い力が宿っており、あなたが思うようにあなたの周りが変わっていくようなのです。
もし、あなたが「世界は素晴らしいものだ」と思っていらっしゃるならば、あなたのその目には、世界中の素晴らしいものや美しいものが飛び込んでくるようになるでしょう。
逆に、「世界は苦悩に満ちている」と思っていたならば、この世界中にある苦悩が、あなたの目に飛び込んでくるようになるようなのです。
世界や人生、また、パートナーシップや結婚というものについて、どんな意味づけをしようと、それはあなたの勝手です。
しかし、あなたが思うようにあなたの現実が変わっていく‥‥、そんな力が心にはあることを覚えておいてくださいね。
では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!