思わずキレてしまう…そんな自分を変えたい!!
キレると言ったら、どんなイメージをお持ちでしょうか?
攻撃的、衝動的、キレている本人にも止められない…そんなことが思い浮かびます。
今回の心理学講座では、日常生活で自分のキレやすさに自己嫌悪して落ち込んでしまう、キレることを辞めたいそんな方への心理学講座です。
■人は、心という器を持っている。
人は、誰しも心という器を持っています。
この大きさは人それぞれであり、それは個性の一つなので、その器の特性にあったつきあい方を見つけることがキレやすさからの卒業の一歩となります。
この心という器は、我慢や抑圧、納得がいかない、受け入れることが出来ないことから、発生する消化出来ない感情が溜まっていきます。
心の器に対して、消化できない感情が少ないうちは、外からの刺激を受けてその心の器が揺さぶられたとしても、心の器から溢れることはありませんが、消化できない気持ちが心の器の多くを占めてくると、外からの刺激によって、心の器から感情が溢れてしまうといったことが起こります。
キレる人の多くは、何かしらの理由で、消化出来ない感情をたくさん持っていることが考えられます。
消化できない感情をケアすることで、消化できない感情が消化されていきますから、感情が溢れてしまうということが軽減され、手に負えないという状況が軽減されます。
■自分を責めているところを確認してみよう。
“痛いところを突かれる”という言葉があおるように、私たちは、自分の中にある弱いや不備を自分以外の誰かに指摘されたくないものです。
言い換えれば、私たちは自分の中にある弱みや至らなさなどをどこかで責めていることがあります。自分を責めている行為は、自分の心にナイフを刺しているようなものになりますから、心には傷があります。
ここで想像してみて欲しいのですが、傷のない足に海水をつけても痛いとはなりませんが、擦り傷や切り傷がある足を海水につけると“痛い!!”となりますよね。
心にも同じようなことが起こっていて、自分を責めていると心は傷ついていきますから、自分以外の誰かからの指摘という海水に触れ、「痛い!!」という叫びの表現の一つとして、キレるという反応が起こります。
私たちが自己攻撃をしている部分の多くは、「本当は○○したかった」、「〇〇すべきだった」という思い描いた状況とのギャップから発生することが多く、自己攻撃している部分は、これからの課題や改善点であったり、サポートを必要としている部分であったりするのです。
言い換えれば、自己攻撃している分だけ、キレるための薪をくべているようなものですから、あなたがあなたを責めている部分に気づいたら、出来なかったこと目を向けるのではなく、あなたの本当は○○したいという想いに目を向けてみましょう。
■怖れは、攻撃性を作る。
私たちは、怖れを持っていると持っている怖れの分だけ攻撃性を持ちます。
例えば、あなたがゴキブリを怖いと思っていたとします。
仕事が終わって帰宅して、食事やお風呂を済ませて、ようやくリラックスできる時間を過ごそうとしたときにゴソゴソという音がして、そこに目を向けるとあなたの嫌いなゴキブリがいるではありませんか!!
思わず、ゴキブリに向かって丸めた新聞紙でたたこうとします。
あなたは、どれほどの力で何回ゴキブリをたたきましたか?
ゴキブリよりも何十倍も大きいにも拘らず、何十倍も大きい人間がゴキブリに怖れを抱き、その怖れに大きさに応じた攻撃性でゴキブリをたたくのです。
このように、キレることが一つの攻撃性として見るのであれば、あなたの中にある安全・安心を脅かすものに接触したときに人はキレるということが出来ます。
いずれにせよ、キレる人にはキレる人なりの心理的要因を持っていることが多いです(その他の要因があることもあります)。
言い換えれば、キレる人にはキレるなりの背景があるということです。
キレるというのは反応ですから、一見どうすることも出来ないように感じがすると思いますが、何故そうなるのかが分かれば対処方法もみえてきます。
心理的要因を持っているのであれば、心理的要因に対するケアが必要です。また、ケアが必要な状況であれば、心理的要因になっているものと距離を置くというのも一つの方法と言えます。
手前みそではありますが、心理的要因のケアにはカウンセリングがとても有効です。
もし、興味があれば、カウンセリングを利用してみてくださいね。
(完)