他者から誤解されていると感じるとき

「あなたって○○だよね」と間違った評価をされる

自分では一途なタイプだと思っているのに、浮気しそうだと言われたり、真面目だと思っているのに、適当そうだと言われたりする。自己評価と他者評価が違うとこのようになってしまいます。ですが、そもそも自己評価と他者評価とは違って当たり前だったりするのです。

今回、担当させていただく大門昌代です。
どうぞ、よろしくお願いします。

「自分は○○である」というのは自己評価。
例えば、「私は一途である」「私は真面目である」「私はかわいいキャラである」というのは自己評価です。

それに対して、「あなたは、○○だよね」というのは他者評価。
例えば、「あなたって浮気しそうだよね」「あなたって適当だよね」「あなたってしっかり者だよね」というのは他者評価です。

この自己評価と他者評価の違いに頭を悩ませることってありませんか?

例えば、自分では、すごく真面目だと思っているのに、他者から「あなたって適当に生きてそうだよね」と言われてしまって、落ち込んだり、自分では好きになったら一途に愛するタイプだと思っているのに、他者から「あなたって浮気しそうなタイプだよね」と言われてしまったり。

また、自分では、「私は頭が良くない・・・」と悩んでいるのに、他者から「あなたって頭良いよね」なんて言われてしまうこともあるかもしれないですし、自分では「苦労して生きてきた」と思っているのに、他者から「何の苦労もしていないよね」なんて言われたりする。

自己評価と他者評価が違うと、訂正したくなるし、「どうして?」と頭を抱えてしまったり、理解してもらえないと落ち込んでしまうこともあるかもしれませんし、「誤解されている!」と強く思ってしまうこともあります。

そもそも、自己評価というのは、自分で自分のことをどのような人だと思っているかなのですが、私たちがよくやっているのは、自分のいる環境で自分と他者を比較して、「私ってあの人よりも真面目だ」とか、「私ってあの人よりも頭が良くないな」というように評価するということ。
自分がいる環境であるということがポイントで、自分ではその環境が当たり前であり普通なので、その評価が正しいと思うのですが、見落としがちなのが、一般的にどうなのかということ。

一般的にと言っても、統計やアンケートをとるわけじゃないので、正確なものではないけれど、社会一般的に、どうなのかを知ることって大切だったりします。
例えば、極端な例ですが、とても成績優秀な人たちが集まる学校に在籍していて、その中で成績が下位だったという場合、自分ではあまり頭が良くないんだよねという自己評価になってしまうかもしれませんが、社会一般的に言えば、そもそも成績優秀な人たちが集まる学校に在籍している時点で、「頭良いよね」となります。

自分にとっての「普通」と、社会一般的な「普通」に違いがあると、自己評価と他者評価って違ってくるのです。

だからと言って、自己評価が間違っている訳ではない。
自分ではそう思う訳ですからね。

だから、「他者からはそう見えるんだな」と受け入れることと、「自分では○○だと思うけれど、社会一般的にはどうなんだろうな?」と見てみることも必要なのかもしれません。
だからといって、社会一般的なことが正しいということではないです。

自己評価と他者評価が違うときは、特に正しさにこだわらない方がいいかもしれません。
私たちは、ついつい自己評価と他者評価が違うと、どちらかが間違っているのでは?と考えてしまいがちです。
ですが、間違っている訳ではないのです。
違うだけなのです。

また、他者評価というのは、意外と適当だったりします。
何となくそんな気がするとか、そんな雰囲気を感じたんだよね程度だったりするのです。
自己評価と全く違う他者評価をされたことで、こちらが傷つくなんてことを、想像していないものですし、悪意がないことがほとんどなのです。
興味深くあなたを観察した結果出した評価ということではないのです。

だから、間に受けないということも大事だったりします。
とは言っても、間に受けてしまって、傷ついてしまうという場合は、自分の捉え方を見つめ直す必要があるかもしれません。

例えば、「あなた苦労してなさそうだよね」なんて言われて、「いやいや、私は相当苦労してきているんだよ!」と強く反論したくなるのだとしたら、もしかしたら「苦労していないのはダメだ」と捉えているのかもしれません。
自分自身がどのように物事を捉えているかを知る機会だくらいに思ってみるといいのかもしれませんね。

自己評価と他者評価が一致していれば、ストレスを感じなくていいのですが、完全一致するなんてことはないので、違って当たり前くらいに捉える方が、ストレスがなくていいのです。
もちろん一致させる必要もないのです。

簡単ですけれど、参考になりましたら幸いです。
ありがとうございました。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。