「モテる・モテない」は奥深いなにかで決まる!?
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
人の好みは多種多様です。
一般的にモテるタイプというのは存在しますが、それはあくまでも“ステレオタイプ”であり、人が人を好きになるときは、それとはまったく別の力学が働きます。
たとえば、「美女と野獣」という言葉があるように、どんなブ男であったとしても、男性ホルモンが強く、パワフルな男性は意外とモテます。
私がカウンセラーという仕事を始めて、いちばん最初にお客さんになってくれた女性は、たまたま、夜のお仕事のおねえさんでした。おかげで、それからしばらくの間、その方の紹介の紹介の紹介‥‥というかんじで、同じ業界の方ばかり60数名のカウンセリングをさせていただくことになりました。
そこでの男女関係には、カタギではない人もよくいらっしゃって、おねえさん方はその恋愛で悩んでいたりするわけです。
一般論でいえば、「なんで、そんな苦労する恋愛をわざわざするの」というところでしょうが、どれだけ苦労しようが、ヤクザ好きの女性というのはたしかに存在します。その業界には、やはり男性ホルモン過多といっていいほどパワフルな人が多く、そこに魅力を感じる人が多いようなのです。
一方、意外に思われるかもしれませんが、成功していて、金銭的にもなに不自由のない生活を送っている男性は、体が弱かったり、手がかかったりする女性が好きな場合が多いようです。
一時期は、銀座のホステスさんで、ハンディキャップがあり筆談で会話しなくてはならない人が売れっ子として話題になったことがありました。
また、海外から出稼ぎに来て、すごく苦労しているホステスさんに貢ぎ上げているという男性は少なくありません。
第三者的には、病気がちだったり、手がかかりすぎたり、苦労を抱えていたりする女性とつきあうのはためらうと思いがちです。が、事実はそうではないようなのです。
たとえば、介護や福祉の仕事は、お給料が安い一方、拘束時間が長く激務だといわれますが、それでもその仕事を希望する人は非常に多いわけです。
それは、なにより、「人の役に立つ仕事」であるからにほかならないでしょう。
子どものころの私たちは、「なんとかして、愛してもらいたい」という愛される側の立場で物事を見ていきます。
それが、成熟した大人になると、自分という人間の存在理由を問うがごとく、「だれかの役に立ちたい」、だれかを喜ばせてあげたい」と思うようになります。専門的には“自己重要性”というのですが、これが行動動機や価値観を大きく左右しています。
また、異性とつきあっていて、いちばん安心感がもてるのは、相手がどれだけ誠実かということよりも、「この人は、私がいないとやっていけない」と実感しているときだといいます。
とするならば、自分が愛する側にまわれる相手とおつきあいしたほうがいいわけです。
たとえ、その人にはものすごく手がかかろうが、見た目がいまいちであろうが、「私が必要とされている」、「私が愛してあげなければいけない」と感じさせてもらうことを求めるということですね。
こうして考えてみると、「モテる・モテない」というのは、ものすごくかっこいい男性、ものすごくキレイな女性といったことよりも、だいぶ奥深いなにかで決まるようです。
私たちが信じ込んできた“モテるタイプ”というのも、もしかしたら根本的に間違っているのかもしれませんね。
では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!