失恋を乗り越える 〜失恋を乗り越えた私とは〜

あの失恋を乗り越えるためにあなたができること

失恋を乗り越えている私とは「自分が選んだ好きな人を愛せる私」「相手の好意を笑顔で受け取れる私」です。言い換えるならば「自分から愛情を表現できたり反応できる私」になっているということなんですね。今回の4回シリーズではこの失恋を乗り越えた自分になるプロセスをご紹介したいと思います。第1回目はその概論編となります。

今回の4回シリーズは「失恋を乗り越える」がテーマです。

失恋はできれば避けたい出来事だけれど、しかし実際に遭遇するととてもつらいできごとの一つ。

人によっては、失恋を経験することで「恋愛をすることが怖い」「また傷つくのではないかという不安が消えない」「こんなにつらい思いをするのなら、もう恋なんてしない」というお気持ちになることがあるかもしれません。

ただ、そう思う一方で「傷つくことを恐れちゃダメ」「もう一度幸せな恋愛にチャレンジしたい」「また誰かを甘い生活を送りたい」なんて思いを抱かれている方もいるのではないでしょうか。

しかし、失恋の経験が辛ければ辛いほど、前向きに幸せを求める気持ちと、傷ついた経験で感じた痛みが葛藤の理由となって苦しい思いを抱えたり。

なかなか気持ちの整理がつかないまま、時間だけが経過して恋愛から遠ざかってしまうこともあるのかもしれませんね。

そこで今回は「失恋を乗り越えて幸せな恋愛を手に入れる」をテーマに、まず「失恋を乗り越えている私」とはどんな状態なのか、という話から始めたいと思います。

○失恋を乗り越えている私とは

失恋を乗り越えている私とは、「自分が選んだ好きな人を愛せる私」「相手の好意を笑顔で受け取れる私」です。

「自分から愛情を表現できる私になっている」ということでもあります。

抱えてきた葛藤や痛みを手放し、愛することへの抵抗感や好きな人を作る不安よりも、「私が相手を喜ばせてあげる」「私が相手を幸せにしてあげる」「一緒に幸せになっていこう」といった前向きな気持ちを持てている状態とも言えます。

どこか自分を誇らしく感じていたり、好きな人との関わり合いの中でより自分の愛情の価値を感じられたり、これからどんな風に幸せな関係になっていこうか、と考えられる状態なんです。

だから、新たなパートナーから愛を向けられたときも、喜べるし、心から受け取れるようにもなります。

これは「自分発の愛や好意を止めていない」からこそ、可能になることなんですね。

○愛せないと、新しいパートナーの愛も受け取れなくなる

特に大人である私達は、愛されたいと思えど、一方的に愛されるだけの関係もまた辛い、と感じやすくなります。

例えば、失恋の傷を抱えたままで次の恋愛に向かったけれど

「相手がいい人過ぎて辛い」「相手の優しさが苦しい」「相手が私のことを受け止めようとしてくれるけど、とてもじゃないけれど受け止められない(重い)」

と感じてしまうことがあります。

これは、未だ何かしらの葛藤や失恋による傷が残っていて、「自分から相手を愛せない状態が続いていること」によって引き起こされることが少なくありません。

一度大切な人を失った、大切な人に気持ちが届かなかった、全力で愛したけれどうまくいかなかった。

そんな経験がもたらした、自己否定感や無力感、挫折感などが、未だ色濃く影響している可能性があるのです。

だから、自分自身が「相手を愛する気持ち」「自分の中に存在する相手を喜ばせたい気持ち」を信頼できなくなってしまっているのです。

もし、自分が「好きな人を愛せる自信」「相手を喜ばせる自信」を失っている状態で、そばにいるパートナーにやさしくされるとしたら。

嬉しいしありがたいと思うと同時に、どこか申し訳ないと感じてしまう、ってなんとなくご理解いただけるでしょうか?

「私から愛せない」「私が相手を喜ばせることができない」という気持ちがあるからこそ、そんな自分に素晴らしい相手の優しさや愛情などを許せなくなってしまっているのです。

これを言い換えるならば「愛されることが怖い・苦しい」と感じるようになる、といった感じです。

そう考えると、失恋という経験がもたらすものこそ「もう愛せない」「愛することが怖い」「これ以上私の愛を拒絶されたくない」と思うほどの「痛み」だと表現することもできるでしょう。

そして、この失恋の痛みは癒やされるべきものであり、無理をして誰かを好きになることで乗り越えるものでもない、と言えるのです。

○失恋の傷を抱えていると未来のパートナーと対立する?

もちろん人によっては時間の経過とともに忘れてしまう痛みかもしれません。ただ、一度抱えた大きな失恋の痛みが存在するならば、その痛みの影響は今後の恋愛や結婚生活に見えない形で影響することも少なくないのですね。

特によくあるパターンは以下のとおりです。

「パートナーがいい人であればあるほど、文句を言ったり拒絶したくなる」

「パートナーに私を愛させるのではなく、私が相手を受け入れたり、好意を与えている状態を続けようとしてしまう(一方的な関係を作る)」

「パートナーのために頑張っているけれど、全く喜べなくなってしまう(一緒にいることに義務感や役割意識を感じる)」

一般的なイメージとして「失恋のダメージを受けた自分とは、「愛されなくて辛い」と感じている自分」と捉えられがちで、愛される自信を失ってしまっている状態だと認識されることが多いようです。

が、実はそれだけじゃないってことなんです。

愛する自信を失ったままだからこそ、無理やり相手を愛そうとしたり、受け入れようとしたり、相手の愛情や行動にケチを付けて自分のほうが上手に愛せていると言いたくなってしまうこともあるのです。

特に自立されていて「自分から積極的に物事に関わろう、与えよう」という意識をお持ちの方ほど、そうなりやすくなります。

失恋の傷がもたらす「私の愛情に対する傷」をふたするように、超頑張って相手のために与えようとする人もたくさんいらっしゃるはず。

その結果生じるのが、パートナーとの喧嘩、対立だというケースも実際のあるのですよね。

だからこそ、失恋で抱えた傷はそのままにせず、しっかり癒やし、そして一つの学びにして、未来の幸せにつなげてあげることが理想的だと言えるのです。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 失恋を乗り越える 〜失恋を乗り越えた私とは〜
  2. 失恋で抱えた気持ちは放っておかない・我慢しない
  3. 失恋後、「一人反省会」を続けてしまう理由(わけ)
  4. もう一度、臆さず愛する私を取り戻す方法
この記事を書いたカウンセラー

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年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。